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図解 カーボンマイクロコイル
―ヘリカル炭素繊維が拓く世界―

定価(税込)  2,160円

著者
サイズ A5判
ページ数 160頁
ISBNコード 978-4-526-07040-2
コード C3043
発行月 2013年03月
ジャンル 化学

内容

カーボンマイクロコイル(CMC)は、らせん(ヘリカル)構造をもつミクロンサイズの直径の炭素繊維。導電性のほか、その形状により電波吸収性、他の成分に対する吸着能力などで種々の優れた特性をもつCMCの魅力と応用例を図や写真を豊富に使って紹介する。

元島栖二  著者プロフィール

(もとじま せいじ)
1967年 名古屋工業大学大学院工学研究科修士課程修了
1967年 東亜合成化学工業(株)に入社
1971年 岐阜大学工学部合成化学科助手
1982年 同学部工業化学科助教授
1990年 同学部応用化学科教授
1999年 シーエムシー技術開発(株)を設立
2007年 岐阜大学を定年退職
2007~2009年 岐阜大学特任教授
2009~2013年 (財)豊田理化学研究所フェロー
2009年~ (株)CMC総合研究所代表取締役
2010年~ 東京理科大学客員教授
2011年~ (社)日本ヘリカルサイエンス学会会長
材料技術研究協会論文賞(2001)、簡明技術推進機構ポート賞(2003)、岐阜新聞大賞(2005)、文部科学大臣表彰科学技術賞(2005)、日本化学会学術賞(2006)、日本結晶成長学会論文賞(2006)、日本セラミックス協会学術賞(2008)などを受賞。

目次

はじめに

《プロローグ》
宇宙に学ぶモノづくり
―カーボンマイクロコイルの独創性―

第1章 カーボン材料の魅力
1―1 物質(炭素)としての魅力
1―2 新炭素系材料の魅力
1―3 ナノテクノロジーの魅力

第2章 カーボンマイクロコイルの開発の歴史
2―1 開発の歴史の概要
2―2 スプリング状窒化ケイ素ファイバーの発見
2―3 カーボンマイクロコイルの製造法
2―4 ミクロなコイルの物性測定法

第3章 カーボンマイクロコイルの成長模様
3―1 植物のように成長する
3―2 電磁波の影響を受けて変形
3―3 成長場所の影響
3―4 成長メカニズム―成長パターンの可視化
3―5 カーボンマイクロコイルの様々な素顔
3―6 カーボンマイクロコイルの微細構造と物性

第4章 カーボンマイクロコイルの機能
4―1 超弾力性
4―2 電気的特性
4―3 電磁気的特性
4―4 高感度センシング特性

第5章 カーボンマイクロコイルの応用例
5―1 電磁波吸収材
5―2 電磁波の見える化材
5―3 マイクロ波発熱材
5―4 触覚センサー
5―5 近接センサー
5―6 マイクロセンサー素子
5―7 エネルギー変換材
5―8 エミッター
5―9 弾性複合材料の強化材
5―10 癒し材
5―11 凝り緩和材
5―12 若返り化粧品
5―13 がん抑制・治療材
5―14 未来の医療診断材

索 引

はじめに

著者らは、1990年に世界で初めてDNA(遺伝子)と類似のミクロな二重らせん構造のカーボンマイクロコイル(CMC)を発見し、その合成法を確立しました。CMCは純粋な炭素質で、その大きさ(コイル径)はnmオーダーであり、森羅万象の基本構造ともいえる3次元のヘリカル/らせん構造をしております。
 らせん状に巻いたカーボンコイルの様々な素顔には大変魅了されます。CMCはミクロならせん構造という特異構造から、電磁波(特にマイクロ波)や波動、生命体の根源であるDNAと共振・共鳴し、既存材料では得られない新規の高度機能が発現されることが見出されました。したがって、CMCは工業分野の他、医療・健康、食品・農業・漁業、廃棄物処理分野に至るまで極めて幅広い分野への応用が可能であり、革新的な新素材・材料として注目されています。本書は、そのCMCの全貌と輝かしい将来像を多くの写真と図表で分かりやすく解説したものです。
 新しいモノづくりの概念として、生命体に学んだ“バイオ・ミメティック”な、さらに大自然の英知に学んだ“ネイチャーティック”なモノづくりが大変注目されております。一方、宇宙、自然、生命体はもちろん、人間が作りだした電磁波、生命体のもつ波動、あるいは歴史や経済サイクルを考えても、すべて3D―ヘリカル/螺旋構造を基本としています。著者は、この森羅万象の基本構造に学んだ新規概念として“コスモ・ミメティック”(宇宙に学ぶ)なモノづくりを提唱しております。CMCは森羅万象の基本構造であるヘリカル/らせん構造をしており、まさしくコスモ・ミメティックなモノづくり概念から生み出された革新的新素材であり、日本発のオンリーワン技術です。
 本書で紹介した特性や応用例の他、未知のすばらしい特性や応用の可能性が眠っているものと思います。幅広い異業種・異分野の研究者、ユーザーなどとの討論、共同研究・開発などによりこれらを開花させ、CMC技術をさらに進化・発展できることを願っております。

2013年春 
元島栖二 

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