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現場のスパッタリング薄膜Q&A 第2版
反応性高速スパッタの実務アドバイス

定価(税込)  3,564円

著者
サイズ A5判
ページ数 452頁
ISBNコード 978-4-526-07366-3
コード C3054
発行月 2015年02月
ジャンル 電気・電子

内容

スパッタリング技術は近年成膜プロセスの中でも大きな広がりを見せている重要なプロセス。特に反応性高速スパッタ技術は液晶ディスプレイなどの大面積基盤において欠かせない技術だ。本書はスパッタリングプロセスの第一人者がQ&A方式で現場の疑問をわかりやすく解説する実務書の第2版。

小島啓安  著者プロフィール

(こじま ひろやす)
1977年 東京都立大学 大学院工学研究科 工業化学専攻 修士課程修了。キヤノン(株)に5年間在籍し、半導体露光装置用光学薄膜プロセス、膜設計の開発に従事する。また旭硝子(株)に12年間在籍し、建築用、自動車用硝子のスパッタプロセス、膜開発に従事する。その後、技術移転会社などを経て2003年に独立。スパッタリングプロセス、薄膜に関するコンサルタント会社として(有)アーステックを設立。現在に至る。2009年8月より名古屋大学客員准教授。2012年3月名古屋大学より学位取得。2012年6月より名古屋大学客員教授。2013年4月より中国科学院上海セラミックス研究所兼任教授。
E―mail earth―tech@r9.dion.ne.jp
URL http://www.h6.dion.ne.jp/~earth

目次

改訂版を出すにあたって  
まえがき  

第1部 基礎編
1.はじめに  
1―1 スパッタとは?  
1―2 スパッタの種類には、どんなものがあるか?  
1―3 スパッタリング率とは何か?  
1―4 反応性スパッタとは何か?  
1―5 スパッタ膜はどんな材料にも成膜できるか?  
1―6 プラスチック膜、セラミック膜、金属膜なども成膜できるか?   
2.スパッタリングの基礎知識  
2―1 基板の洗浄はどうすればよいか?  
2―2 スパッタ用ガスはArだけか?  
2―3 スパッタ粒子のエネルギーはどのくらいか?  
2―4 平均自由行程とは何か?  
2―5 シースとは何か? また、プラズマ電位とは何か?  
2―6 スパッタの成膜速度はどの程度か?また、どういう表し方をするか?  
2―7 反応性スパッタには、どのような種類があるか?  
2―8 反応性ガスの導入とはどんな方法か?  
2―9 ガスを混合するには、混合器は便利か?  
3.いろいろなスパッタ法  
3―1 RFスパッタとは何か?  
3―2 RF放電でスパッタできるのはなぜか?自己バイアスとは何か?  
3―3 パルススパッタとは何か?また、DCスパッタとの違いは何か?  
3―4 パルス放電の場合、実際にカソードにかかる電圧はどうなるか? そのときの成膜速度は?  
3―5 パルス放電による膜質改善効果にはどんなものがあるか?
3―6 マグネトロンスパッタとは何か?  
3―7 アンバランスマグネトロンとは何か?どんなメリットがあるか?  
4.反応性高速スパッタ法  
4―1 なぜ反応性スパッタをするか?  
4―2 ヒステリシスとは何か? 遷移領域はどこを指すか?  
4―3 遷移領域制御とは何か?  
4―4 インピーダンス制御とは何か?  
4―5 プラズマエミッション(PEM)制御とは何か?  
4―6 ペニングゲージを利用したPEM制御とは何か?  
4―7 ガスフロースパッタとは何か?  
4―8 メタモード方式とは何か?  
現場のケーススタディー Part1  
  1.1991年1月3日  
  2.幻のITO膜  
  3.Alのミラーは星空の輝き  
  4.入射角と反射角は等しい  
  5.TiO2の屈折率はガラスより低い?  
  6.蒸着膜とスパッタ膜の膜厚制御は?  
  7.光学膜設計ソフトで設計は簡単にできるのか?  
  8.蒸着膜とスパッタ膜  
  9.色の道は淡くほろ苦い  
 10.夕日に輝くゴールドタワー  
 11.膜の構成は役割分担にある  
 12.コストという魔物  
 13.くもの巣は隅からできる!!  
 14.グロー放電とアーク放電  
 15.プラズマ考  


