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続 2020年、電力大再編
見えてきた!エネルギー自由化後の市場争奪戦

定価(税込)  1,944円

編著
サイズ A5判
ページ数 192頁
ISBNコード 978-4-526-07424-0
コード C3034
発行月 2015年05月
ジャンル ビジネス 環境

内容

電力に加えてガスの自由化が加速。業界の垣根を超えた総合的エネルギー自由化時代を迎える。原発再稼働や再生可能エネルギーの本格利用、さらにはファイナンス、スマートコミュニティ、地方活性化も含めたビジネス大転換の様子を伝える好評書籍の第2弾。

井熊 均  著者プロフィール

(いくま ひとし)

株式会社日本総合研究所

常務執行役員 創発戦略センター所長
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958年東京都生まれ。1981年早稲田大学理工学部機械工学科卒業、1983年同大学院理工学研究科を修了。1983年三菱重工業株式会社入社。1990年株式会社日本総合研究所入社。1995年株式会社アイエスブイ・ジャパン取締役。2003年株式会社イーキュービック取締役。2003年早稲田大学大学院公共経営研究科非常勤講師。2006年株式会社日本総合研究所執行役員。環境・エネルギー分野でのベンチャービジネス、公共分野におけるPFIなどの事業、中国・東南アジアにおけるスマートシティ事業の立ち上げ、などに関わり、新たな事業スキームを提案。公共団体、民間企業に対するアドバイスを実施。公共政策、環境、エネルギー、農業、などの分野で50冊を超える書籍を刊行するとともに政策提言を行う。

目次

はじめに





パートⅠ 電力政策の行方

第1章
見えてきた原子力発電の行方

1▶「2020年 電力大再編」で述べたこと  
2▶2年間の動き  
3▶2020年の原子力発電  



第2章
迷走続く再生可能エネルギー

1▶「2020年 電力大再編」で述べたこと  

2▶2年間の動き  

3▶定着なるか地域主導の再生可能エネルギー  



第3章
自由化が生み出すのは寡占か競争か

1▶「2020年 電力大再編」で述べたこと  

2▶2年間の動き  

3▶新たな寡占市場の誕生  



第4章
2020年の電力市場の見方



パートⅡ 次世代エネルギー事業者

第5章
2020年代のエネルギー事業

1▶クロスボーダー電力事業者  

2▶総合エネルギー事業の行方  

3▶電力取引事業者  

4▶エネルギーファイナンス事業者  

5▶需要サイド市場からコミュニティ・エネルギー事業へ  

6▶次世代のエネルギー市場  

はじめに

 2013年に刊行した「電力大再編」は数度の増刷を経ていまだに支持を得ている。それだけ、半世紀ぶりに実施される電力システム改革に対する関心が高く、市場の先行きが見えにくいということだろう。同著で述べた、原子力発電、再生可能エネルギー、自由の行方は8割方当たっていたと思われる。しかし、我々の予想に反したこともいくつかある。1つは、固定価格買取制度によるソーラーバブルだ。制度施行からわずか3年程度の間に太陽光発電の認可設備容量が7,000万kW近くに達するという世界的にも稀なバブルが起こった。PPSへの駆け込み申請が500件を超えたことも驚くべきことだ。エネルギー関係者で、これらを手放しで喜んでいる人はわずかだろう。長い間、岩盤のような規制に縛られていた市場を自由化する際の制度設計がいかに重要かを改めて思い知った3年間だったと言える。もう1つは、思った以上に規制緩和が進んだことだ。2年前、発送電分離は予定調和に落ち着く可能性が高いと予想した。しかし、成長戦略を重視する政権の下で、法的分離が期限を切って実行されることとなった。

 前著を出してから電力、エネルギー業界の動きには日々関心を払ってきたが、実に多くのことが起こった。恐らく、以前の10倍くらいのスピードで改革が進んだ。その結果、半世紀ぶりの規制緩和の先にある市場の姿がおぼろげながら見えてきた。電力会社がどのような方向に向かい、新規参入者が何をすべきかが改めて理解できるようになった。原子力発電所が全く再稼働しない、という事態でも起こらない限り、本書の予想の多くは外れないだろう。


 本書は好評を得た前著と同じ構成で書かれている。パートⅠでは、まず、前著のポイントを列記した上で、この2年間の出来事を整理し、今後の方向を洞察した。前著からの連続した市場の流れを読み取って頂ければ幸いである。パートⅡでは、前著同様有望なビジネスについて述べているが、数を絞ってリアリティを高めた。本書がいよいよ開かれるエネルギー市場での道標の1つとなってくれれば著者として大きな喜びである。


 本書の刊行に当たっては、日刊工業新聞社の奥村功様、矢島俊克様にお世話になった。この場を借りて心より御礼を申し上げたい。

 本書は、株式会社日本総合研究所の瀧口信一郎君、松井英章君とともに執筆した。前著と同じ顔ぶれの執筆体制である。職業柄多忙を極める年度末に積極的に執筆に参加してくれたのはエネルギーへの情熱ゆえである。この場を借りて感謝申し上げたい。

 最後に、筆者の日頃の活動に変わらぬご指導ご支援を頂いている株式会社日本総合研究所に心より御礼申し上げたい。



2015年 立夏

井熊 均

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