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図解
はじめての「開発のためのCMMI」とプロセス改善
第2版

定価(税込)  2,808円

著者
サイズ A5判
ページ数 272頁
ISBNコード 978-4-526-07112-6
コード C3034
発行月 2013年08月
ジャンル コンピュータ・情報

内容

第1版は、2006年9月に発行され、5刷まで版を重ねたCMMI入門書のロングセラー。CMMIは、ソフトウェア開発の競争力を高めるために利用される、プロセスの成熟度を評価するための指標。本書は、最新バージョンに対応するように内容を全面的に見直し、CMMIの基礎からCMMIを用いたプロセス改善の要点などをわかりやすく解説した。

橋本隆成  著者プロフィール

(Takanari Hashimoto)
HASHIMOTO SOFTWARE CONSULTING INTERNATIONAL Inc
http://hsc-i.com
hashimoto@hsc-i.com
カーネギーメロン大学ソフトウェア工学研究所認定CMMIインストラクター
カーネギーメロン大学ソフトウェア工学研究所ビジネスパートナー

防衛庁・護衛艦用「弾道計算プログラム」、「戦闘指揮システム」、「射撃制御システム」のリアルタイムシステムの開発(オブジェクト指向)に従事。日本ヒューレット・パッカード(株)にてネットワーク・システム業務のエンジニア、(株)オージス総研にてオブジェクト指向を中心としたコンサルテーション、インストラクター業務、ソニー(株)にて携帯電話用ソフトウェアの開発業務およびSEI-CMMIによるプロセス改善業務を経て現職。

主な著書
・「決定版 プロジェクト管理~成功するソフトウェア開発の最新スタイル」(技術評論社)
・「図解 よくわかる ソフトウェアジャストインタイム」(共著、日刊工業新聞社)
・「モデルとプロセスにおける冒険」(翔泳社)
・「アジャイル・ソフトウェア開発スクラム」(共訳、ピアソンエデュケーション)
・「組込みソフトウェア開発基礎講座」(共著、翔泳社)
・「CMMIモデルではじめるプロセス改善実践ガイド」(共著、日刊工業新聞社)

目次

はじめに(第2版)
はじめに
本書の構成と読み方

第1章 ソフトウェア開発&製造業の現状と改善活動

1.改善活動のスタートポイント
2.改善活動はプロジェクト活動である!
3.部分最適化から全体最適化への「戦略的改善活動」
4.手法・開発方法論とCMMI

第2章 CMMIとプロセス改善活動
1.CMMIの誕生と発展
2.成功するプロジェクトと失敗するプロジェクトでは、何が違う?
3.CMMIによるプロセス改善がもたらすもの
4.CMMIは「モデル」をどう捉えるのか
5.プロセスと国際標準の重要性と価値

第3章 CMMIのモデル構成について理解する
1.「段階型表現」と「連続型表現」
2.成熟度レベルと改善効果
3.プロセス領域

第4章 CMMIモデルの読み方
1.CMMIのモデルの構成
2.共通ゴールと共通プラクティス
3.プロセス領域の記述構成

第5章 改善活動推進モデル~IDEALモデル
1.IDEALモデルでステップアップする
2.開始フェーズ
3.診断フェーズ
4.確立フェーズ
5.活動フェーズ
6.学習フェーズ

第6章 プロジェクト計画策定
1.プロジェクト計画策定の目的と活動
2.成熟度レベル2の可視性
3.成熟度レベル2に登場するプロセス領域以外の活動はどうするのか?
4.「プロジェクト計画策定」プロセス領域の固有ゴール
5.固有ゴール1と4つの固有プラクティス
6.固有ゴール2と7つの固有プラクティス
7.固有ゴール3と3つの固有プラクティス

第7章 供給者合意管理
1.供給者合意管理の目的と活動
2.「供給者合意管理」プロセス領域と関連領域
3.「供給者合意管理」プロセス領域の固有ゴール

第8章 要件管理
1.要件管理の目的と活動
2.「要件管理」プロセス領域の目的と固有ゴール

第9章 プロジェクトの監視と制御
1.プロジェクト監視と制御の目的と活動
2.「プロジェクトの監視と制御」プロセス領域の固有ゴール

第10章 プロセスと成果物の品質保証活動
1.プロセス成果物の品質保証の目的と活動 206
2.「プロセスと成果物の品質保証」プロセス領域の固有ゴール

第11章 構成管理
1.構成管理の目的と活動
2.「構成管理」プロセス領域の固有ゴール

第12章 測定と分析
1.測定と分析の目的と活動
2.「測定と分析」プロセス領域の固有ゴール

参考文献

はじめに

はじめに(第2版)


