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今日からモノ知りシリーズ
トコトンやさしい木工の本

定価(税込)  1,512円

著者
サイズ A5判
ページ数 160頁
ISBNコード 978-4-526-07089-1
コード C3034
発行月 2013年06月
ジャンル ビジネス 機械

内容

木材は加工が容易で、温度や湿度の調整機能を備えているといった長所がある一方、反ったり、割れたり、腐ったりする短所も持っている。本書は、安全に木工を楽しむために、最低限習得すべき初歩的な知識や基礎的な技能(木材の性質、加工方法、工具や機器の取り扱い方法など)を、図(イラスト)や写真を多用してわかりやすく解説する。

赤松 明  著者プロフィール

(あかまつ あきら)
ものつくり大学建設学科教授

1950年生まれ 
1974年 職業訓練大学校木材加工科卒業
1999年4月 職業能力開発大学校造形工学科助教授
2006年4月~ ものつくり大学建設技能工芸学科教授
2013年4月~ 同大学大学院研究科長・技能工芸学部長
日本木材加工技術協会評議委員
日本デザイン学会論文審査委員
技能五輪全国大会協議委員
農学博士(東京大学)

●主な著書
「木工技術・木工の基礎」(監修)、産調出版
「木工技術・接ぎ手」(監修)、産調出版
「木工技法バイブル」(監修)、産調出版
「木工製品設計」(共著)、(社)雇用問題研究会

目次

第1章 いろいろな木材の性質
1 身近な木材 「さまざまな木製の生活用具が身近にある」
2 樹木の幹を輪切りした断面を見る 「木材の構造」
3 木材のしくみを知ろう 「木材を構成している細胞の並び」
4 木材の物理的性質 「木材に含まれる水分量」
5 木材の機械的性質 「木材に作用する力」
6 燃えにくく、腐りにくい木質材料① 「「合板」と「パーティクルボード」」
7 燃えにくく、腐りにくい木質材料② 「集成材の種類と用途」
8 主要木材の性質を知ろう 「木材を有効活用するために」

第2章 寸法を正確に測る道具
9 寸法を測る道具 「寸法は正確に」
10 角度を出したり測ったりする道具 「いろいろな定規」
11 墨付けをする道具 「部材に加工の予定線を罫がく」
12 刃物を研ぐ道具 「いつでも切れるようにしておく」
13 正確に加工するための補助具 「安全で正確な作業をするために」
14 削る道具の代表選手「かんな①」 「かんなの種類」
15 削る道具の代表選手「かんな②」 「かんな台」
16 削る道具の代表選手「かんな③」 「かんなの刃」
17 木材を切断する代表的な道具「のこぎり①」 「手になじみやすくした柄が取り付けられた」
18 木材を切断する代表的な道具「のこぎり②」 「のこぎりの種類」
19 穴をあける道具「のみ①」 「のみの形状」
20 穴をあける道具「のみ②」 「のみの種類」
21 たたく道具「槌」 「ものを叩く道具」
22 丸い穴をあける道具「きり」 「「もみぎり」と「器械ぎり」」
23 使うと便利な木工用基本道具 「やすり、ドライバ、釘抜き、小刀、釘締め」

第3章 木工の基本的な作業
24 かんなやのみで木材を切削する 「切削の原理は金属と同じ」
25 かんなによる切削 「もっとも基本的な木工作業」
26 切りくずの形状 「切りくずの形状は4つに分かれる」
27 かんなの取り扱い方 「刃先の取り扱いは慎重に」
28 板材かんな削りのポイント 「もっとも重要な木工作業」
29 角材削りのポイント 「木材の各辺が直角になるように」
30 のこぎりによる切削 「手前にひいて加工材を切断」
31 のこぎりの取り扱い 「のこぎりの基本的な使い方」
32 安全にのみを使う 「のみで穴を掘るときの注意点」
33 通し穴堀作業の基本 「通し穴を掘る一般的な手順」
34 止め穴を掘る基本 「穴がねじれないように掘る」
35 「欠き取り」の形状と加工法① 「欠き取りの種類」
36 「欠き取り」の形状と加工法② 「欠き取りの手順」
37 墨付け作業(木取り) 「木工の基本は正確な墨に対して正しい加工をすること」
38 木づくり作業 「墨付けできるように所定の寸法や形状に仕上げる」
39 各部材に指示された寸法をけがく加工墨 「加工箇所を示す墨線」
40 付けの留意点 「正確な墨付けをするには」

