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絵とき「ダイカスト」基礎のきそ

定価(税込)  2,484円

著者
サイズ A5判
ページ数 240頁
ISBNコード 978-4-526-07469-1
コード C3057
発行月 2015年10月
ジャンル 金属

内容

ダイカストは鋳造法の一種で、鋳肌がきれいで薄肉、複雑な形状のものを高い寸法精度で効率よく作れることから、自動車産業を中心に幅広い分野で利用されています。本書はそのダイカストについて初心者でも理解できるように基礎からひも解いた入門書。

西 直美  著者プロフィール

(にし なおみ)
一般社団法人日本ダイカスト協会・技術部部長
1985年 東海大学大学院工学研究科金属材料工学専攻博士課程修了(工学博士)
1985年 リョービ株式会社入社
2002年 一般社団法人日本ダイカスト協会
専門分野:材料工学、鋳造工学
●主な著書
「トコトンやさしい 鋳造の本」(共著)日刊工業新聞社(2015)
「ダイカストを考える」ダイカスト新聞社(2010)
「現場で生かす金属材料シリーズ-アルミニウム」(共著)工業調査会(2007)
「金型工作法-金型の役割と造り方-」(共著)独立行政法人雇用・能力開発機構(厚生労働省認定教科材)(2008)
「アルミニウム表面機能化便覧」(共著)カロス出版(2008)
「アルミニウムの加工方法と使い方の基礎知識」(共著)軽金属製品協会(2004)
「鋳造工学便覧」(共著)丸善株式会社(2002)
ほか
〒105-0011 東京都港区芝公園3-5-8 機械振興会館502
TEL 03-3434-1885 Fax 03-34334-8825
jdcatech@diecasting.or.jp

目次

はじめに

第1章 ダイカストとは
1-1 ダイカストの定義
1-2 ダイカストの特徴
1-3 ダイカストの歴史と現況

第2章 ダイカストに使われる合金材料とその特性及び用途
2-1 ダイカスト用合金への要求特性
2-2 アルミニウム合金ダイカスト
2-3 亜鉛合金ダイカスト
2-4 マグネシウム合金ダイカスト

第3章 ダイカストマシンと周辺装置
3-1 ダイカストマシンの構造
3-2 ダイカストマシンの基本原理
3-3 ダイカストマシンの種類
3-4 周辺装置

第4章 ダイカスト金型
4-1 金型の役割・機能
4-2 金型の基本構造
4-3 ダイカスト金型の種類
4-4 金型に使われる材料とその特性
4-5 ダイカスト金型の加工
4-6 ダイカスト金型の熱処理・表面処理
4-7 ダイカスト金型の損傷と対策

第5章 ダイカストの設計
5-1 設計の概要
5-2 製品設計
5-3 鋳造方案設計
5-4 金型設計

第6章 鋳造作業及び後処理
6-1 鋳造作業の流れ
6-2 溶解作業と溶湯処理
6-3 鋳造作業
6-4 後処理作業

第7章 ダイカストの品質
7-1 ダイカストの組織
7-2 ダイカストの実体強度
7-3 ダイカストの欠陥と対策

第8章 ダイカストの特殊技術
8-1 特殊ダイカスト法
8-2 新しい合金材料技術

索引

はじめに

 ダイカストは、鋳物を製造するプロセスの一種で、アルミニウム合金、亜鉛合金、マグネシウム合金、銅合金などが鋳造される。鋳物の歴史は古く、紀元前4000年頃メソポタミア地方で始まったとされる。ダイカストが歴史に登場したのは、産業革命終盤の1838年のことで、アメリカで活字鋳造機が発明されたことに始まる。鋳物の歴史に比べるとその歴史は極めて浅い。日本でダイカストが始まったのは1917年のことで、今から100年ほど前のことである。しかし、今日ではダイカストは、自動車やオートバイをはじめ家電製品、日用品などの様々な製品の部品として使用され、日々の生活の中でダイカストはなくてはならない存在となっている。
 ダイカストは、溶融金属を精密な金型のキャビティの中に高速で充填した後に高い圧力をかけることで、精度のよい鋳肌の優れた鋳物を短時間にハイサイクルに生産すれる製品もダイカストと呼ばれる。
 著者は、ダイカストの研究・開発に30年以上携わってきた。今回、日刊工業新聞社から「絵とき」シリーズの中の「絵とき『ダイカスト』基礎のきそ」の出版のお話をいただき、役不足ではあるが執筆を引き受けさせていただいた。
 本書は、8章で構成され、各章ともできる限り図、写真、表を使ってわかりやすく解説した。第1章ではダイカストの定義、特徴、歴史について紹介する。第2章~第4章では、ダイカスト技術を構成する3要素である①ダイカスト用合金、②ダイカストマシン、③ダイカスト金型を紹介する。第5章ではダイカストの設計を取り上げ、製品設計、鋳造方案設計、金型設計について紹介する。第6章では、鋳造作業及び後加工、後処理の一連のダイカストの生産技術を紹介する。第7章ではダイカストの鋳造組織、実体強度、欠陥と対策などのダイカストの品質について紹介する。第8章では、ダイカストの高品質化、高機能化を目指した特殊ダイカスト技術について紹介する。
 本書は、これからダイカストの若手技術者、ダイカストのユーザー、ダイカストについて知りたいと考えている方々を対象に執筆した。 
字数、ページ数の制約の関係から十分説明できていないところもあるかと思うが、できる限りわかりやすく執筆したつもりである。本書が読者の皆様のお役に立てられるならば幸いである。
 最後に、本書の執筆を企画、サポートいただいた日刊工業新聞社様並びにご担当の野﨑伸一氏に感謝の意を表する。また、本書を執筆するにあたり、有益なご助言をいただいた一般社団法人日本ダイカスト協会技術委員会の菊池政男委員長、宮地英敏委員、武田 秀委員及び他の委員の諸氏に感謝の意を表する。

2015年8月     
著者

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