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図解 すぐに使える
工場レイアウト改善の実務

定価(税込)  2,592円

著者
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サイズ B5判
ページ数 144頁
ISBNコード 978-4-526-07333-5
コード C3034
発行月 2014年12月
ジャンル 生産管理

内容

本書は、モノの流れや面積効率、生産機能と工場レイアウトの関連性に焦点を当て、設備や資源という物理的制限があるなかで、より生産性の高い工場レイアウトを創り出すための要点や分析手法などを解説したレイアウト改善の実務書。

田村孝文  著者プロフィール

(たむら たかふみ)
 1973年以来、日本能率協会コンサルティングのコンサルタントとして、IEをベースに生産性向上、品質向上、原価低減、生産管理改善などを、日本はもとより、韓国、アメリカ、中国、オーストラリアなどの企業で指導し、現在もグローバルに活躍中。途中、1995年からはアメリカに在住し、日本能率協会コンサルティングアメリカの副社長として活躍。2005年に日本能率協会コンサルティングを定年退職した後は、㈱MEマネジメントサービスのME―America、ME―Canadaの社長として、北米の日系企業、アメリカ企業を中心に、カナダ、メキシコ、中国などの企業も含めて指導し、各社で革新的成果を上げている。
 主な著書
 CIM入門
 図解でわかる生産の実務 標準時間
 図解でわかる生産の実務 作業改善
 CIMハンドブック(共訳)
 CAPPハンドブック(共訳)
 IEハンドブック(共訳)
 新版MOST画期的な標準時間設定法(共訳)
  以上、日本能率協会マネジメントセンター
 見える化でわかるムダつぶしコストダウン(共著) 日刊工業新聞社

小川正樹  著者プロフィール

(おがわ まさき)
 1955年 神奈川県横須賀市に生まれる。
 ㈱日本能率協会コンサルティングを経て、現在、㈱MEマネジメントサービス代表取締役。マネジメントコンサルタント、技術士(経営工学)、明治大学専門職大学院会計専門職研究科 特任教授、法政大学大学院アカウンティングスクール 兼任講師。
 原価計算、原価管理、原価見積、原価企画などに関するシステムの立案、構築、実施やVE・IEや品質工学などを通じて総合的コストダウンを展開し、企業の業績を改革するコンサルティング業務が活動の中心である。
 主な著書
 技術者のための見積原価計算(共著)
 CIMハンドブック(共訳)
 技術者のための原価企画(共著)
 理想原価への挑戦(共著)
 絵でみる原価計算のしくみ
 図解でわかる 高品質・低コスト生産のすべて
  以上、日本能率協会マネジメントセンター
 実践原価企画(編著者) 税務経理協会
 絵でわかる超入門原価計算 すばる舎
 ナットク現場改善シリーズ よくわかるレイアウト改善の本
 ナットク現場改善シリーズ よくわかる品質改善の本
 見える化でわかる原価計算
 見える化でわかる開発段階の製品原価管理
 見える化でわかる原価情報システムの作り方と使い方
  以上、日刊工業新聞社

連絡先
 〒143—0024 東京都大田区中央6—29—2 TEL:03—3755—5437 FAX:03—3755—8366
 E–mail:tamura@mejapan.com E–mail:ogawa@mejapan.com http://www.mejapan.com

目次

はじめに 

第1章 工場レイアウトの基本
1―1 工場レイアウトの作戦 
1―2 アウトプット条件で生産方式を選択 
1―3 インプット条件で初期投資、運転コストを見積る 
1―4 基本レイアウトを立案 
1―5 レイアウト計画へQCDを作り込む 
1―6 詳細レイアウトを計画 
1―7 工場事務所、その他施設の適正化 
1―8 ユーティリティその他の必要施設を調整 

第2章 レイアウト設計と改善の基本的な考え方
2―1 基本機能を追求する 
2―2 ものの流れを見える化する 
2―3 3つの生産方式を理解する 
 (1)機能別生産方式 
 (2)ライン生産方式 
 (3)セル生産方式 
2―4 時間と能力を明確にする 
2―5 ライン編成の方法 
2―6 生産性とレイアウト 

第3章 基本機能重視のレイアウト改善
3―1 基本機能重視の製造ライン改善 
 (1)対象工場の概要 
 (2)対象工場のレイアウト概要 
 (3)改善課題 
 (4)改善結果 
 (5)改善関連データ 
3―2 機能別配置から、部品別配置への改善 
 (1)対象工場の概要 
 (2)対象工場の課題 
 (3)改善結果 

第4章 多品種少量生産におけるライン生産方式の改善
4―1 プリンター組立ラインのバランス改善 
 (1)対象工場の概要 
 (2)対象ラインの概要 
 (3)対象工場の課題 
 (4)ラインバランスの分析と問題点の把握 
 (5)改善手順と結果 
 (6)組立ライン改善上の留意点 
4―2 多品種少量組立ラインのセル化改善 
 (1)対象ラインの概要 
 (2)セル生産レイアウトの構築 
 (3)対象工場の改善ポイント 
 (4)レイアウト改善効果と、実施上の留意点 

第5章 フレキシブル生産ラインへの改善
5―1 既存フレキシブル製造ラインのレイアウト改善 
 (1)対象工場の概要 
 (2)対象工場の課題 
 (3)改善結果 
5―2 長すぎるラインの改善 
 (1)対象工場の概要 
 (2)対象工場の課題 
 (3)組立ラインの長さ検討 

