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今日からモノ知りシリーズ
トコトンやさしい海底資源の本

定価(税込)  1,512円

著者
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サイズ A5判
ページ数 160頁
ISBNコード 978-4-526-07091-4
コード C3034
発行月 2013年06月
ジャンル 環境 ビジネス

内容

日本の領海の海底には豊富な鉱物資源、エネルギー資源の存在が確認されている。今後の取り組みによっては、日本が「資源大国」の仲間入りをすることも夢ではない。本書は、海底資源(鉱物資源、エネルギー資源)の現状と今後の可能性までを広くわかりやすく解説、紹介する。

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大髙敏男  著者プロフィール

大髙敏男(おおたか としお)
国士舘大学理工学部機械工学系教授
1990年 (株)東芝家電技術研究所入社
2000年 東京都立工業高等専門学校助教授
2011年 国士舘大学理工学部機械工学系教授
博士(工学) 技術士(機械部門)
●主な著書
「失敗から学ぶ機械設計—製造現場で起きた実際例81」
「絵とき 熱力学 基礎のきそ」
「3次元CADで学ぶ機械設計の基礎知識」
「絵とき 再生可能エネルギー 基礎のきそ」
以上、日刊工業新聞社
「3次元CAD実践活用法」
「機構学」
以上、コロナ社など多数

乾 睦子  著者プロフィール

(いぬい むつこ)
国士舘大学理工学部基礎理学系教授
2000年 東京大学大学院理学系研究科 地質学専攻博士課程修了
2001年 国士舘大学工学部専任講師
2011年 国士舘大学理工学部基礎理学系教授
博士(理学)
専門分野は地質学・岩石学(変成岩岩石学)

目次

第1章 海底と鉱物資源
1 海底はどこでできる? 「プレートテクトニクス」とは
2 海底ってどうなっているの? 「海底の地殻構造を知る」
3 地球の表面はどうやってできた? 「地球の成層構造」
4 固体地球科学 「鉱物や岩石を知ると地球がわかる?」
5 岩石の種類と特徴 「岩石は鉱物の集まり」
6 岩石の組織はどのようにしてできる 「岩石組織の基礎知識」
7 岩石・鉱物調査ってどうやるの? 「岩石や鉱物の調査方法」
8 マグマに関する基礎知識 「マグマってなぁに?」
9 熱水鉱床はどうしてできる 「海底熱水に含まれる宝」とは?
10 宇宙に多い元素、地球に多い元素 「超新星爆発と原子核融合」
11 地殻存在度とは何か 「私たちの身の回りにある元素」

第2章 鉱物の「身の上ばなし」
12 鉱物ってなぁに? 「鉱物の種類と特徴」
13 人間と鉱物資源 「人類に等しく贈られたもの」
14 鉱物の身の上ばなし 「地球にある鉱物は地球の歴史そのもの」
15 身近にある鉱物の基礎知識 「原子が規則正しく並んでいる結晶」
16 貴金属ってなに? 「日本が黄金の国だったわけ」
17 銅の鉱石と利用 「人類が早い文明から利用してきた金属」
18 ニッケルの鉱石と利用 「銅とニッケルの合金は硬化に」
19 マンガンの鉱石と利用 「マンガン乾電池で知られる」
20 レアメタルとは何か 「海底にもある希少金属」
21 コバルトの鉱石と利用 「工業や医療分野で重要なコバルト」
22 鉱床ってなに? 「鉱石になる石、ならない石」
23 鉱床のいろいろなでき方 「元素が濃集するしくみ」
24 縞状鉄鉱層はなぜできた? 「太古の海底に沈殿した鉱石」

第3章 人とエネルギーの関わり
25 人間とエネルギー資源 「人とエネルギーの関わり」
26 知っているようで知らない「エネルギー」とは 「エネルギーの種類と特徴」
27 再生可能エネルギーの話 「再生可能エネルギーを大きく分けると」
28 再生可能エネルギーの中心は太陽 「太陽を中心とするエネルギーの循環」
29 日常生活とエネルギーの使用量 「暮らしの中のエネルギー」
30 海底エネルギーってなぁに? 「海底から得られるエネルギー」
31 原子力エネルギーと海底との関わり 「海は熱の捨て場」
32 メタンハイドレートとは 「メタンハイドレートの特徴」
33 メタンハイドレートの採掘と利用 「海底から取り出す方法」
34 海底鉱床は宇宙よりもっと身近 「海底鉱床発見から製品化まで」
35 海底熱水の利用 「海底から吹き出す高温水とはなにか」
36 大事故と隣り合わせの海底油田 「石油は海中に沈んだ動物が原料」
37 燃焼技術の開発と海底炭田「 古代原生林がエネルギー源」
38 海底地下のガス溜まり「海底ガス田」 「天然ガスはクリーンな燃料」
39 低温で安定している海底深層水 「富栄養塩ときれいな海水」
40 海底林は海藻類や魚介類のオアシス 「海藻は熱帯林と同じ生産力」
41 未開で未知の海底資源 「地球表面の7割は海洋」

