買い物かごへ

100事例でわかる
プラスチック材料の破壊・破断面の見方

定価(税込)  2,700円

著者
著者
サイズ A5判
ページ数 216頁
ISBNコード 978-4-526-07383-0
コード C3043
発行月 2015年03月
ジャンル 化学

内容

プラスチック材料に関する既刊書は、材料設計や強度などに関するものが多いが、本書は破壊・破断面に焦点を当てている。豊富な事例をもとに、材料に起因する故障や事故を解析したもので、プラスチック関係者必読の書。

藤木 榮  著者プロフィール

(ふじき さかえ)
1960年 東京都立工業奨励館入庁 以来
東京都立工業技術センター 主任研究員
東京都立産業技術研究所 主任研究員
2005年 (独)産業技術総合研究所 客員研究員
(地独)東京都立産業技術研究センター 城南支所 技術相談員
東京都エンジニアリングアドバイザー
現在に至る
工学博士
〈主な研究〉
鉄鋼材料の疲労に関する研究(表面硬化も含む)
鉄鋼材料の遅れ破壊に関する研究
〈主な著書〉
100事例でわかる機械部品の疲労破壊・破断面の見方、2002年/金属材料の金属組織と疲労強度の見方、2004年/50事例でわかる表面硬化処理鋼の疲労強度と破壊・破断面の見方、2008年/金属材料・部品の損傷および破損原因と対策Q&A、2011年/絵で見てわかる熱処理技術、2013年、以上日刊工業新聞社

萩原利哉  著者プロフィール

(はぎわら としや)
2009年 (地独)東京都立産業技術研究センタ一 入所
2014年 同上 城南支所 副主任研究員
現在に至る
〈主な研究〉
未利用木質系バイオマスを活用したVOC吸着材の開発
省エネ・省面積な乾燥炉用処理装置の開発
高分子材料の劣化に関する研究

目次

はじめに

第1章 プラスチック材料の強度を知ろう
1.1 プラスチックとは
1.2 分子の結晶構造
1.3 分子量と材料強度
1.4 プラスチックの強さの概念
1.5 プラスチックの強度を向上させるには
1.6 強度に及ぼす添加元素の影響

第2章 プラスチック材料の破壊のメカニズム
2.1 破壊のモードについて
2.2 破壊のプロセス
2.3 使用中の部品が壊れる現象とは(破壊)
2.4 クレーズとクラックの違い その1
2.5 クレーズとクラックの違い その2
2.6 破壊はどのようにして進むのか
2.7 延性破壊とぜい性破壊の違い
2.8 ストレスクラックとソルベントクラックとの違い

第3章 プラスチック材料の破断面解析とその手法
3.1 破損解析の目的と調査項目
3.2 破断面解析によって何がわかるのか
3.3 破損解析の確認事項と負荷応力の形態
3.4 破断面観察に用いる機器
3.5 破断面の取り扱いと観察手順

第4章 マクロ的な破断面の見方
4.1 静的引張り破壊による破断面 その1(延性材料の場合)
4.2 静的引張り破壊による破断面 その2(ぜい性材料の場合)
4.3 破断面上に現れる特徴的なマクロ的な破断面模様
4.4 丸棒の静的引張り破断面(6ナイロン、ABS、PVC、PP、PC)
4.5 板材の静的引張り破断面(POM、ABS、PMMA、PC、6 ナイロン)
4.6 PP/CFおよびPA/GFのマクロ的な引張り破断面
4.7 静的曲げによる破断面(PMMA、POM)
4.8 動的な負荷応力による破断面(板材の場合)
4.9 衝撃応力による破断面(丸棒の場合)
4.10 疲労による破断面 その1(丸棒試験片)
4.11 疲労による破断面 その2(丸棒試験片)
4.12 疲労による破断面 その3(丸棒試験片)
4.13 疲労による破断面 その4(板材試験片)
4.14 疲労による破断面 その5(実機の疲労破断面)
4.15 ストレスクラックによる破壊・破断面 その1
4.16 ストレスクラックによる破壊・破断面 その2
4.17 ソルベントクラックによる破壊・破断面

第5章 ミクロ的な破断面の見方
5.1 破断面上に現れる特徴的なミクロ的破断面模様 その1
5.2 破断面上に現れる特徴的なミクロ的破断面模様 その2
5.3 ミクロ的な延性破断面とぜい性破断面
5.4 ミクロ的な破壊・破断面(ディンプルとパラボラ模様)
5.5 ミクロ的な破断面(ミラーとスティックスリップ模様)
5.6 ミクロ的な疲労破断面(ストライエーション)

