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理数系の「対人関係」テクニック

定価(税込)  1,620円

著者
サイズ 四六判
ページ数 240頁
ISBNコード 978-4-526-07065-5
コード C3034
発行月 2013年04月
ジャンル ビジネス

内容

年代層を問わず職場や仕事先との対人関係で悩む人は多い。そんな苦しみから抜け出すため、「相手の心をつかむ」ツールとして理数系的思考プロセスを学び、実際のビジネスシーンに紐づけた活用法を説く。周囲から信頼され、「一緒に仕事をしたい」と思わせるノウハウを披露する。

内山 力  著者プロフィール

(うちやま つとむ)
1955年 東京都生まれ
1979年 東京工業大学理学部情報科学科にてトポロジー(位相数学)を専攻。卒業後、日本ビジネスコンサルタント入社。
その後、退職してビジネスコンサルタントとして独立。
現 在 株式会社MCシステム研究所代表取締役
中小企業診断士、システム監査技術者、特種情報処理技術者
(URL)http://www.mcs-inst.co.jp
(著書)
 「今すぐ仕事に使える『数学』」、「課長になれない人の特徴」、「『ビジネスの常識』が1冊でわかる本」、「会社の数字を科学する」、「誰でもできる!マーケティングリサーチ」、「人事マネジメントの基本」、「微分・積分を知らずに経営を語るな」(以上PHP研究所)、「『数学』を使えるビジネスマンはみな幸福である」(KKベストセラーズ)、「マネジメントは『理系的思考』でうまくいく」(日本能率協会マネジメントセンター)、「マネジャーが知っておきたい経営の常識」、「IT活用の基本」、「数字を使える営業マンは仕事ができる」、「中小企業診断士」(以上日本経済新聞出版社)、「マーケティング・イノベーション」、「コーポレート・イノベーション」、「『あなたの会社選び』をコンサルティングします」(以上産業能率大学出版部)、「マネジメント3.0」、「ビジネスマンの数字活用力向上講座」、「ビジネスマンのナレッジ」、「組織を変革する手順」、「経営コンサルティングの基本」、「コンサルタント論」、「マネジャーのためのケーススタディブック」、「まわりから『仕事ができるね』と言われたい」、「企業の見方」、「コンサルティングセオリー」、「ソリューションビジネスのセオリー」、「ビジネスリーダーのセオリー」、「人材育成のセオリー」、「計数分析のセオリー」、「セールスのセオリー」、「会社のナレッジ」、「経理のナレッジ」、「マーケティングのナレッジ」、「ITのナレッジ」、「生産のナレッジ」、「流通のナレッジ」、「法律のナレッジ」、「経済のナレッジ」(以上同友館)他多数

目次

はじめに
 理数系行動=科学的行動=すっきり行動
 これでだめならあきらめよう
 環境に順応しない
 本書の構成  
プロローグ……あなたの理数系度をテストする

PARTⅠテクニック編
セッション1コミュニケーションするテクニック
 テクニックその1 コミュニケーションを構造化する
 テクニックその2 テーマは上流からフローする
 テクニックその3 話す前に言葉を定義する
 テクニックその4 プロセスを分けて考える
 テクニックその5 すべてのことを隠さない
セッション2 考えるテクニック
 テクニックその6 論理的に考える
 テクニックその7 創造性を刺激する
 テクニックその8 未来を予測する
 テクニックその9 思考にベクトルを持つ
 テクニックその10 集中力を高める
セッション3 自分を見せるテクニック
 テクニックその11 プッシュしないでリーブする
 テクニックその12 かしこさをさりげなく感じさせる
 テクニックその13 相手への尊敬を見せる
 テクニックその14 時間を3次元で考える
 テクニックその15 身だしなみを演出する