 初版の出版から約7年が経過しました。この間にCMMIは2度ほど改定され、モデルの記述構成や内容および用語は少なからず変更されてきました。初版はCMMIの改善活動の本質に焦点を当てCMMIが初めての方を対象に執筆しましたので、CMMIの2度の改定後も初版の内容は今なお有益と考えています。一方で2度の改定の結果、明らかに内容が古くなった箇所が存在するもの事実です。また、筆者として初版の内容に手を加え、内容をさらに充実させたい箇所もありました。そこで最新のCMMIに合わせて初版の内容を見直し、第2版を出版することになりました。
 CMMIは現在3種類のモデルが存在しています。本書はこの中の「開発のためのCMMI(CMMI-DEV)」を対象としています。この理由として下記の2つが挙げられます。
・「開発のためのCMMI(CMMI-DEV)」は世界中でも最も利用されている
・特に日本では製造業やソフトウェア開発およびITインテグレーションなどの開発・生産業務を行う企業が多く「開発のためのCMMI(CMMI-DEV)」を利用するニーズが非常に多い
 さらに本書は、「開発のためのCMMI(CMMI-DEV)」の中の「段階型表現」「連続型表現」のうち、「段階型表現」に焦点を当てて説明をします。これも「連続型表現」に比べて「段階型表現」を利用する企業が圧倒的に多いという現状を考慮しました。
 本書で説明する内容と深さにも注意しました。CMMIの扱う範囲は大きく内容も多岐に渡ります。入門者用の書籍でCMMIの内容の全てを扱うことは困難です。初版同様、CMMIに初めて触れる読者のために、些末な箇所の説明にこだわるより、CMMIの最重要事項と改善活動の本質を理解していただくことを念頭におきました。
 第2版の内容の主な特徴は下記になります。
・「開発のためのCMMI(CMMI-DEV)」の最新版ver1.3に合わせて内容を見直した
・「共通ゴール」と「共通プラクティス」の説明を初版よりも充実させた
・文章を推敲しわかりやすい文章に修正した
 今回第2版の出版に際して、当初の予定よりも大幅な加筆・修正となってしまいました。そのことで日刊工業新聞社の奥村功さんに多大なお世話になりました。この場を借りて感謝したいと思います。

2013年8月
橋本隆成




はじめに


 本書は、米国のカーネギーメロン大学ソフトウェア工学研究所(SEI:Software Engineering Institute)が開発した「能力成熟度モデル統合(CMMI:Capability Maturity Model Integration)」を用いたプロセス改善の入門書です。
 カーネギーメロン大学SEIの能力成熟度モデル統合は、米国、日本はもとより、世界中の企業で実施されている組織改革、プロセス改善に有効なモデルとして知られています。CMMIが広く知られるに従い、日本企業もそれを用いたプロセス改善の導入・活用がますます活発になっています。
 CMMI自体は、書籍やセミナーなどで数多く紹介されていますが、実際にCMMIを用いて組織でプロセス改善活動をどのように行うかを解説した手引きは存在していません。CMMIによる組織改革・改善活動は、CMMIのモデル記述を理解しただけでは不十分で、改善活動のハウツウを知らなければなりません。
 このために、士気の高い企業がCMMIによる改善活動を試みようとしても、どうしたらいいのかわからず途方にくれてしまいます。つまり、CMMIの認知・注目が高まるにつれて、CMMIの具体的な導入・活用についての情報が望まれているのです。
 本書はCMMIが初めての方でも、CMMIの基本を理解しながらプロセス改善活動に必要な基本事項がイメージできるように、図や表を多用して解説しています。CMMIは原文が英語ということに加え、文書や用語にあいまいな点がないように書かれているために、どうしても厳格で難解な表現になっています。本書は、できる限りイメージで直感できるように、図版を多用した解説を行っています。最初から詳細に気を取られることなく、CMMIの全体像をつかんでもらえれば良いと思います。
 本書の解説の特徴と狙いは、CMMIの入門解説から、実際にCMMIを用いた改善活動に必要な基礎をひとまとまりに解説しているという点です。本来、CMMIのモデルの解説とCMMIを用いた改善活動の進め方は一緒に解説されるべきもので、分離して書籍やセミナーで取り上げられるべきものではありません。
 CMMIが扱うプロセス改善の範囲は広く、そのため活動および関連する専門的な解説の全てを一冊の書籍で記載することは難しいのが現状です。また、CMMIのプロセス改善の学習と理解は、改善活動を通じて得られることが少なくなく、最初から全てを理解する必要はありません。
 学習効果のポイントから考えると、CMMIのよるプロセス改善活動の最初のハードルは、「初めてCMMIを学ぶ」ときと、「プロセス改善活動を始めるとき」にあります。実際、多くの方から企業の組織やプロジェクトにCMMIによる改善活動を実施する場合、CMMIをどのように取り入れていくかを学習することが重要なのですが、多くの場合、「何をどこから手をつけてよいかわからない」、「CMMIモデルの読み方がわからない」、「モデルに書かれていることがわかりにくい」という声を聞きます。
 そこで、本書は、CMMIの理解から始まり、プロセス改善活動の始め方、段階型表現の組織成熟度レベル2の活動とレベル3以降のポイントまでを中心に解説しています。
 CMMIによるプロセス改善全般についての解説と具体例(実際のプロセスやテンプレートおよび、計画のサンプル)は、本書の続編に当たる「詳細編」で解説することを企画、検討中です。「詳細編」は実際に組織改革の活動や改善活動を実施する実践書を狙っています。まずは本書で、その基礎を確認し、自らの糧としていただければと思います。
 なお、本書を執筆中にSEIから現在のCMMIver1.1からver1.2に更新のアナウンスがありました。本書は現在のCMMIver1.1に基づき解説していますが、本書の解説範囲はCMMIver1.2への更新による影響を強く受けないと考えています。読者の方は特に気にせず読み進めていただけます。
 最後になりますが、本書の執筆にあたり株式会社デンソー佐々木明博氏に大変なご協力をたまわりました。心より感謝いたします。

2006年9月
橋本隆成

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