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目で見てわかる機械保全実践100例
実際に現場で起きた故障事例と解決法

定価(税込)  3,024円

著者
サイズ B5判
ページ数 224頁
ISBNコード 978-4-526-07116-4
コード C3053
発行月 2013年08月
ジャンル 機械

内容

機械保全や工場の設備保全(設備の保守点検整備など)においては、実際に起きた現象(問題点)に対して、過去に経験した事例を参考にしながら解決方法を導き出していくことが肝要である。本書は、著者が実際の現場で経験した100事例をピックアップし、「現象」「対策」「結果」を写真を中心に解説する。

竹野俊夫  著者プロフィール

(たけの としお)
1965年 大阪府生まれ
1990年 労働省管轄 職業訓練大学校卒業
1991年 雇用促進事業団(神奈川技術開発センター勤務)
1999年 国際協力事業団へ出向(インドネシア、ウガンダへ派遣)
2003年 雇用・能力開発機構(千葉センター勤務)
2008年 (独)高齢・障害・求職者雇用支援機構
高度職業能力開発促進センター(愛称 高度ポリテクセンター)勤務
現在、素材・生産システム系能開教授、素形材関係団体の講師
防衛省陸上自衛隊(技能・整備)予備自衛官 階級2等陸曹
東京都墨田区商工業アドバイザー

企業の工場設備の保守メンテナンス方法や機械保全方法を現場で指導。改善提案や設備の延命につながる職業訓練を展開。国際協力事業団(JICA専門家)でアフリカ(ウガンダ)、インドネシアにおいて小型船舶エンジン・自動車整備を指導。また、現地飲料水工場、砂糖工場、ビール工場などで生産設備の保守・保全方法を現地スタッフに指導。防衛省陸上自衛隊では、日本国内が大規模災害や有事の際、装備品や車両などの整備を行う。また墨田区商工業アドバイザーとして、東京都墨田区内の中小企業への技術支援や現地改善指導などを行っている。
著書
「目で見てわかる 稼げる機械保全」日刊工業新聞社、2011年
「目で見てわかる 稼げる電気保全」日刊工業新聞社、2012年
「目で見てわかる 稼げる設備保全 ­─計画保全の立案と実践─」日刊工業新聞社、2012年

目次

はじめに

第1章 締結部品編
1-1 ボルトを取り外す時の注意
1-2 ボルトを再使用するか、新品にするかの判断
1-3 折れたボルトは、どう外すのか
1-4 ボルトを緩みにくくするには
1-5 取り外したボルトをどう整理するか
1-6 プラスねじの頭部がなめてしまい外せない
1-7 防爆環境ではどのような取り外し方をするのか
1-8 汎用工具が上手に使えない
1-9 なめたナットを取り外す方法
1-10 ボルトを締め付ける時の注意点
1-11 エアシリンダのロット先端ボルトが緩んでいた
1-12 なぜボルトがワイヤロックされているのか
1-13 ボルトのねじ山がつぶれてしまった
1-14 締結部品のチェックシート

第2章 軸受部品編
2-1 軸受内部の保持器が損傷
2-2 円筒ころ軸受が取り外せない
2-3 円筒ころ軸受内部に突起物がある
2-4 通常の内輪固定のベアリングプーラで取り外せない
2-5 なぜ繰り返し軸受が損傷するのか
2-6 軸受のグリスはどの種類を入れるのか
2-7 損傷した軸受の確認方法
2-8 電動機の軸受が損傷した原因
2-9 軸受の予圧を調整するには
2-10 軸受から異音がしている
2-11 軸受の走行路を確認する
2-12 損傷した軸受の原因を探求する
2-13 軸受を再使用させる手順
2-14 軸受の状態を総合的に判断する方法
2-15 軸受のチェックシート

第3章 空気圧装置編
3-1 エアシリンダのパッキン類の劣化
3-2 エアシリンダの速度制御ができない
3-3 空気圧回路をよく確認すると
3-4 エアシリンダ設置の仕方
3-5 エア3点セットにオイルが無い
3-6 圧力調整弁の調整ができない
3-7 レシプロコンプレッサのフィルタから大量のオイル漏れ
3-8 レシプロコンプレッサがエアを圧縮できない
3-9 エアコンプレッサが燃えた
3-10 エアタンクから圧縮空気が常時漏れている
3-11 パッキンの密封状態が悪くなった
3-12 特殊な空気圧調整弁が早期に壊れる
3-13 ソレノイドバルプからエア漏れ
3-14 空気圧装置のチェックシート

第4章 油圧装置編
4-1 油圧ポンプから異音がする
4-2 油圧ポンプからオイル漏れを頻繁に起こす
4-3 油圧ポンプの種類を見分けるには
4-4 油圧タンクのオイルがすぐに無くなる
4-5 油圧タンクから異音が発生した
4-6 油圧シリンダを取り外す時の注意
4-7 油圧リフトの油圧シリンダが下がってしまう
4-8 分解時に残圧があった
4-9 チェーン軸継手のグリスが早期に変色した
4-10 油圧ポンプとモータの保守を長期間放置
4-11 軸継手を交換した時の注意点
4-12 油圧装置に使用されるオイルの点検方法
4-13 油圧シリンダの保守・保全の欠如
4-14 油圧装置のチェックシート

