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へーベルハウス 41年目の真実
ロングライフへの道

定価(税込)  1,728円

著者
サイズ 四六判
ページ数 220頁
ISBNコード 978-4-526-07167-6
コード C3034
発行月 2013年11月

内容

絶対権力者宮崎輝が陳謝した瞬間、最強ブランド・ヘーベルハウス誕生のカウントダウンが始まった。総合化学企業が生み出し、最後発のヘーベルハウスは次々と住宅市場に新風を吹き込み、なぜ業界を牽引することができるのか。その秘密が、いま解き明かされる。

山本一元  著者プロフィール

(やまもと かずもと)

●学歴
昭和32年3月 九州大学工学部工業化学科卒業(工学博士)
●職歴
昭和32年4月 旭化成工業株式会社(現、旭化成株式会社)入社
入社後、化薬事業部、昭和48年不動産事業部、57年住宅事業部長、常務取締役、専務取締役、代表取締役副社長を経て、平成9年代表取締役社長に就任
平成15年 取締役副会長を経て現在相談役
平成18年 TOTO株式会社社外取締役
●主な団体役職
(社)発明協会副会長、(社)日本経済団体連合会環境安全委員会共同委員長、経済産業省産業技術環境局産業構造審議会委員、安全工学協会副会長、株式会社JIPMソリューション(日本能率協会グループ企業)会長を歴任し、現在公益財団法人アーバンハウジング評議員
●著書
「道に迷えば歴史に問え」(平成17年12月日刊工業新聞社)

目次

はじめに
プロローグ

第1章 ヘーベルハウス誕生前夜
1.極秘指令を発す
2.ソ連とALC技術で提携へ
3.ヘーベルとの出会い
4.本丸・住宅事業へ助走

第2章 販売・施工体制の確立と差別化戦略
1.デベロッパーからホームビルダーへ
2.代理店戦略の落とし穴
3.石油ショックで存亡の危機に
4.大量生産に適した住宅を求めて
5.ヘーベルハウスの差別化戦略
6.二世帯住宅の誕生

第3章 最強の部隊、始動する
1.道を切り拓いたサムライ達
2.日本一の営業部隊を目指せ
3.施工・工事店体制の抜本的改革
4.三位一体の改革と東住工買収
5.住宅は教育産業なり

第4章 飛躍の翼を求めて
1.ユニバーサル躯体システムの開発
2.新たな市場を拓く3階建住宅
3.“チャレンジ2000”始動
4.クリエイトからロングライフへ

第5章 新しい社会価値の創出
1.阪神・淡路大震災の教え
2.“HH2015”にみる住宅の夢
3.都市再開発を担うマンション事業
4.ロングライフ住宅への道

エピローグ

はじめに

 「何が、ヘーベルハウスを最強ブランドにしたのか」─。その「秘密を解き明かし、新規事業の生みの苦しみと成功を企業経営の道標として書いていただけないだろうか」と、日刊工業新聞社社長井水治博氏から要請を受けたのは、1年前の晩秋であった。
 ヘーベルハウスが最強かどうか、私にはわからない。だが、そう評価していただくことは望外の喜びである。創業期から足掛け20年、まだ40歳にも満たない若い仲間達と、なんとか住宅事業を確かなものにしようと、ただひたすら走り続けた記憶以外は、これといった秘すべきことも絵になるような華麗なドラマも何一つない。
 今年、私は傘寿を迎えた。体力、気力の衰えは自覚している。住宅事業部門を離れて20年が経過し、記憶が薄れがちであることも確かである。ありがたい申し出を受ける自信はなく、断り続けた。だが固辞したものの、限りある人生に、心残りする何かが心の片隅にあることも確かだった。創業期の血の滲むような苦闘や、ようやく形を整えて挑んだ「チャレンジ2000」、新たな明日の創造を夢見た「クリエイト5000」の実態を赤裸々に語れば、「ヘーベルハウスの強さの秘密も、また住宅の歴史も残すことができる」という内外からの説得もあって、私は執筆を決意した。
 振り返れば、旭化成にとって全く異質な事業に踏み込んではみたものの、試練というには余りにも過酷な数々の事件に遭遇した。連日連夜のクレーム、お客様からの厳しいお叱り等々。今なお語り継がれている販売施工代理店時代のD事件、第1次オイルショックによる建築資材の欠乏とコストの急騰などの○部事件は住宅事業の根幹を揺るがす一大事で、一歩対応を誤れば今日の旭化成ホームズは存在しなかったであろう。
 住宅事業が今日まで続いた要因を強いて挙げれば、建材ヘーベルにめぐり会った幸運があり、同じ日窒グループの積水ハウスや積水化学工業から指導、助言だけではなく勇気も与えられたからである。旭化成本社や労働組合の寛容な対応も忘れてはならない。
 「伝統は時が経てば、ただ過去の歴史」に過ぎなくなる。今また、歴史は大きく動き始めた。日本も巨大な財政赤字を抱えて少子・高齢化に直面し、エネルギー・環境問題も重くのしかかってくる。ロングライフを提唱する旭化成ホームズも戸建てから街へ、マンションの建替も緒についたばかりで、徐々に所有から利用へと変わろうとする時代に対応しようとしている。明日の住まいは、今日からつくるものである。創業の精神に立ち返り、勇気を持って新たな挑戦を始めることを切に願う。
 いずれにせよ、人と人との絆を大切にし、大切なヘーベリアン(ヘーベルハウスを建てたお客様)からは「建築をお願いしてよかった」と心からいわれるように、また現場で頑張る社内外の仲間達が「旭化成ホームズグループの一員でありたい」と思えるような、そんな「信頼される企業として成長していくこと」、それが先輩達の願いである。
 本書を執筆するにあたり、社内外多くの方達と幾度となく膝を交えて往事の話に花を咲かせた。ここで、紙面を借りて断っておきたいことがある。本書に登場する人物は仲間達のほんの一部であり、ヘーベルハウスに関わった、工事店、部材供給メーカーを含め、全ての仲間達たちが“最強ブランド・ヘーベルハウス”を生み育てたのであることを、改めて書き記しておきたい。
 膨大な資料の提供に止まらず、数々の助言をいただいた旭化成広報室報道グループ長・中村雅夫氏、旭化成ホームズ広報室長・岩本教孝氏に感謝する。執筆の機会を与えてくださった井水氏に、また日刊工業出版プロダクション顧問である羽賀剛氏(日本BtoB広告協会専務理事)には、ヒアリングに同席いただき、また、貴重なご意見、ご指導を賜った。改めて感謝の意を表し、厚く御礼申し上げる。
 
2013年11月
旭化成株式会社相談役  山本 一元

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