第4章 海底に眠るエネルギー
42 いろいろな海洋エネルギー資源 「豊富で多様な資源」
43 干満の差で発電する潮汐エネルギー 「位置エネルギーの利用」
44 海水の流れを電力に変換する海流・潮流エネルギー 「世界循環と周期変動」
45 波の高さを利用する波浪エネルギー 「日本近海は波高が高い」
46 海の表層と深層の温度差を利用する海洋温度差発電 「約100カ国で導入可能」
47 海水と淡水の塩分濃度差を利用する発電 「河口で再生可能エネルギーを得る」
48 洋上風力エネルギー 「洋上にもあるエネルギー源」
49 海洋バイオマスエネルギー 「炭酸ガスを中心とする再生可能エネルギー」
50 魚介類は最も身近な海洋資源 「日本の海洋面積は世界第6位」
51 海藻類は有効なエネルギー源 「海藻類を栽培する試みが始まっている」
52 海洋資源にプランクトンは欠かせない 「プランクトンは海洋資源の生成に大きく関わる」
53 エネルギーの宅配便は可能だろうか 「液化天然ガスとメタンハイドレート」

第5章 海洋エネルギー資源
54 オゾン層破壊の話 「オゾン層は生物の守り神」
55 地球温暖化の問題 「天変地異の原因?」
56 海底鉱物はどうやって探す? 「海底探査船による鉱物探査方法」
57 海底鉱物はどうやって掘る? 「海底鉱物掘削方法」
58 困難を伴う海底の鉱物資源探査 「海底鉱物にまつわる課題」
59 資源探査と採掘技術 「空中からの物理探査」
60 潮流からエネルギーを取り出す方法 「シンプルでコストも安いが」
61 カリーナサイクルとランキンサイクル 「エネルギー変換システム」
62 日本に適している揚水発電 「余った電力を水の位置エネルギーに変換」
63 洋上で発電し水素燃料として貯蔵 「エネルギー循環の中で貯蔵」
64 海洋・海底資源の将来展望 「広がる海洋資源利用」

【コラム】
●岩石の融点
●もっとも安定な元素、鉄
●潮の干満と大潮
●世界最大の海藻とラッコの関係
●日本沿岸の波はどこが大きいか

参考文献
索引

はじめに

 地球に存在する資源は限りあるもので、人類をはじめ地球上に生を営むすべてに等しく与えられたものです。そして、太陽もまた同じで、私たちに等しく降り注ぎ、生命の活動にエネルギーを注いでくれています。
 私たち人間は大昔からエネルギーや各種資源を獲得するために努力してきました。そして獲得したエネルギーを上手にコントロールして利用してきました。これらは主として陸上における活動が多かったのですが、最近では多くの技術的な困難を克服して少しずつ海洋・海底に手を伸ばしています。海底世界は未知で未開な資源が多く存在しているからです。昨今、資源を巡る国際的な論争が起こり、また省エネルギーや地球環境保護に関する意識が高まっています。海底資源が、広く持続的に活用され、私たちの生活に貢献して欲しいと願いながら本書の執筆をしました。
 さて、本書では海底や海洋にある資源にはどのようなものがあり、それらと人間との関わり、地球との関わり合いを、やさしくどなたにでも楽しく読めるように構成しています。鉱物資源や岩石に興味をもたれた方や海底資源、海洋エネルギー資源に関して初めて勉強する方から、それらの技術に興味がある方まで、幅広く学習できるように配慮しています。
 本書は2名の著者で分担して執筆しています。第1章と第2章は乾が担当し、岩石や鉱物に関する基礎知識に関して解説しています。第3章〜第6章は大髙が担当し、海洋や海底の資源やエネルギー変換技術、採掘技術、探査技術についての基礎知識に関して解説しています。
 本書を、海洋および海底資源全般に興味をもたれた多くの入門者の方に広く活用いただければ幸いに思います。最後になりましたが、本書を作成するにあたり、多くの方のご協力をいただきました。この場をお借りして心よりお礼申し上げます。さらに本書を執筆する機会を与えていただき、また企画段階から多くのアドバイスをいただきました日刊工業新聞社の奥村功出版局長ならびにエム編集事務所の飯嶋光雄氏に心から感謝いたします。

2013年6月
大髙敏男
乾 睦子

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