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おもしろ話で理解する 機械要素入門

定価(税込)  2,160円

著者
サイズ A5判
ページ数 184頁
ISBNコード 978-4-526-07034-1
コード C3053
発行月 2013年03月
ジャンル 機械

内容

本書は機械要素をはじめて学ぶ方にも理解しやすいように会話形式でやさしく解説したもの。さらに製造現場的な角度や実践的な観点も加え、読み進めることで広く理解を深めることができる。機械要素の基本となる考え方をきちんと押さえた1冊。

坂本 卓  著者プロフィール

(さかもと たかし)
1968年 熊本大学大学院修了
同年三井三池製作所入社、鍛造熱処理、機械加工、組立、鋳造の現業部門の課長を経て、東京工機小名浜工場長として出向。復帰後本店営業技術部長。
熊本高等専門学校(旧八代工業高等専門学校)名誉教授
(有)服部エスエスティ取締役
三洋電子㈱技術顧問
タカキフーズ顧問
講演、セミナー講師、経営コンサルティング、木造建築分析、発酵食品開発のコーディネータなどで活動中。
工学博士、技術士(金属部門)、中小企業診断士
著書 『おもしろ話で理解する 金属材料入門』
   『おもしろ話で理解する 機械工学入門』
   『おもしろ話で理解する 製図学入門』
   『おもしろ話で理解する 機械工作入門』
   『おもしろ話で理解する 生産工学入門』
   『トコトンやさしい 変速機の本』
   『トコトンやさしい 熱処理の本』
   『よくわかる 歯車のできるまで』
   『絵とき 機械材料基礎のきそ』
   『絵とき 熱処理基礎のきそ』
   『絵とき 熱処理の実務』
   『絵ときでわかる 材料学への招待』
   『「熱処理」の現場ノウハウ99選』
   『ココからはじまる熱処理』
   『おもしろサイエンス 身近な金属製品の科学』
   『おもしろサイエンス 発酵食品の科学』(以上、日刊工業新聞社)
   『熱処理の現場事例』(新日本鋳鍛造協会)
   『やっぱり木の家』(葦書房)
E―mail:sakamoto@taj.bbiq.jp

目次

はじめに  

第1章 寸法の基礎と面の粗さおよびはめあい
第1話 機械は人体の働きと同じ  
    ――機械要素とは何か
第2話 許される寸法  
    ――寸法の許容差
第3話 ツルツルのお肌  
    ――表面粗さ
第4話 感触で測れますか  
    ――表面粗さの手触り
第5話 基準が大事  
    ――定盤
第6話 簡単に離れない  
    ――はめあい
第7話 寸法はどうする  
    ――はめあいの基準

第2章 ねじの締結
第8話 繋ぐにはどうする  
    ――ねじの役割
第9話 締め付けアラカルト  
    ――ねじの種類
第10話 ねじを計る  
    ――ねじの精度
第11話 どこにどう使う  
    ――ねじの利用
第12話 こんな使い方も  
    ――ボルトナットの用法
第13話 締め付けたら痛いよ  
    ――座金で面の保護
第14話 ゆるんだら大変  
    ――ゆるみ防止

第3章 キー、継手などの締結
第15話 軸と穴をしっかりと  
    ――キーの使用
第16話 軸にキーが一体化した形状  
    ――スプラインの利用
第17話 こんな締結もあるよ  
    ――接線キーと楔
第18話 軸を直列に繋げる  
    ――軸継手の利用
第19話 板を合わせて繋ぐ  
    ――リベットの利用
第20話 溶かして繋ぐ  
    ――溶接方法

第4章 軸受と伝動
第21話 回転を支える  
    ――軸受の種類
第22話 うまく転がるには  
    ――転がり軸受の選定
第23話 こんな軸受はどう使う  
    ――特殊軸受
第24話 遠くに伝える  
    ――巻き掛け伝動
第25話 大きい力はいらないよ  
    ――てこ
第26話 運動の方向を変える  
    ――カム

第5章 歯 車
第27話 回転を伝える  
    ――歯車の用途
第28話 歯車と言えるのは  
    ――歯車の諸元
第29話 スムーズな回転のために  
    ――歯車の種類①
第30話 こんな回転もできるよ  
    ――歯車の種類②
第31話 歯車の回転は滑らかだよ  
    ――歯車の品質
第32話 性能は回転だけではないよ  
    ――歯車の騒音、振動の発生
第33話 歯車はどんな形がよい  
    ――歯車の形状

第6章 ば ね
第34話 暮らしとばね  
    ――ばねの用途
第35話 のびて縮む  
    ――ばねの原理とコイルばね
第36話 ばね造りは難しい  
    ――ばねの製造法
第37話 受け止める力  
    ――衝撃の拡散

第7章 その他の機械要素
第38話 止まれ!  
    ――制動の原理
第39話 回転の橋渡し役  
    ――クラッチ
第40話 管の連結はどうなる  
    ――バルブ
第41話 漏れたらダメ!  
    ――シールの役目
第42話 品質確保します  
    ――工具と測定器

索 引  

はじめに

 さまざまな機械や装置を散見すると、製造するときは言うに及ばず稼働時にもわかるように、多くの部品から成り立つことを実感できます。部品は単独あるいは連携して役割を果たし、それを基礎にして機械全体が充分に機能を発揮しています。部品は多くが機械要素(あるいは機素)と言われる役目を保有しています。
 すなわち機械要素は機械の基礎を担い機械を構成する最も重要な部品になります。機械要素を理解することは機械を把握することに繋がり、機械要素を自由に駆使することによって新しい創造的な機械を開発することができます。たとえば部品同士を繋ぐ場合、その締結方法には多くの種類があります。適正で充分な機能を保持するためには、すべての締結方法と長所短所を理解し、そのあとに製造しようとする機械や装置の環境、寿命、安全性、運転の容易さ、精度、製造原価、取扱法や保守など多角的な検討を進めたあとに適正な手法を選択しなければなりません。もし不充分な検討に終わり、不適当な方法を選んで製造したときは何らかの不具合が発生するでしょう。
 設計者は機械の製造に重大な責任があります。設計者はまず確固とした哲学を持っていなければなりません。設計者は機械要素を充分すぎるほど理解し、縦横に使い分ける能力を体得しておかなければなりません。そのため永年に培った経験が必須です。能力を有する設計者は上記のことを多面的に分析したあと、厳しく判断して機構を確立しなければなりません。設計者の意志は図面に表されますから一点や一線が極めて重大です。設計者が描き表した図面が機械の本質を決め、機械の性格を決定します。機械を製造するときに市販のソフトを利用して描き上げた図面は形だけであり、息吹ある生命がありません。機械はほんのわずかな手抜きあるいは不注意によって、全体の機能がそがれてしまうことがあります。機械は生きているからです。
 機械要素は機械を製造するために図面に盛り込むうえで最も重要な分野です。本書は機械要素について図面あるいは設計だけの範疇に止まらず、現場的な角度や実践的な観点から、その長所短所や使用方法および製造方法などを加えて、先生と学生の問答形式でやさしくまとめ理解しやすいように配慮しました。
 本書が読者に理解されたあと、さらに多くの応用や実例を学び、経験を積み重ねる端緒になることを望みます。
 
2013年3月
坂本 卓 

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