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鉛フリーはんだ付けトラブル対策事例集

定価(税込)  3,456円

著者
サイズ A5判
ページ数 224頁
ISBNコード 978-4-526-07426-4
コード C3054
発行月 2015年06月
ジャンル 電気・電子

内容

著者の豊富な現場指導体験をもとに、鉛フリーはんだ付けのトラブルと対策事例を解説。カラー写真と図でわかりやすい、実践で使えるテキスト。後付修正の勘どころや外観検査のポイントにも触れている。

河合一男  著者プロフィール

(かわい かずお)
1988年 日本アルミット株式会社入社
1995年 同社退社後、実装技研設立
1998年 「京都産業21専門家派遣制度」に登録
2011年 京都府中小企業特別技術指導員

実装アドバイザーとして、公的機関、大手企業から海外企業に至るまで数百社の量産現場で不良改善を指導している。
各種展示会をはじめ、多くの技術講習会で講師を務める。

著書
「量産現場のための鉛フリー実装トラブル対策ハンドブック」、(株)情報機構発行

目次

第1章 鉛フリーはんだの基礎と特徴
1-1 はんだ付けとは
1-2 フラックスの役割と評価方法
① 確認実験
1-3 はんだ付けの基本
② フラックス残渣が残り「部品浮き」発生
1-4 フラックスの特性と評価方法
① 量産現場における「クリームはんだ」の実験方法
② 量産現場における「クリームはんだ」の評価方法
③ 量産現場における「糸はんだ」の実験方法
④ 量産現場における「糸はんだ」の評価方法
⑤ 「糸はんだ」選定のポイント
⑥ 量産現場の実基板での評価
⑦ 部品・基板内での熱移動

第2章 トラブルと対策事例 リフロー編
2-1 温度プロファイルの意味
2-2 プリヒートの役割
① 部品・基板に対する熱ショックの回避
② 高温短時間でリフロー
2-3 現場での温度プロファイルの作成手順
① 観察ポイント
② 温度測定の確認
③ 適切な温度プロファイルの確認手順
2-4 BGA・CSP、QFNの問題と対策
① 温度プロファイルによる対策
② プリヒートの調整
③ リフロー時間
④ 下部ヒータの活用
⑤ 下部からの熱供給
2-5 BGAの不良解析事例
① はんだ付け時の不良が原因
② 現場で行う不良解析の手順
③ 不良の工程外要因の確認手順
2-6 ボイドの発生原因と対策
① ガスが原因のボイド(気孔)
② フラックス残渣が原因のボイド
③ 低残渣フラックスでの対応方法
2-7 リフローにおけるブリッジの原因と対策
① フラックスの劣化が原因のブリッジ
② 部品リードめっきが原因のブリッジ
③ プリヒートが原因のブリッジ
④ はんだ量と部品リード形状が原因のブリッジ
⑤ その他の原因と対策
2-8 部品ズレ対策
① セルフアライメントの発生
2-9 サイドボール(チップ脇ボール)の発生と対策
① コンベア速度の調整によるサイドボール対策
② 下部ヒータの調整によるサイドボール対策
③ 濡れ上がり不足によるサイドボールと対策
④ はんだ量過多によるサイドボールと対策
    ⑤ 設計ミスによるサイドボールと対策
⑥ 部品基板ランドの酸化によるサイドボールと対策
⑦ はんだ量を減らすことで危険を避ける
⑧ サイドボール対策のポイント
2-10 バックフィレットとウィッキング対策
2-11 ディスクリート部品のリフロー化
① 混載基板のリフロー化
② はんだの供給方法
③ マスク印刷
④ 耐熱性の低い部品(100℃~200℃)のリフロー化
⑤ 特に耐熱性の低い部品(100℃以下)のリフロー化
⑥ ディスクリート部品のリフロー化の検討課題
⑦ 耐熱性の低い部品のリフロー化のポイント
2-12 部品めっきが原因の不良と対策
① 部品リードめっきが原因の不良
2-13 基板めっきの不良と対策
① 金めっきが原因の不良
2-14 現場における不良品の原因解析と確認実験方法
① 「部品浮き」の発生
2-15 温度プロファイルによるコスト改善方法
① 生産効率の改善
② N2使用有無の差
③ 温度プロファイルの見方と調整方法
④ 基板の温度測定ポイント
   
