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図で見てわかる
パワーMOSFET<技術と回路>入門

定価(税込)  2,376円

著者
サイズ A5判
ページ数 168頁
ISBNコード 978-4-526-07172-0
コード C3054
発行月 2013年12月
ジャンル 電気・電子

内容

パワーMOSFETを理解するにおいて必要となる半導体の基礎とダイオードの特性からはじめ、MOSFETの酸化膜構造と動作、MOSFETの構造、動作及び各パラメタの特性を丁寧に説明した入門書。基礎的な説明だけではなく、MOSFETを実際に使用する時に各パラメータをどのように使うのか、設計時にどのように応用するかに関しても説明している。

李 炅烈  著者プロフィール

(リ キョンリョル)
韓国外国語大学校 卒業
1999年9月~2002年4月:SEIKO EPSON Korea Branch(韓国ソウル):半導体の営業
2002年10月~2003年11月:沖電気工業株式会社(日本八王子市):半導体のマーケティング
2005年3月~2012年4月:東芝ディスクリートセミコンダクターテクノロジー株式会社(日本神奈川県川崎市):アプリケーションエンジニア
2012年5月~現在:インフィニオンテクノロジーズジャパン株式会社(日本東京):アプリケーションエンジニア

目次

まえがき 

第1章 MOSFETを理解するための半導体の基礎 
1―1 半導体とは? 
1―2 半導体の材料 
 1―2―(1) シリコンウェーハ 
 1―2―(2) シリコンの原子構造 
 1―2―(3) n型半導体 
 1―2―(4) p型半導体 
 1―2―(5) 電子と正孔の動き及び電流の方向 
1―3 ダイオード 
 1―3―(1) ダイオードの構造 
 1―3―(2) ダイオードの順方向特性 
 1―3―(3) ダイオードの逆回復特性 
 1―3―(4) ダイオードの逆方向特性 
 1―3―(5) ダイオードのツェナー降伏及びアバランシェ降伏 
 1―3―(6) ダイオードの容量特性 

第2章 MOSFETの概要 
2―1 酸化膜とチャンネル 
2―2 MOSFETの構造 
2―3 MOSFETの種類 
 2―3―(1) プレーナタイプMOSFET 
 2―3―(2) トレンチタイプMOSFET 
 2―3―(3) スーパージャンクションMOSFET 
 2―3―(4) 高速ボディダイオードタイプのMOSFET 
2―4 パワーMOSFETの耐圧 
2―5 MOSFETの動作原理 
 2―5―(1) N―チャンネルプレーナタイプのMOSFET 
 2―5―(2) P―チャンネルプレーナタイプのMOSFET 
 2―5―(3) トレンチMOSFET 
 2―5―(4) スーパージャンクションMOSFET 
2―6 パワーMOSFETのパッケージ 

第3章 MOSFETの絶対最大定格 
3―1 ドレイン―ソース電圧(VDSS) 
3―2 ドレイン―ゲート電圧(VDGR) 
3―3 ゲート―ソース電圧(VGSS) 
3―4 ドレイン電流 
 3―4―(1) ID (DC)電流 
 3―4―(2) IDパルス電流(IDP) 
3―5 許容損失(PD) 
3―6 アバランシェエネルギー 
 3―6―(1) シングルパルスアバランシェエネルギー(EAS) 
 3―6―(2) アバランシェ電流(IAR) 
 3―6―(3) 繰返しアバランシェエネルギー(EAR) 
 3―6―(4) アバランシェテスト回路 
3―7 チャンネル温度(Tch) 
3―8 保存温度範囲(Tstg) 
3―9 MOSFETの熱抵抗特性(Rth) 
 3―9―(1) チャンネル―ケース間熱抵抗(Rth(ch―c)) 
 3―9―(2) チャンネル―アンビエント(周囲空気)間の熱抵抗(Rth(ch―a)) 
 3―9―(3) 過渡熱抵抗特性(rth(t)(ch―c)) 

