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「折れない」中小企業の作り方
しなやかに生き抜く20のヒント

定価(税込)  1,620円

著者
サイズ 四六判
ページ数 224頁
ISBNコード 978-4-526-06961-1
コード C3034
発行月 2012年10月
ジャンル ビジネス

内容

中小企業が自ら革新するために必要な「現状分析」「課題対応」「価値創造」の3つの能力を磨く手法をわかりやすく提唱する。活力のある体制づくりから新たな需要開拓を実現するまでのプロセスを具体化。長年染みついた受け身姿勢を払拭し、会社変革に挑むための20カ条を説く。

奥山 睦  著者プロフィール

(おくやま・むつみ)
法政大学大学院政策創造研究科修士課程修了。政策学修士。修士論文優秀論文賞受賞。
武蔵野美術大学実技専修科油絵専攻卒業。卒業制作優秀賞受賞。
静岡大学大学院工学研究科客員教授。
公益財団法人日本生産性本部認定キャリア・コンサルタント。
公益財団法人日本生産性本部認定メンタルサポーター。
1990年、出版物やホームページの企画制作プロデュースを主とする株式会社ウイルを設立。代表取締役。
2000年、東京都大田区の女性経営者異業種交流会「TES」のメンバーの共同出資による、パソコン指導及びコンサルタント会社、株式会社イーテスを設立。
6年間の代表取締役を経て、現・取締役。東京都大田区の中小製造業、商店などのIT化支援に携わる。
2004年、東京都大田区から長年の区政発展への寄与により、区政特別功労者として表彰。
2010年、静岡大学発ソーシャルベンチャー・一般社団法人絆塾理事に就任。
著書に
「改訂版 メイド・イン・大田区」(2008 静岡学術出版)
「職人の作り方」(2008 毎日コミュニケーションズ)、
「大田区スタイル」(2006 アスキー)、
「メイド・イン・大田区」(2005 サイビズ)など。
共著に「コア技術を軸にした中小モノづくり企業の新事業展開」(2010 財団法人 機械振興協会 経済研究所)、
「私らしいキャリアの育て方」(2009 公益財団法人日本生産性本部)、
「中小製造業における高付加価値商品提供の現状に関する調査研究 平成20年度」(2009 財団法人 中小企業総合研究機構)など。

目次

はじめに

第1章 悪循環の「もと」を見極める
1.中小企業は本当に「ないないづくし」!?
2.今こそ組織風土の改革を!
3.定量発注による過剰在庫が首をしめていないか?
4.あてのないコスト削減になっていないか?
〈column 1〉何度でも起ち上がるために

第2章 覚醒する中小企業へ
5.「職人は見て盗め」、本当にそれでいいの?
6.今こそ2代目の逆襲を!
7.経営の軸を疑え!―顧客不在になっていないか?
8.中小企業の海外進出は本当に空洞化を促進するか?
〈column 2〉中小企業にとって海外展開はプラスに働く!?

第3章 未来への軌道
9.資源がなければ連携しろ!
10.経営トップはイノベーションを恐れるな!
11.学習する組織を創れ!
12.ゲートキーパーを育成しろ!
13.地域へ貢献しろ!
〈column 3〉企業城下町からの脱却!産学官が連携し地域再生へ
─山形県長井市の事例から─  

第4章 生き残るための戦略
14.市場規模の大きい商品には手を出すな!
15.一点集中の最大範囲を決めよ!
16.客層を絞り込め!
17.「マーケット・ニッチャー戦略」を掲げよ!
18.忘れられない存在になれ!
19.多様な人材を活用せよ!
20.新たな価値を創造せよ!
〈column 4〉「共通価値の創造」は成長の次なる推進力になるか!?
〈column 5〉中小企業とソーシャルビジネス

用語解説一覧

おわりに

はじめに

 1990年に高田馬場で有限会社オフィス・ウイル(現・株式会社ウイル)を創業し、1991年に大田区に事業所を移転して20年以上が経過した。その間、実にいろいろなことがあった。結婚、出産、育児という女性の人生にとっての大きなイベントを越え、またバブルの崩壊、リーマンショック、東日本大震災など社会的経済的な波も越えて来た。
 いくたびかの波にさらわれそうになりながらも、なんとか会社が生きながらえてきたのは、企業のライフサイクルに照らし合わせると、まさに奇跡に等しいことだと思う。
 また、2008年に意を決して、社会人大学院生として法政大学大学院政策創造研究科修士課程に入学した。雇用政策プログラムを学び、主に地域の産業と雇用について、キャリア論と産業集積論を中心に勉強していった。働きながら学ぶことは容易なことではなく、息子の大学進学や夫の転職など、家族の事情も重なって、修了するのに実に3年半も要した。しかしこの間、大学院という学習共同体で、同じように「働きながら学ぶ」同士たちの意欲や意識の高さに触発されて、かつてないほど真剣に勉強したように思う。さらに2008年に静岡大学大学院から客員教授に、という話を請け、籍を置かせていただくことになった。そして現在に至っている。
 この数年間は中小企業の経営者として会社経営にあたる一方、大学院生として学び、大学院の客員教授として教壇に立つ、という特異な経験をさせていただいた。与えられた一つひとつの機会に感謝し、またそのような環境に身を置くことを許してくれた、取引先の皆様や家族、支えてくれた友人、さまざまなアドバイスをいただいた諸先輩方に心からの謝辞を述べたい。
 今回、『「折れない」中小企業の作り方』という本の執筆をしたいと思ったのは、この数年間の「学び教える」という体験から得た、さまざまな気づきをまとめてみたい、と思ったからだ。この本は次の4つの章から構成されている。
 第1章 悪循環の「もと」を見極める
 第2章 覚醒する中小企業へ
 第3章 未来への軌道
 第4章 生き残るための戦略
 第1章は、経営環境が厳しくなかなか売り上げに結びつかないと嘆く中小企業の経営者が多いが、本当にそうなのか。もう一度足元を確認しよう、というメッセージを投げかけている。
 第2章は、中小企業が経営課題に立ち向かうためには、何にどう気づけばいいのか、ということを示している。
 第3章は、中小企業が将来的なビジョンを持つためには、どのような要素が必要なのかを洗い出している。
 第4章は、中小企業が持続可能な成長を続けるためには、どのような戦略があるのかを述べている。
 全部で20項目のアドバイスで構成されており、どこから読んでいただいてもいい。興味を持った項目だけ読んでいただいても構わないと思う。そして競争戦略論やマーケティング論、キャリア論などの先行研究のエッセンスを散りばめているので、それぞれの理論に興味を持った方は、この本をきっかけに、さらに専門書で深く知識を得ていただき、自らの血肉にしていただくことをお勧めする。

 2012年10月  奥山 睦

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