第4章 板材を接合・接着する方法
41 板材と板材の接合①「きわはぎ」 「板の幅を広げるための接合法」
42 板材と板材の接合①「平打ち接ぎ」と「組接ぎ」 「釘や木ねじ、接着剤を用いた接合法」
43 板材と角材の接合 「板材の反りを防ぐための接合法」
44 角材と角材の接合①「相欠き接ぎ」と「「3枚接ぎ」 「各部材を直角に接合する」
45 角材と角材の接合②「ほぞ接ぎ」 「ほぞとほぞ穴を作り接合」
46 角材と角材の接合③「留めほぞ接ぎ」と「留め接ぎ」 「外観がきれいに仕上がる」
47 「だぼ」を用いた接合方法 「高度な技能を必要としない」
48 加工効率の良い「フィンガージョイント」 「椅子の脚や台輪との組立などに用いられる」
49 釘による接合 「最も簡単な接合方法」
50 木ねじによる接合 「部材の分解や取り外しが必要な時に」
51 連結金具による接合 「家具金具の種類」
52 木材の性質と接着 「2つの材料を物理的・化学的に結合」
53 接着剤と接着操作 「いろいろな接着剤」
54 実際に接着してみよう 「接着技術の留意点」

第5章 電動工具の選び方・使い方
55 いろいろな木工電動工具 「木工初心者を熟練の域に近づけてくれる道具」
56 丸い刃を回転させて材料を切断する「電動丸のこ」 「汎用性の高い電動工具」
57 横びきや曲線びき加工に便利な電動のこ 「「スライド丸のこ」と「ジグソー」」
58 切断するために開発された電動工具 「「帯のこ盤(バンドソー)」と「糸のこ」」
59 木材を切削する電動かんな盤 「板やかまち材などの表面を削る」
60 「トリマー」と「電動ルータ」 「高速で素早く加工できる」
61 はじめて電動ルータを持つときの注意点 「電動ルータの取り扱い」
62 研削するための電動工具 「研削機構と研削の方法」
63 電動サンダーで研削しよう 「研磨布紙を機械的に動かす」

第6章 家具を作ってみよう
64 家具にもいろいろある 「機能的分類と機構的分類」
65 座り心地の良い椅子の設計法 「椅子は家具の中でも設計製作がもっとも難しい」
66 机やテーブルなどの設計法 「机の高さの決め方」
67 収納家具の設計法と作り方 「使用方法により形が変わる」
68 家具の強度と安全性 「目的によって強度の基準が異なる」

コラム
●良い木材を選ぶポイント
●日本と外国の工具に違いがあるの?
●作業場での安全管理
●木材接合部の強さ
●技能検定

参考文献
索引

はじめに

 団塊の世代が定年を迎えるようになり、多くの人たちが、仕事に追われた毎日から趣味を楽しむ日々を送るようになっています。彼らのなかには、はるか昔に経験した夏休みの工作を思いだし、子供のころから身近にあった木材を使って、本格的な家具やウッドデッキなどを作って楽しんでいる人も数多くいます。
 ところで、木材(ヒノキ、ナラなど)は、住宅やオフィスなどのインテリア造作材として、また家具、建具などの材料として広く使用されています。木材は金属などと異なり、加工が容易で温度や湿度を調整する機能を備えていたり、視覚的、触覚的に私たちの感性を刺激して日々の疲れを癒してくれたりもします。しかし、このような長所ばかりでなく、反ったり、ねじれたり、割れたり、腐ったりする欠点ももっています。
 そこで、子供のころの工作に飽き足らず、そして、定年後の趣味で、もう少し手の込んだ家具を作ろうと思っている人や、すでに家具づくりをしているけれど、改めて木材のことや加工について学んでみようと思っている人たちに、そして、なにより「トコトン安全に木工を楽しんでいただくために」本書を執筆しました。
 第1章では、木材を適材適所に有効活用するため、いろいろな木材の性質と製材・製造方法について概説します。第2章では、間違った寸法で作業を始めてしまうと、美しい作品ができないばかりか作業効率も悪くなるため、正しい工具や機器の取り扱い方法などについて解説しています。第3章では、かんな、のみ、のこぎりなどの手工具を使った基本作業について述べます。第4章では、家具に用いられる板材の接合方法や接着方法を解説しています。第5章では、今や木工作業の必需品となっている「電動工具」の正しい使い方について説明しています。そして、第6章で家具の機能的な設計方法の端緒を載せました。
 木工は危険も伴いますが、工具を正しく使い、正確に手順を追って作業すれば誰でも楽しむことができます。本書がその一助になれば、著者としてこれ以上の喜びはありません。
 最後になりましたが、本書執筆の機会を与えていただいた日刊工業新聞社の奥村 功出版局長、ならびに企画段階からお世話になりましたエム編集事務所の飯嶋光雄さまに御礼申し上げます。

2013年6月
赤松 明

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