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図解 よくわかる廃熱回収・利用技術

定価(税込)  2,376円

著者
サイズ A5判
ページ数 192頁
ISBNコード 978-4-526-07245-1
コード C3053
発行月 2014年04月
ジャンル 機械

内容

近年、これまで未利用あるいは十分に活用されていなかったエネルギーや、廃棄されていたエネルギーの利用技術に関心が高まっている。本書は、廃熱を回収する技術と、回収したエネルギーの利活用方法について、理論と実情をわかりやすく解説する。

大髙敏男  著者プロフィール

(おおたかとしお)


国士舘大学理工学部機械工学系 教授

1990年、(株)東芝家電技術研究所入社

2000年、東京都立工業高等専門学校助教授

2003年、都立大学客員講師

2007年、国士舘大学准教授

2011年、国士舘大学教授

博士(工学) 技術士(機械部門 第56798号)

企業で圧縮機・冷凍機・空調機の研究・開発・設計に従事。

教育機関ではこれらを活かした実践的な講義を展開している。専門分野はエネルギー工学、熱工学、伝熱工学、冷凍・空調工学、機械設計。



●主な著書

「失敗から学ぶ機械設計―製造現場で起きた実際例81」

「絵とき機械用語事典 作業編」(共著)

「絵とき機械用語事典 設計編」(共著)

「絵とき 熱力学 基礎のきそ」

「絵とき ヒートポンプ 基礎のきそ」

「3次元CADで学ぶ機械設計の基礎知識」

「絵とき 再生可能エネルギー 基礎のきそ」

「トコトンやさしい海底資源の本」(共著)

  (以上、日刊工業新聞社発行)

「3次元CAD実践活用法」(コロナ社)

「これならわかる伝熱工学」(コロナ社)

「機構学」(コロナ社)

「はじめての機械要素」(科学図書出版)

「上手な機械製図の書き方」(技術評論社)

「現場で役立つ機械設計の基本と仕組み」(秀和システム)

「これならわかる機械工学」(ナツメ社) ほか

目次

第1章 地球のエネルギー事情

1-1 地球が保有する熱

1-2 地球のエネルギー資源

1-3 化石燃料の保有する熱エネルギー

1-4 再生可能エネルギーと熱エネルギー

1-5 原子力と熱エネルギー

1-6 地球のエネルギーバランス



第2章 廃熱の起源

2-1 廃熱の種類
2-2 家庭の廃熱

2-3 街の中の廃熱

2-4 建物から出る廃熱

2-5 工場の廃熱
2-6 機械の廃熱
2-7 乗り物の廃熱

2-8 自然界の廃熱



第3章 廃熱の回収と濃縮

3-1 廃熱回収の考え方

3-2 熱搬送媒体と搬送方法

3-3 エネルギーの貯蓄方法

3-4 熱交換器の種類と特長

3-5 廃熱回収に必要な基礎工学

3-6 廃熱回収熱交換器のポイント
3-7 廃熱のエクセルギー評価




第4章 未利用エネルギーの回収技術

4-1 ヒートポンプ(蒸気圧縮式冷凍機)の利用

4-2 バイナリサイクル
4-3 ターボ冷凍機の利用

4-4 吸収式冷凍機の利用
4-5 吸着式冷凍機の利用

4-6 熱電素子(ペルチェ式冷凍機)の利用

4-7 スターリングサイクル機器の利用

4-8 ヒートパイプの利用
4-9 海洋からのエネルギー回収技術



第5章 廃熱の利用技術

5-1 熱エネルギー変換の基礎
5-2 熱の利用
5-3 電気の利用

5-4 動力の利用

第6章 廃熱利用とエネルギー未来地図

6-1 コ・ジェネレーションシステム

6-2 コンバインドサイクル

6-3 デシカント空調

6-4 廃熱を回収するエネルギー循環システム
6-5 ガスエンジンヒートポンプ



コラム

・地下帯水層の蓄熱利用

・MEETコ・ジェネレーションシステム

参考文献

索引

はじめに

 暖をとる時にも熱、調理をするのも熱、風邪をひいたら熱が出る、ライヴに行けば熱気にあふれ、夏は熱帯夜に悩まされ、会社では熱くなるなと言われ…さて、私たちは、たくさんの『熱』に囲まれて生活しています。そして、あまりにも身近にある『熱』に対して、無頓着になっているかもしれません。無意識のうちに普遍と錯覚する地球環境へ熱を棄てていることが多いのです。

 工学でいう『熱』とは、熱エネルギーを意味して、仕事と互いに変換可能なエネルギーの形態の1つです。熱エネルギーの移動には、温度差や状態変化が必要です。したがって、普遍に思える地球環境に熱を棄て続ければ、それは熱汚染になり環境破壊につながります。東日本大震災以来、私たちの省エネルギー意識はいっそう高まっています。棄てる『熱』を活用したり、地球環境に拡散してしまった熱を回収して再利用したりする技術は、省エネルギーの観点からも地球環境保護の観点からも重要なので、この技術がもっと広く推進されることを願いながら本書の執筆をしました。

 さて、本書では廃熱にはどのようなものがあり、それらを回収するための技術、利用するための技術について項目ごとに整理し、やさしく読めるように構成しています。廃熱回収技術に興味をもたれた方や、熱回収とエネルギー変換に関してはじめて勉強する方など、幅広く学習できるように配慮しています。本書を、排熱回収と利用技術全般に興味をもたれた多くの入門者の方に広く活用いただければ幸いに思います。

 なお、本書では主として燃焼を伴う機械から燃焼後に排出される熱を「排熱」と呼び、不要となって廃棄される熱全般を「廃熱」と表記しています。これらは広義では同義ですが、理解しやすいように区別しています。

 本書を執筆する機会を与えていただきました日刊工業新聞社の奥村功出版局長ならびにエム編集事務所の飯嶋光雄氏に心から感謝いたします。

 最後になりましたが、本書を作成するにあたり、多くの方のご協力をいただきました。この場をお借りして心よりお礼申し上げます。



2014年4月

大髙敏男

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