第3章 トラブルと対策事例 フローはんだ付け編
3-1 フローはんだ付けは未だ多くの改善が必要
3-2 スルーホール上がり不足の原因と対策
3-3 フラックスの劣化によるホール上がり不足
3-4 ホール上面の熱不足
3-5 ブリッジ発生の原因と対策
3-6 フローはんだの不良と改善手順
3-7 パレットの活用事例
3-8 ブローホール、ピンホールの原因と対策
   
第4章 トラブルと対策事例 後付け修正編
4-1 後付け修正作業の問題点
4-2 熱不足の問題点
① 鏝先の劣化と温度計の誤表示
② 鏝先形状による熱伝達の違い
③ 予備はんだの熱伝達効果
④ 基板設計の影響
4-3 熱不足の対策
① 鏝先形状の選定
② 鏝先形状の効果
4-4 片手作業の問題点
① 作業の問題点
② 対策
③ 改善効果
4-5 フラックスの劣化
4-6 フラックスの耐熱性に起因する問題
4-7 はんだ送りに起因する問題
① はんだ送り
② 引きはんだ
③ ステンレスのはんだ付け
4-8 はんだ鏝の操作方法
① スルーホールの修正手順
② ディスクリート部品のはんだ付け

第5章 現場における外観検査のポイント
5-1 同じトラブルを起こさないために
5-2 良否の判定方法
① 検査システムのあり方
② 現場における良否判定の観察ポイント
5-3 外観観察のポイント
① 観察ポイントその1:フラックス残渣
② 観察ポイントその2:フィレット先端の形状と光沢
③ 観察ポイントその3:濡れ広がりやフィレット光沢およびフィレット先端形状
5-4 観察結果を活用した改善事例
5-5 外観検査機器と操作方法
5-6 市場不良の解析事例

索 引

はじめに

 本書ははんだ付けの技術書ではない。量産現場における技能書であり、実装現場でのさまざまな知恵・手法を紹介している。
 国内の量産現場から製造技術部門がなくなって久しいが、大半の量産現場が海外へ移管され、さらに国内においても派遣社員の活用で、以前のように「現場の問題に対する迅速な初期対応」ができていない。したがって、国内の受け入れ検査や、市場クレームで初めて問題点が顕在化してくる。
 自動車、電化製品などのリコール要因の多くが「はんだによる接触不良」にあるといわれる。はんだ付けそのものが自動化され、画一的な手順で行われているため、いったんはんだ付け不良が発生すると、たちまち多くの製品不良につながってしまう。そのため、著者も最近は海外の生産拠点で、はんだのトラブル対策を求められることが増えているが、その際には文章主体のものより、写真などで見せるテキストが重宝がられる。
 本書は著者の1000件にも及ぶ現場体験をもとに、鉛フリーはんだ付けのトラブルと対策事例を、豊富なカラー写真を使用してわかりやすく解説している。
 取り上げるトラブルは、フラックスの劣化・飛散・残渣、はんだの印刷・濡れ、基板めっきの問題、そして外観検査のポイントや後付け修正の勘どころにも言及している。
 本書をまとめるにあたり、京都府中小企業技術センター「京都実装技術研究会」から貴重な写真資料をご提供いただいた。関係各位のご支援に対し、この場を借りて改めて御礼申し上げます。
 最後に、本書を執筆する機会を与えていただきました日刊工業新聞社出版局長の奥村功さま、執筆・編集・校正に際し貴重なアドバイスを賜りましたエム編集事務所の飯嶋光雄さま、そしてDTPを努めていただいた志岐デザイン事務所の小山巧ほかの皆さまに感謝いたします。
2015年6月
河合一男

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