買い物かごへ

LED照明信頼性ハンドブック
第2版

定価(税込)  2,916円

編者
サイズ A5判
ページ数 260頁
ISBNコード 978-4-526-07365-6
コード C3054
発行月 2015年02月
ジャンル 電気・電子

内容

本初版は、LED照明の設計や部品、経年による変化などに対する信頼性技術を分かりやすくまとめ、好評を博したが、7年がたち、LED照明の普及が急拡大、新たに登場してきた信頼性評価法、品質保証法、評価試験法や規格を大幅改訂し第2版とする。

目次

第1部 基礎編

第1章 総論

1.1 LEDの特徴

1.1.1 従来光源との違い

1.1.2 白色LEDの寿命を決める要因
1.1.3 白色LEDに望まれる品質

1.1.4 白色LEDモジュールに望まれる品質

1.1.5 LED照明器具に望まれる品質[屋内]

1.1.6 LED照明器具に望まれる品質[屋外]

1.2 LED照明の寿命

1.2.1 LEDパッケージの故障
1.2.2 LEDパッケージの光束維持率低下

1.2.3 その他の構成部材の寿命

1.3 白色LEDの各部材の解説
1.3.1 白色LEDパッケージ構成例/小形LED製品

1.3.2 使用時の留意点



第2章 劣化のメカニズム

2.1 劣化の1次要因

2.1.1 温度(熱)

2.1.2 光
2.1.3 電気

(1) 通電量
(2) サージ
(3) 突入電流

2.2 劣化の2次要因
2.2.1 機械的要因
(1) LEDチップに掛かる応力による結晶歪みや欠陥の増長
(2) LEDパッケージ内部の断線
(3) 剥離
(4) 樹脂クラック
(5) はんだクラック

2.2.2 物性的要因
(1) 樹脂の変色・変質
(2) 金属マイグレーション
(3) ウィスカ

2.3 劣化の3次要因

2.3.1 環境温度

2.3.2 環境雰囲気
(1) 湿気による電極酸化・樹脂膨張
(2) 硫化腐食
(3) 塩分腐食

2.3.3 振動

2.3.4 静電気
(1) 静電気の発生要因
(2) 静電気による故障モード
(3) 対策
2.4 電源に関する要因

2.4.1 交流点灯方式
2.4.2 定電圧点灯方式

2.4.3 定電流点灯方式

2.4.4 デューティー制御方式(パルス点灯方式)


第3章 各部材の諸特性

3.1 青色LEDチップ

3.1.1 基本構造

3.1.2 青色LEDチップの劣化・故障要因
(1) 温度(発熱)
(2) 電気的ストレスによる故障

3.1.3 実装方法と放熱性
(1) WBタイプ
(2) FCタイプ

3.1.4 実装方法に応じた留意点

3.2 蛍光体

3.2.1 蛍光体が使用される各種の白色LEDの特性
(1) 青色LEDチップと黄色蛍光体を組合わせたタイプ
(2) 青色LEDチップと緑色蛍光体および赤色蛍光体を組合わせたタイプ
(3) 近紫外もしくは紫LEDチップと青・緑・赤色蛍光体を組合わせたタイプ
(4) 蛍光体入りシリコーン系シート
(5) ナノ蛍光体
3.2.2 蛍光体の信頼性に影響を及ぼす因子
(1) 湿度
(2) 熱
(3) 光

3.2.3 信頼性改善方法

(1) 化学組成
(2) 粒径
(3) 表面処理

3.3 封止材&チップ接着剤
3.3.1 材料・部品の物性および特性(性能)

