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設計者のための実用めっき教本

定価(税込)  2,376円

著者
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サイズ A5判
ページ数 164頁
ISBNコード 978-4-526-07087-7
コード C3057
発行月 2013年06月
ジャンル 金属

内容

RoHSやREACHに代表される欧州化学物質規制やグリーン調達システムの普及などにより、設計者にもめっきの知識が必要不可欠になっている。本書は設計者の視点に立ってまとめられた、設計者が知っておくべき知識を網羅しためっきの入門書。

榎本利夫  著者プロフィール

(えのもと としお)
1932年 東京生まれ
1952年 都立化学高等学校工業化学科卒
1955年 芝浦工業専門学校工経科化学専攻卒
職歴
(株)リコー、王子職業訓練校メッキ科講師、安川工業(株)技師長、東洋理化学研究所所長、などを経て、現在富士セイラ(株)顧問

佐藤敏彦  著者プロフィール

(さとう としひこ)
1937年 神奈川県横須賀市生まれ
1966年 東北大学大学院工学研究科博士課程修了。工学博士
職歴
芝浦工業大学講師、助教授、教授、名誉教授を経て、アルミ表面技術相談所を設立

目次

はじめに

第1章 めっきについて
1.1 めっきとは何か
1.2 日本でのめっき技術の発展
1.3 電解めっきの基本

第2章 めっきの要点
2.1 めっき工程
2.2 前処理工程
2.3 後処理
2.4 めっき作業の治具
2.5 被めっき物の浴中の位置
2.6 めっき浴のろ過と撹拌
2.7 めっき厚さの計算法
2.8 めっき作業に必要な資格や免許

第3章 電気めっきの実際
3.1 銅めっき
3.2 ニッケルめっき
3.3 すずめっき
3.4 亜鉛めっき
3.5 金めっき
3.6 銀めっき
3.7 クロムめっき
3.8 パラジウムめっき

第4章 各種めっきの選定基準
4.1 めっきする目的の確認
4.2 めっき部品の設計要領
4.3 目的別めっき膜の選択基準

第5章 各種めっきの不具合事例と対策事例
5.1 銅めっき
5.2 ニッケルめっき
5.3 すずめっき
5.4 亜鉛めっき
5.5 金めっき
5.6 その他のめっき

第6章 欧州化学物質規制と、その波及効果
6.1 「公害問題」から「欧州化学物質規制」へ
6.2 環境省のホームページに掲載されているイラスト
6.3 ローカルな「欧州化学物質規制」からグローバルな「製品含有化学物質規制」へ拡大
6.4 無料のオンライン映像教材で化学物質規制への理解を深める方法(その1)
6.5 無料のオンライン映像教材で化学物質規制への理解を深める方法(その2)
6.6 化学物質規制から生まれた「グリーン調達」
6.7 グリーン調達と「サプライチェーン」
6.8 CSRとCSR調達
6.9 官公庁の「製品含有化学物質規制」などに関するパンフレットの紹介
6.10 まとめ

第7章 ニーズ志向の技術開発とシーズ志向の技術開発
7.1 持続可能な社会のための研究開発
7.2 技術開発のための情報収集
7.3 ニーズ志向の技術開発事例
7.4 シーズ志向の技術開発事例(その1)
7.5 シーズ志向の技術開発事例(その2)
7.6 まとめ

索引

はじめに

 つい最近まで、「めっき処理の発注者」と「めっき会社」の関係は、「餅は餅屋」の関係であった。それは「何事もそれぞれの専門家がいるので、専門家に任せるのがいちばんよい」という伝統的な考えに基づいていた。だから、「めっき処理の発注者」が「めっき技術」を学ぶことは少なかった。
 しかし、最近のRoHSやREACHなどに代表される欧州化学物質規制やグリーン調達システムの普及で、「餅は餅屋」の状況が一変した。めっき処理した市販製品に基準を超える有害な化学物質が含まれていた場合は、「めっき処理をしためっき会社」ではなくて、「めっき処理した製品を販売した会社」が市場から製品の回収を命じられて膨大な経済損失と社会的信用の喪失を被る。この制度が欧州だけではなしに世界中に広まりつつある。
 それ故、「めっき処理の発注者」は「めっき技術」を学んで化学物質規制に違反しないように「めっき会社」との協調が必要になった。そして、「めっき処理の発注者」と「めっき会社」はサプライ・チェーンの構成メンバーとして技術的に緊密になることが要請されている。
 従来型の両社の懇談ではない。「めっき処理の発注者」は発注先のめっき会社の工場内でめっき作業状況を視察して、操業状況の報告を受ける。使用しているめっき薬品メーカーの社名、めっき薬品の商品名と型番をメモして、使用しているめっき薬品のMSDSシートをコピーしてもらって持ち帰る。さらに、……。
 「めっき処理の発注者は餅屋と同程度に、餅を上手に焼くコツを学んでおく必要がある」との趣旨で本書を執筆した。本書の大半は、めっき業界に多年かかわってきた榎本利夫が担当した。なお、この際、友人に多大の協力をいただいた。彼の協力なくして本書は実現しなかった。
 第6章と第7章は共著者の佐藤敏彦が担当した。第6章では年々と変化している欧州化学物質規制やグリーン調達、企業の各種コンプライアンスや社会的責任(CSR)を概観した。第7章では、欧州化学物質規制でも求められている「化学リスク削減のための代替技術開発」と関連して「ハイブリット手法によるめっき技術の開発」を提案する。

著者を代表して 榎本利夫
2013年6月吉日

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