第4章 電気的特性 
4―1 MOSFETの電気的特性 
 4―1―(1) ゲート漏れ電流(IGSS) 
 4―1―(2) ドレイン漏れ電流(IDSS) 
 4―1―(3) ドレイン―ソースブレークダウン電圧(V(BR)DSS) 
 4―1―(4) ゲート閾値電圧(Vth) 
 4―1―(5) ドレイン―ソース間ON抵抗(RDS(ON)) 
  1)チャンネル抵抗 
  2)ジャンクション抵抗 
  3)ドリフト抵抗 
 4―1―(6) 順方向伝達アドミタンス(|Yfs|または|gfs|) 
 4―1―(7) 容量特性 
  1)入力容量(Ciss) 
  2)帰還容量(Crss) 
  3)出力容量(Coss) 
 4―1―(8) スイッチング時間 
  1)上昇時間(tr) 
  2)ターンオン時間(ton) 
  3)下降時間(tf) 
  4)ターンオフ時間(toff) 
 4―1―(9) ゲート電荷量(Qg) 
  1)ゲート電荷量の測定回路 
  2)ゲート―ドレイン電荷量(Qgd) 
  3)ゲート―ソース電荷量(Qgs) 
4―2 MOSFETのボディダイオードの特性 
 4―2―(1) 連続ドレイン逆方向電流(IDRまたはIS) 
 4―2―(2) パルスドレイン逆方向電流(IDRPまたはIS. pulse) 
 4―2―(3) 順方向電圧(VDSFまたはVSD) 
 4―2―(4) 逆回復時間(trr) 
 4―2―(5) 逆回復電荷量(Qrr) 

第5章 特性グラフ 
5―1 MOSFETの特性グラフ 
 5―1―(1) ID―VDS 
 5―1―(2) VDS―VGS 
 5―1―(3) ID―VGS 
 5―1―(4) |Yfs|―ID 
 5―1―(5) Vth―TC 
 5―1―(6) RDS(ON)―TC 
 5―1―(7) RDS(ON)―ID 
 5―1―(8) Capacitance―VDS 
 5―1―(9) ダイナミック入/出力特性 
5―2 ボディダイオードの特性グラフ 
 5―2―(1) IDR―VDS 
5―3 安全動作領域(SOA) 

第6章 MOSFET使用時の注意点 
6―1 MOSFETのプルダウン/プルアップ抵抗 
6―2 ゲート駆動回路 
6―3 MOSFETの損失 
6―4 MOSFETの並列接続 
6―5 MOSFETのセルフターンオン現象 
6―6 アーム短絡現象 
6―7 MOSFETの簡単な不具合判別法 

第7章 MOSFETの応用 
7―1 バッテリの充放電回路 
7―2 DC/DCコンバータ回路 
 7―2―(1) 昇圧回路(ブースター回路) 
 7―2―(2) 降圧回路(バック回路) 
7―3 フライバック回路 
7―4 フォワード回路
7―5 ハーフブリッジ電流共振コンバータ 
7―6 フルブリッジ回路 
7―7 三相インバータ回路 

参考文献 
索  引 

はじめに

現代社会が抱える「エネルギー効率」という課題において、省エネ、再生エネルギーへの関心が高まっており、それに伴ってパワー半導体の需要増加はもちろんアナログ回路への技術要求も増加しています。
 このようなアナログ知識を活用するには、単純な回路知識だけではなく、デバイスの特性に関した正しい理解がないと、信頼性の高い製品を設計することが難しくなります。
 特に、電源や高出力パワー回路で直接パワーをコントロールする重要電子部品であるMOSFETやIGBTの場合、設計を間違えたりすると故障や信頼性にかかわる深刻な事故が発生する可能性もあるので、回路はもちろんデバイス素子に関しても詳しい理解が必要となります。
 現在、MOSFETに関連した色々な書籍が販売されていますが、MOSFETデバイスの物性に関した専門的な書籍であったり、MOSFETを使用するアプリケーションを中心に説明した書籍が見受けられます。
 また、MOSFETメーカーから提供されるデータブックやアプリケーションノートの場合、単純なMOSFETの特性説明が主となっており、基礎的な部分の説明が排除されているので、電子や半導体に関した知識がないと理解することが難しい場合が多いです。
 このような現状を考慮し、本書ではMOSFETをより正しく理解するために、出来るだけ数式を排除し、半導体の基礎からはじめ、MOSFETの構造及び動作原理を詳しく、また各特性パラメータに関してもMOSFETの構造的な特性をベースに分析し説明しています。
 また、MOSFETの特性に関した説明だけではなく、MOSFETを実際に利用するにあたり、各々の特性パラメータをどのように利用するべきか、そしてどうやって設計に適用するべきなのかに関しても、応用例を挙げ詳しく説明しています。そして後半では、MOSFETが使われるアプリケーションに関した説明を付加することにより、各回路でのMOSFETの役割や動作に関してより理解しやすく説明しています。
 本書を出版するにあたり、資料の提供及びアドバイスを頂いたインフィニオン テクノロジーズ ジャパン、東芝、日刊工業新聞社の出版関係の皆さま、そして妻に、末筆ながら、深くお礼を申し上げます。
 最後に、学生、初心者、研究者、技術者、ユーザの皆さまにもMOSFETの効率的な利用に本書をご活用いただければ幸いです。

2013年11月 李 炅烈

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