第6章 在庫低減によるレイアウト改善
6―1 重量物製品の倉庫レイアウト改善 
 (1)対象工場の概要 
 (2)対象工場の課題 
 (3)改善後のレイアウト 
 (4)実施上の留意点 
6―2 機能式レイアウトからセル生産方式へ 
 (1)対象工場の概要 
 (2)対象工場のレイアウト概要とセル化課題 
 (3)改善結果 

第7章 ものの流れに従ったレイアウト改善
7―1 小型トラック組立ラインの改善 
 (1)対象工場の概要 
 (2)対象工場の課題 
7―2 大型製品製造レイアウトのあるべき姿 
 (1)自動車生産ラインのレイアウトの特徴 
 (2)先端的自動車製造工場におけるレイアウト上のポイント 
 (3)よいレイアウトのための確認ステップ 

第8章 移設と環境変化への対応とレイアウトの評価
8―1 企業環境の変化への対応 
8―2 新レイアウトの評価 
8―3 新レイアウトへの施工、移設計画の立案 
8―4 新工場への移転 
8―5 コンピュータなどコミュニケーションネットワークの移設、変更 
8―6 工場レイアウト用ソフトウェア 
8―7 シミュレーションソフトウェア 
8―8 リスク管理と不確実性への対応 

コラム
●建物の一生にかかるお金 
●重要設備の設備効率向上策 
●プラスチック小型成形機と作業員の配置 
●組立ラインの品質作り込み 
●工業用ロボットの活用 
●リードタイムの内容とその短縮 
●六角形のレイアウトでコンベアを廃止したカルマル工場 

はじめに

2008年8月に『ナットク現場改善シリーズ よくわかる「レイアウト改善」の本』を出版し、5年が過ぎた時期にレイアウト本の続編出版のお話しを頂いた。本のコンセプトは、すぐに使える工場レイアウトの実務編で、改善の課題や要点がひと目で分かることをねらいとした事例集ということにした。
 モノづくりの方式には、機能別生産、ライン生産、セル生産があり、工程(作業)には加工工程(作業)、組立工程(作業)がある。また、モノづくりの対象は、大型製品、中型製品、小型製品に分けられ、これらの組合せによりレイアウトの設計ポイントは変わってくる。生産方式が3種類、工程が2種類、モノづくりの対象が3種類なのですべての組合せは18種類(3×2×3)になるが、この中から汎用的に使える事例を選択した。選択した事例の対象工場は、日本はもとより、韓国、アメリカ、中国、オーストラリアなどである。
 本書は、レイアウトの設計に必要な知識から目的別のレイアウト改善事例を分かりやすく実例を交えながら全8章で解説し、文章と図表からなる2ページで1項目を完結する構成になっている。
 第1章と第2章では、工場レイアウト計画の手順、レイアウト設計に必要な分析手法、考慮すべき項目など、第3章以降の実践例で適用している技術の基礎知識について説明する。特に、レイアウト改善の原点であるSLPの特徴、モノづくりの3方式である、機能別生産、ライン生産、セル生産の特徴、生産性の考え方については確認して欲しい。
 第3章ではプラスチック部品成形加工、金属部品板金加工で機能別生産のレイアウト改善について解説するが、次のような課題を解決したいときに参考になる。
・工程間の仕掛在庫を削減し、在庫スペースを活用したい。
・運搬作業や補助作業を低減したい。
・機能別生産方式からライン生産、セル生産方式へ移行したい。
 第4章では、同期生産のレイアウト改善について解説する。その内容は、量産プリンター組立ラインのライン生産改善と少量生産プリンター組立職場でのセル生産改善であり、次のような課題を解決したいときに参考になる。
・ライン生産でラインバランスの向上と補助作業を低減したい。
・ライン生産からセル生産へ移行したい。
・1人生産、巡回方式、分割巡回などセル生産方式を決定したい。
 第5章では、大型冷蔵庫の一貫加工・組立フレキシブル生産のレイアウト改善、大型テレビのミックス生産のレイアウト改善について解説するが、次のような課題を解決したいときに参考になる。
・既存ライン(設備)は移転できないがフレキシブルなラインに改善したい。
・長すぎるラインを短縮したい。
・多層階のレイアウトを見直したい。
 第6章では、大型重量物の在庫低減による倉庫レイアウト改善、機械加工職場のレイアウト改善について解説するが、次のような課題を解決したいときに参考になる。
・大型重量物の材料置場や製品置場のスぺース不足を改善したい。
・入出庫作業のピークに工場内が渋滞するのでスムーズに流れるように改善したい。
・機能別生産の機械加工職場をセル生産に改善したい。
 第7章では、小型トラック組立ラインのレイアウト改善について解説するが、次のような課題を解決したいときに参考になる。
・投資を抑えて現状ラインで生産性を向上させたい。
・付加価値に直結する基本機能だけであるべき姿の作業方法を検討したい。
・同期化された一貫生産ライン体制を構築したい。
 第8章では、レイアウト計画を実施するまでの考慮点やチェック項目について説明し、レイアウト作成に役立つコンピューターツールについて紹介する。
 工場レイアウトに関する書籍の原点は、日本能率協会より1964年に出版された「工場レイアウトの技術」(リチャード・ミューサー著、十時昌訳)である。その後、レイアウト技術者が経営環境の変化に対応した自社に適合するレイアウトを日々研究している状況が続いているが、レイアウトの実務編である本書がモノづくりに関係するすべての方々の参考になれば幸いである。
 最後になるが、本書をまとめるにあたりコンサルティングの機会を与えて頂いた各国の企業の方々、出版の機会を与えて頂いた日刊工業新聞社の野﨑伸一氏に心から感謝する次第である。

2014年12月
田村孝文 
小川正樹 

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