3.3.2 各材料の特徴(利点・欠点)
(1) 封止材
(2) チップ接着剤

3.3.3 封止材&接着剤の信頼性確保のための留意点
(1) 1次的要因について
(2) 2次的要因について

3.4 樹脂ケース、リードフレーム

3.4.1 樹脂ケース
3.4.2 樹脂ケースの設計上の留意点
(1) 金属との線膨張係数の差
(2) 形状と構造
(3) 樹脂ケースの材質

3.5 セラミックスパッケージ

3.5.1 光に対する留意点

3.5.2 熱に対する留意点

3.5.3 その他の留意点

3.6 基板

3.6.1 基板の種類について

3.6.2 各種基板の概要および構造について

(1) 樹脂系(リジッド基板)材料の概要および構造
(2) フレキシブル基板材料の概要および構造
(3) セラミックス基板の概要および構造
(4) 金属コア基板の概要および構造
(5) 金属ベース基板の概要および構造

3.6.3 信頼性確保のための留意点
(1) 金属コア基板/1次要因(熱)による信頼性低下
(2) 金属ベース基板/1次要因(熱)による信頼性低下
(3) 金属ベース基板/2次要因(ヒートサイクル特性)による信頼性低下
3.7 光学部品
3.7.1 熱可塑性透明樹脂の性質
3.7.2 温度(熱)による特性変化
(1) 全光線透過率
(2) 屈折率
(3) 線膨張係数
(4) 熱伝導率
(5) 機械的性質
3.7.3 光による特性変化


第2部 実務編

第1章 寿命推定の基礎

1.1 寿命の推定

1.2 実際の動作試験データ

1.3 寿命推定の精度(加速試験との比較)

1.4 故障の予測



第2章 加速試験

2.1 電流加速試験

2.2 温度加速試験による評価
2.2.1 アレニウスモデル

2.2.2 アレニウスプロットによる予測
2.2.3 アレニウスプロットと寿命推定の計算例
2.3 温湿度加速度試験

2.3.1 アイリングモデル


第3章 ジャンクション温度の推定方法

3.1 ΔVf法
3.1.1 Tj−Vf関係
3.1.2 実使用におけるTjの推定

3.2 熱抵抗法



第4章 光劣化のメカニズム

4.1 青色LEDチップの光劣化

4.2 樹脂材料の劣化(透過率/反射率の低下)

4.3 金属表面の劣化(反射率低下/腐食)



第5章 試験方法

5.1 温湿度および低温環境試験
5.1.1 低温(耐寒性)試験(参照規格:JIS C 60068-2-1)

5.1.2 高温(耐熱性)試験(参照規格:JIS C 60068-2-2)

5.1.3 高温・高湿定常試験(参照規格:JIS C 60068-2-78)