第2部 実践編
1.ターゲットとカソード  
1―1 ターゲット利用率とは何か?  
1―2 ターゲット利用率をあげるにはどうしたらよいか?  
1―3 ロータリーカソードとは何か?  
1―4 ロータリーカソードの特徴は何か?  
1―5 デュアルカソードとは何か?  
1―6 対向型カソードとは何か?  
1―7 反応性スパッタでSiO2を成膜したいときは、Siはウエハーでよいか?  
1―8 ターゲットはどこまで深く使えるか?成膜速度は深さで変わるのか?  
1―9 ターゲットの冷却にはどんな方法があるか?  
1―10 電力はどのくらいまで投入できるのか?  
2.アーキング対策とアノード  
2―1 アーキングとは何か?  
2―2 アーキングはなぜ起きるのか?  
2―3 アーキングを減らすにはどうすればよいか?  
2―4 アノード消失とは何か?  
2―5 アノード消失を防ぐには、どんな方法があるか?  
2―6 アノードにはどんな形状があるか?また、プラズマにどんな影響を与えるか?  
3.コンポーネント  
3―1 スパッタ用電源にはどんな種類があるか?  
3―2 RF電源は13.56MHzだけか?  
3―3 DCとRFの重畳は何のために行なうか?どうすればできるのか?  
3―4 DC電源には電力、電圧、電流一定モードがあるがどれを使えばよいか?  
3―5 電源をONにしても放電しないときはどうすればよいか?
3―6 基板の冷却は可能か?  
3―7 シャッターは必要か?  
3―8 防着板はどんなものがよいか?  
3―9 成膜中のプロセスを制御するモニターなどにはどんなものがあるか?  
3―10 ガス配管はどんな点に気をつければよいか?  
4.膜  質  
4―1 プリスパッタとは何か?  
4―2 背圧は低ければ低いほどよいか?  
4―3 放電ガス圧力はどの程度がよいか?  
4―4 緻密な膜を作るにはどうすればよいか?  
4―5 基板バイアスとは何か? どんな方法があるのか?  
4―6 膜の内部応力とは何か? どんな原因で起こるか?  
4―7 膜中にArはどの程度混入するか?  
4―8 密着性を向上させるにはどうすればよいか?  
4―9 基板加熱はした方がよいか?  
4―10 プラズマ密度を上げるにはどうすればよいか?  
4―11 傾斜膜とは何か? どうすればできるか?  
4―12 合金の酸化膜、窒化膜を作りたいが、どうすればよいか?  

現場のケーススタディー Part2  
  1.Snの融点は100℃以下?  
  2.ターゲットとマグネットの相対運動  
  3.プラズマエミッションモニターを使った高速成膜開発物語  
  4.合金は面白い:ボロンの力  
  5.欠陥があるのも取り柄のうち  
  6.世界初の量産型反応性高速スパッタ装置の開発  


第3部 応用編
1.装  置  
1―1 初めてスパッタの実験装置を購入するときはどんな点に注意すればよいか?  
1―2 基礎実験から量産装置へのスケールアップはどう考えればよいか?  
1―3 スケールアップでは、電源はどれが有利か?また、RF電源を使ってのスケールアップは可能か?  
1―4 RF電源の大面積への利用について注意点はあるか?  
1―5 インライン装置の特徴は何か?また、導入するときの注意点は何か?  
1―6 ロールtoロール装置の特徴は何か?  
1―7 ロールコーター成膜で注意するべき点は何か?  
1―8 蒸着、CVD装置との組み合わせはできるか?  
1―9 装置に水を導入すると性能がよくなるのは本当か?  
1―10 膜厚分布をよくするにはどうすればよいか?  
1―11 強磁場にした場合に、ターゲットのコーナー部が大きく掘れるのはなぜか?  
1―12 ターゲットが掘れるにつれて、成膜速度は変わるか?
1―13 チャンバー掃除はどの程度すればよいか?  
1―14 スパッタ装置導入におけるコスト計算の注意点は何か?   
2.測  定  
2―1 スパッタ粒子のエネルギー分布を測るには?  
2―2 プラズマ密度を測るには? その1  
2―3 プラズマ密度を測るには? その2  
2―4 プラズマ密度を測るには? その3  
2―5 プラズマ密度を測るには? その4  
2―6 成膜速度、膜厚の測定は?  
2―7 光学定数の測定は?  
2―8 膜の内部応力の測定は?  
2―9 その他、膜構造、物性、耐久性の測定は?  
3.応  用  
3―1 透明導電膜  
3―2 光触媒膜  
3―3 透明バリアー膜  
3―4 ソーラーコントロール膜  
3―5 光学膜  
3―6 圧電膜  
3―7 ハードコーティング膜  
3―8 装飾膜  
3―9 その他の応用  
4.未来へ  
4―1 水  
4―2 磁性膜  
4―3 GaN  

あとがき  
参考文献  
索  引  

はじめに

改訂版を出すにあたって
 
 「現場のスパッタリング薄膜Q&A」を出版してから、6年が経過しました。この間、思いもよらぬ5刷と、多くの読者の方から好評頂きました。本当に有難うございました。原稿を書いている間は、論文やいろいろな資料をチェックし、出来るだけ多くの方に役に立つ内容にしたいと思いました。支持して頂いた読者の方に感謝致します。
 コンサルタント業を始めて、ちょうど10年になりました。こういう仕事は、まさにお客様に育てて頂ける仕事のような気がします。実際に、お客様の会社の現場に入り、スパッタ装置の実験に立ち会い、データの解釈をしたり、トラブルの原因を考えたり、それは結局スパッタという現象に対して、様々な角度から考えるきっかけを与えて頂いているということになります。
 スパッタ薄膜の可能性は、日々大きくなっているように感じます。最終章に付け加えました「未来へ」という項は、新しいプロセスとしての可能性を取り上げました。まさに、まだまだこれから進化し続ける技術であり、プロセスであると思います。
 コンサルタントの仕事は、お客様の悩みを解消するだけでなく、やはりビジネスとして成功して頂くことが重要です。そのためには、コストの考え方をしっかり持っていなければなりません。スパッタリングを通じて、お客様と一緒にビジネスをしっかりと作り上げることが出来れば、これは望外の喜びとなります。ホームページのURLは、http://www.h6.dion.ne.jp/~earthですが、「スパッタ」「小島」のキーワードで検索可能です。連絡先は、メールアドレス:earth―tech@r9.dion.ne.jp 電話:046―205―1270です。どうぞお気軽にご連絡ください。お客様のスパッタ装置の「現場」でお会いできることを、楽しみにしております。
 また、改訂版の編集を担当してくれた平川透氏に感謝致します。

2015年2月
著 者 
改訂版を出すにあたって

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