PART・実践編
セッション1 上司の人心掌握はこうする
 シーン1 新しい上司が来た
 シーン2 上司から仕事を指示された
 シーン3 上司へ提案する
 シーン4 上司へ報告する
 シーン5 上司から人事評価を受ける
セッション2 部下の人心掌握はこうする
 シーン6 マネジャーになった
 シーン7 部下へ仕事を指示する
 シーン8 部下からの報告を受ける
 シーン9 部下を教育する
 シーン10 部下を人事評価する
セッション3 同僚の人心掌握はこうする
 シーン11 仕事の打合せをする
 シーン12 会議で発言する
 シーン13 プロジェクトを組んで仕事をする
 シーン14 他部門とコラボレートする
 シーン15 異性と仕事をする
セッション4 顧客の人心掌握はこうする
 シーン16 顧客のアポイントをとる
 シーン17 顧客へセールスする
 シーン18 顧客へインタビューする
 シーン19 顧客へプレゼンテーションする
 シーン20 顧客からクレームを受ける

エピローグ

はじめに

理数系行動=科学的行動=すっきり行動
 仕事における対人関係で悩んでいませんか?
 「新しい上司が来て、現場のムードが変わった。それに上司が自分に冷たく、モチベーションが上がらない」
 「初めて部下を持ったけど、どうしても私について来てくれない。飲みに誘っても断られる。今時の若者はいったい何を考えているんだろう」
 「何でうちの会社って皆、暗いんだろう。会社の文句ばっかり言ってる。こんな会社やめようかな」
 「大事な顧客に嫌われたような気がする。どうやったら好かれるんだろう」
 本書はこんな悩みを“すっきりと”解決することが目的です。対人関係に悩んでいない人は、本書を読んでもあまり得るものはありません。
 本書では、この対人関係の悩みを解決する手段を理数系行動とよんでいます。
 学生時代には理数系、文科系という区分がありました。理数系には数学、物理、化学……といった科目があり、これらの学問は総称して「科学」と言われます。科学の世界では、起きている現象を冷静にとらえ、それがなぜそうなっているかを筋道立てて考え、誰もが合意できるように(反論できないように)説明して行きます。
 理数系行動は科学的行動と言っても良いもので、人間関係という現象を冷静にとらえ、それがなぜそうなっているかを筋道立てて考え、誰でもが合意するような行動をとって行くものです。
 そして対人関係改善のポイントを、まわりの人に「この人と一緒に仕事をしたい」と思ってもらうことにおきます。あなたのまわりの人がこの気持ちを持ってくれれば、先ほど挙げたような人間関係の悩みはすっきりと解消されると考えています。
 理数系行動は「セオリー集」や「べからず集」に書いてあるような「こんな行動をとりなさい。こんな行動はとってはいけません」という“神のお告げ”のようなものではありません。この手の行動セオリーの問題点は、そのとおり行動してうまく行かなくても誰も責任をとってくれないということです。
 理数系行動とは、例えば対上司との人間関係なら「上司と部下」という関係を冷静にとらえ、そこで起きる問題点をどう解消するかを筋道立てて考えるものです。そして読者であるあなたがその“筋道”に納得できれば、あなたが自分の責任の下、自分の意思でその行動をとって行くというものです。だから本書を「どう行動したら良いかを教えてくれる教科書」として読むのではなく、「行動パターンごとに、どう行動すれば良いかを前もって自分で冷静に考え、あらかじめ決めておくためのツール」として使ってください。

これでだめならあきらめよう
 本書でこれから述べていく理数系行動の原点は「相手は変えられない」と考えることです。
 対人関係は2つの要素から成ります。「相手」と「自分」です。そしてその関係がうまく行かないと、どうしても「相手」ばかりを見てしまいます。「上司が冷たい」「部下がついて来てくれない」と相手の行動、態度ばかりを見ています。
 残念ながら、あなたが上司や部下を変えることはできません。と言うよりも「変えよう」と思ったら、変わらないとストレスがどんどんたまって行きます。
 あなたが変えられるのは自分です。自分の行動を自分の意思で変えることです。自分の行動を変えて、まわりの人に「この人と一緒に仕事をしたい」と思ってもらうことを目指すのが理数系行動です。相手を変えるのではなく、自分が変わってそれを相手に評価してもらうと考えます。
 それで対人関係が良くならないなら、あきらめましょう。他に打つ手はありません。そうです。理数系行動の基本は「あきらめがつく手」を打つことです。「自分でやれることはやった。これでもだめならしかたがない」です。