第5章 伝達装置編
5-1 チェーンが偏摩耗してしまう
5-2 チェーンが切れた原因
5-3 チェーンの交換に手間どった
5-4 動力伝達軸が損傷
5-5 軸受が装着された動力伝達軸の摩耗
5-6 Vベルトが突然切れた!
5-7 ベルトが早期に摩耗した
5-8 ベルトから異音がする!
5-9 等速ジョイントのブーツが破損
5-10 等速ジョイントが早期に壊れる
5-11 等速ジョイントの取り外し方がわからない
5-12 等速ジョイントのスプライン部の点検
5-13 等速ジョイント組立後の動作確認
5-14 伝達装置のチェックシート

第6章 密封装置編
6-1 オイルシールからのオイル漏れ箇所を探す
6-2 潤滑油を付着させないオイルシールの工夫
6-3 オイルシールからオイル漏れが止まらない
6-4 フィルタの樹脂ボールがひび割れ
6-5 作動油の消耗が早すぎる
6-6 ドレンガスケットの交換方法とトラブル
6-7 液体ガスケットの塗布不良
6-8 ピストンロット付近のゴミ付着
6-9 配管に使用される密封装置の交換方法
6-10 密封装置を使用しない配管接続方法
6-11 配管接続の点検方法
6-12 使用環境に応じた密封装置の使い方
6-13 密封装置の保管方法
6-14 密封装置のチェックシート

第7章 潤滑油編
7-1 使用する潤滑剤を間違えると
7-2 すべての軸受にグリスが供給されていない
7-3 オイルの量を間違えると
7-4 動力を伝達するシャフトの潤滑
7-5 ギヤ軸継手に使う潤滑剤
7-6 潤滑油を長期間交換しなかったため発熱
7-7 潤滑油に含まれる水分の確認
7-8 ブレーキオイルを交換しなかった
7-9 空気圧装置に使用される潤滑油を間違えると
7-10 油圧シリンダが油汚れしていた
7-11 ブレーキオイルに水分が混じると
7-12 ボール部品が転がってしまい組み立てられない
7-13 ギヤ軸継手のメンテナンス方法
7-14 チェーン軸継手の軸心がずれていた
7-15 潤滑油のチェックシート

「保全マンに必要な技能と技術」研修項目一覧表
「締結部品」
「軸受部品」
「空気圧装置」
「油圧装置」
「伝達装置」
「密封装置」
「潤滑油」

参考文献
索引

はじめに


 2011年3月11日の東日本大震災により、多くの企業が生産活動を停止させられました。機械や設備が壊れ、復旧に多くの時間と労力そして莫大な費用を費やしました。しかし、社内に壊れた設備を復旧させる人材を抱えていた企業では比較的早く、生産再開に結び付けたようです。つまり「保全マン」の有無が差となって表れたのです。
 私は企業の指導に入ったとき、現場の皆さんに、よく「機械保全」という語句の意味を尋ねます。すると口を揃えたように「故障した機械を修繕・修理すること」と返ってきます。本当にそうでしょうか?
 機械は壊れてから修理するのと、機械を壊れないようにするのとでは大きく違います。保全とは一言にまとめると後者の「壊れないようにあらかじめ点検・修繕する」ことです。もう少し詳しくいうと、「機械設備の定格出力・生産能力・品質を維持しながら長期間稼働できるような状態に保つ」ことであり、本来その機械設備のもっている機能・能力を十分に発揮させることです。
 「機械保全」は一見簡単そうにみえて、実は大変奥が深い分野です。しかし、機械保全をきっちり行っている所と、そうでない所では大震災の例でも顕著になったように、経費や効率面で大きな差が出てきます。では、きっちりと機械保全を行うためにはどうしたらよいでしょうか?それは、現場で実際に起こった現象(トラブル)を、過去に経験した事例を参考にしながら解決方法を導き出していくことです。
 本書は、著者が実際に企業現場で体験した100事例を軸受、空気圧装置など7編に分類し、それぞれ①「現象(現場がかかえていた問題点)」、②「対策(どのように問題点を解消したか)」、③「結果(より理解を深めよう!)を写真で解説しています。また、各編末には、保全を行うための「チェックシート」を付けています。もちろん、本書で取り上げた100事例が皆さんの現場に即適合するとは限りません。しかし、現場での保全活動の役に立ち、機械設備が壊れないようになる一助になれば、著者としてこれ以上の喜びはありません。
 最後に、事例紹介での写真撮影にご協力いただいた企業現場の皆様、本書発刊の機会を与えていただいた日刊工業新聞社出版局長の奥村功様、ならびに企画段階から貴重なアドバイスをしてくださったエム編集事務所の飯嶋光雄様に深く御礼申し上げます。

2013年8月
竹野 俊夫

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