第6章 ミクロ的な破壊・破断面の事例
6.1 PMMAおよびPOMの引張り破断面
6.2 PMMA(平滑材)およびPMMA(切欠き材)の引張り破断面
6.3 ABSおよびPCの引張り破断面(切欠き材)
6.4 PCおよびPOMの引張り破断面(切欠き材)
6.5 PVCとPPの引張り破断面
6.6 PPとPEの引張り破断面(切欠き材)
6.7 6ナイロンの引張り破断面(切欠き材)
6.8 PEEKの引張り破断面
6.9 PPS/GF製M8ボルトの引張り破断面
6.10 PA/GF製M8ボルトの引張り破断面
6.11 PMMAの引張り破断面(板材試験片の場合)
6.12 POMの引張り破断面(板材試験片の場合)
6.13 ABSの引張り破断面(板材試験片の場合)
6.14 PCの引張り破断面(板材試験片の場合)
6.15 6ナイロンの引張り破断面(板材試験片の場合)
6.16 PP/CFの引張り破断面
6.17 PA/GFの引張り破断面
6.18 POMおよびPMMAの3点曲げによる破断面
6.19 衝撃破壊によるPOMの破断面(100℃―48h)その1
6.20 衝撃破壊によるPOMの破断面(100℃―200h)その2
6.21 衝撃破壊によるPMMAの破断面(未処理)その1
6.22 衝撃破壊によるPMMAの破断面(100℃―48h)その2
6.23 衝撃破壊によるPMMAの破断面(100℃―200h)その3
6.24 衝撃破壊によるABSの破断面(未処理、100℃―48h)
6.25 衝撃破壊によるABSの破断面(100℃―200h、丸棒の未処理)
6.26 衝撃破壊によるPOMの破断面(丸棒の場合)
6.27 衝撃破壊によるPVCおよびPC の破断面(丸棒の場合)
6.28 衝撃破壊によるPPの破断面(丸棒の場合)
6.29 衝撃破壊によるPMMAの破断面(丸棒の場合)
6.30 PP/CFの衝撃破断面
6.31 PA/CFの衝撃破断面
6.32 疲労破壊したPPの破断面(丸棒試験片)
6.33 疲労破壊したPEの破断面(丸棒試験片)
6.34 疲労破壊したPOMの破断面(丸棒試験片)
6.35 疲労破壊したABSの破断面(丸棒試験片)
6.36 疲労破壊によるPMMAの破断面(丸棒試験片)
6.37 疲労破壊によるPCの破断面(丸棒試験片)
6.38 疲労破壊によるPMMAの破断面(板状試験片)
6.39 疲労破壊によるPOMの破断面(板状試験片)
6.40 疲労破壊によるABSの破断面(板状試験片)
6.41 疲労破壊したPCの破断面(板状試験片)
6.42 疲労破壊した6ナイロンの破断面(板状試験片)
6.43 疲労破壊したPEIの破断面(歯科用医療機器)
6.44 疲労破壊したPSFの破断面(作動停止用つめ)
6.45 ABSおよびPOMのストレスクラックによる破断面
6.46 PPのストレスクラックによる破断面
6.47 POMの使用中の破壊・破断面(ストレスクラック)
6.48 PMMAのストレスクラックによる破断面
6.49 ABSのストレスクラックによる破断面
6.50 使用中に破損したPEの破断面(ストレスクラック)
6.51 PMMAのソルベントクラックによる破壊・破断面
6.52 PCのソルベントクラックによる破断面(四塩化炭素による場合)その1
6.53 PCのソルベントクラックによる破断面(30wt% KOHの場合)その2

参考文献

はじめに


 現在、使用されているプラスチック製品は、日常製品、電気機器部品をはじめとして、機械部品や搬送用部品、情報部品、航空機部品に至るまで、高い機能性、また、物理的・化学的な特性が求められている分野まで広範囲にわたっている。しかしながら、その一方では損傷や破壊事故、劣化現象が生じ、その調査・対策などが急務となっている。すでにプラスチックに関する刊行物はいくつか存在するが、いずれの場合も高価であり、また、破断面に関する情報資料が比較的少ない。
 本書においては、これらのことを鑑み、破断面解析(フラクトグラフィ)から、簡易的な調査方法(解析手法)と再発防止対策など、マクロ的、ミクロ的な写真を中心に、また、プラスチックの種類も汎用プラスチックからエンジニアリングプラスチック、繊維強化プラスチックに至るまで、引張り破断面、曲げ破断面、疲労破断面、ストレスクラック、ソルベントクラックなどを108項目について、見開き構成でわかりやすく解説したものである。ただし本書は頁数の関係から劣化に関するものは削除した。
 以下目次について列挙すると、
第1章 プラスチック材料の強度を知ろう
第2章 プラスチック材料の破壊のメカニズム
第3章 プラスチック材料の破断面解析とその手法
第4章 マクロ的な破断面の見方
第5章 ミクロ的な破断面の見方
第6章 ミクロ的な破壊・破断面の事例
 の6章構成から成っている。
 なお、本書の出版にあたって、サンプルの提供、写真などの収集に御尽力をいただいた、日本ケミカルスクリュー㈱をはじめ、群馬県立群馬工業技術センター 五十嵐昭博士、鎌腰雄一郎独立研究員、都立産業技術研究センター 多摩テクノプラザ 西川康博博士、都立産業技術研究センター城南支所 樋口英一副主任研究員、小酒部雅敏研究員の各氏、また、本書の出版にあたって、多大な御尽力をいただいた日刊工業新聞社出版局書籍編集部の方々に心から感謝を申し上げる次第である。

2015年(平成27年)3月  著者

買い物かごへ