環境に順応しない
 私はビジネスコンサルタントとしてさまざまな企業の人に会ってきました。そして最近になって、対人関係に悩んでいる人、さらには心の病になっている人が多くなっていることに驚いています。そして対人関係が原因で休職したり、退職したりする人もびっくりするくらい多くいます。
 それはなぜでしょうか? なぜ“今”になって増えているのでしょうか?
 私はコンサルタントになる前、企業でサラリーマンとして働いていました。私が30数年前に会社に入った時、こう言われました。
 「上司といえば親も同然。上司が多少理不尽なことを言っても、がまんしろ。上司は意地悪しているわけではなく、おまえのことを思って言ってくれてるんだ。おまえもいずれ上司になればその気持がわかる」
 私がいた会社は年功序列で、皆が同じように出世し、それをベースとして上司と部下には絶対的な上下関係ができていました。
 しかし現代企業においては、上司と部下の年齢が逆転するなんてめずらしいことではありません。こんな関係で「上司といえば親も同然」「いずれおまえも上司になるはずだから」などと言えるはずはありません。ずっと部下のままの人もいるのです。
 近年になって、この若手抜擢以外にも働く環境は大きく変化しています。M&A*1がくり返され、派遣労働が普及し、見も知らぬ人と突然一緒に仕事をすることもめずらしいことではありません。さらには高齢者雇用安定法*2によって昨日までの上司や大先輩が同僚や部下となり、男女雇用機会均等法でこれまでの男女すみ分けがなくなって異性と同じ仕事をやることになったり、企業のグローバル化で異文化の外国人と仕事をすることになったり、インターネットの普及で顧客と顔を合わさないでメールでセールスをするようになったり……、とビジネスにおける人間関係は大きく変わっています。
 このような中で、まわりとどう接したら良いのでしょうか?
 理数系行動では「環境変化に順応しない」と考えます。働く環境はこれからもどんどん変わって行きます。そしてその変化はもっともっとスピードを上げて行くでしょう。そんな環境変化に合わせて、自らの行動を変えることなんてできっこありません。自分が変わる頃には、もうまわりが変わっています。それなら自分の行動ベクトルをしっかり持って、どんな環境になっても同じようにやっていける行動スタイルを見つけましょう。
 理数系=科学です。科学とは世の中の不変的なものを見つける努力です。環境によらない自分の納得したベクトルを持ち、ブレることなく自信をもって行動していくことです。そしてそのブレない行動が、どんな環境でも「ベストではないが一定の人間関係を作る」と考えましょう。それが本書の目指す理数系行動です。

   *1.Mergers and Acquisitionsの略。企業の合併、買収
   *2.企業に定年の引き上げ、廃止、継続雇用(定年後も雇用すること)を求める法律

本書の構成
 本書の本文を読む前に、プロローグでまずは自分を見つめてください。ここではあなたの理数系度をテストします。
 本文は2つのPARTに分かれています。PARTⅠはテクニック編です。理数系行動の15のテクニックを「コミュニケーション」、「考える」、「自分を見せる」という3つの行動パターンごとに挙げています。ここで理数系行動がどのようなものかを理解してください。
 PARTⅡは実践編です。職場における典型的な20のシーンを提示しますので、そこでどのように理数系行動のテクニックを使ったら良いかを一緒に考えて行きましょう。この20のシーンは人間関係の相手によって対上司、対部下、対同僚、対顧客の4つのセッションに分かれています。この20のシーンで理数系行動に合意し、自分の意思で自分を変えてください。きっと対人関係がすっきりすると思います。

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