5.1.4 温度変化(サイクル)試験(参照規格:JIS C 60068-2-14)
5.2 光の測定方法
5.2.1 全光束
5.2.2 光度

5.2.3 配光特性
5.2.4 光源色

5.3 機械的強度試験
5.3.1 振動/衝撃/落下試験

5.3.2 はんだ耐熱試験
5.4 電気試験
5.4.1 絶縁耐圧試験

5.5 EMC(電磁両立性)試験

5.5.1 EMS(イミュニティ)試験

5.5.2 EMI(エミッション)試験

5.6 屋外環境(耐候性)試験

5.6.1 サンシャインカーボンアーク式耐候性試験機

5.6.2 キセノンランプ式耐候性試験機

5.6.3 メタルハライドランプ式耐候性試験機

5.6.4 紫外線蛍光ランプ式耐候性試験機

5.6.5 屋外集光式促進暴露試験機

5.6.6 外部光による劣化の試験例

5.6.7 まとめ
5.7 その他の環境試験
5.7.1 塩水噴霧試験

5.7.2 防水/防塵性能試験

5.8 生体安全性試験
5.8.1 光の生体安全性と重要性

5.8.2 光の生体安全性リスク評価のための国際規格(IEC/CIE規格)の概要

5.8.3 有効放射照度(または有効放射輝度)の算出方法
5.8.4 国際規格によるリスク・グループ区分の方法



第6章 関連規格

6.1 LED照明における測光・測色・寿命についての規格・試験方法
6.1.1 LEDおよびLEDモジュール

6.1.2 LEDランプおよびLED照明器具
6.2 LED照明における信頼性についての規格・試験方法

6.2.1 熱的環境試験
6.2.2 機械的環境試験

6.2.3 ノイズ環境試験

6.2.4 外郭による保護等級

6.2.5 その他の環境試験

6.3 LED照明における安全性についての規格・試験方法

6.3.1 LEDおよびLEDモジュールの電気的・機械的安全性

6.3.2 LEDランプおよびLED照明器具の電気的・機械的安全性

6.3.3 生体安全性

6.3.4 電気用品安全法

6.4 LED照明における性能および製品についての規格・試験方法

6.4.1 LEDおよびLEDモジュール

6.4.2 LEDランプおよびLED照明器具
     


コラム

LED照明の導入で安全・安心・健康生活の実現を

屋外LED表示装置への防水加工

LEDで植物栽培−その1
LEDで植物栽培−その2

過渡熱抵抗測定

可視光通信



LED照明技術と推進協議会の活動

LED照明推進協議会 会員企業一覧
執筆協力企業一覧
索引
執筆者一覧(第2版)

執筆者一覧(第1版)

はじめに

本書を執筆中に嬉しいニュースが飛び込んできました。青色LEDの発明と実用化に対して赤﨑勇、天野浩、中村修二の3氏に2014年のノーベル物理学賞授与が決定した瞬間でした。日本にとって大変喜ばしい名誉であるとともに、その発明を基本に世界中で白色LEDが開発、製品化され、日本発の技術が多くの場面で活用されていることも誇らしいかぎりです。

人間は、外界の情報の80%を目から得ているといわれています。1日24時間の半分が夜であり暗黒の世界です。昼間でも地下や建物中に入れば太陽光は届かない。そこで生まれたのが人工的な照明です。この照明の世界においても省エネから創エネへのパラダイムシフトが起きています。その引き金役になっているのがLEDの持つ点光源の特性です。

LED照明は、点光源を正確なシミュレーションで作り上げた光学系を駆使することで、必要な箇所にだけ任意の明るさと色調を持った光を照射できます。従来の照明を少々大袈裟に表現するなら、あたかも小さなコップに大きなバケツに入った水を注ぎ入れるようにコップの周りに水をこぼしていた、ということになるのかも知れません。

夜の地球の映像を見たことがありますか?宇宙から見た夜の地球は、経済活動の中心地だけが明るく光って見え、宇宙空間に多くの光エネルギーをまき散らしているといっても過言ではありません。このようなエネルギーは、最小限に抑えるべきでありLED照明がそれに必ずや貢献するものと確信しています。

我々LED照明推進協議会メンバーには、LED照明の源流となるLEDチップから、それらをアッセンブリーするための多種多様な素材、光学的な設計プログラム、製品を作り上げる装置、駆動電源、高い信頼性と品質を保証するための検査装置等の関係業界の方々が一同に揃っており、10年後の人たちが見ても恥ずかしくないLED照明機器であるための設計環境を作っています。

本書は、LED照明が抱える問題点を解説し、それを解決するための手段まで記載するようにしました。例えば、LEDチップの発光側表面の熱密度は、焼き肉などで使うホットプレートの表面熱密度の5倍以上です。この過酷な環境で十分耐える封止材の選定が重要になります。選定すべき封止材の種類や特性の比較を掲載する事で設計者へのアドバイスとしています。2008年の初版本が発行された時には、まだ使われていなかった材料や用途も紹介しています。

LEDは、『常に突然変異を繰返す種子』のように新たな形に変わり、その信頼性を増してきています。

今回、本書を出版するに当たり、LED照明推進協議会の会員企業だけでなく、国内外の多くの企業・団体の方々に執筆を頂きました。これも日本発のLED照明がなせる業であり、多くの技術者が襟を正してLED照明を設計するための指針として、この本を活用してもらうことを願っています。



特定非営利活動法人LED照明推進協議会
理事長 
宮本 康司


買い物かごへ