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「アナログエンジニア」による
アナログ電子回路の基礎と入門!これ1冊

定価(税込)  2,592円

著者
サイズ A5判
ページ数 260頁
ISBNコード 978-4-526-06858-4
コード C3054
発行月 2012年03月
ジャンル 電気・電子

内容

アナログ回路を極めた「ミスターアナログエンジニア」である著者が、アナログ設計者に必要な回路の知識を厳選してまとめ、わかりやすくまとめたアナログエンジニアによる、すべてのエンジニアのための、究極の解説本。

岡山 努  著者プロフィール

(おかやま つとむ)
1946 三重県に生まれる
1969 東京大学工学部物理工学科卒業
1970 (株)日立製作所 那珂工場入社
1991 技術士(電気・電子)
1991 (株)日立製作所 日立茨城工業専門学院 教授
1992 労働安全コンサルタント(電気安全)
1993 工学博士(東京大学)
1999 (株)日立サイエンスシステムズ 設計統括センタ 副技師長
2006 一般計量士
2006 (株)日立ハイテクサイエンスシステムズ 定年退職
2006 岡山技術士事務所 所長
     現在に至る。
著書 「アナログ電子回路基礎技術」日刊工業新聞社
   「スイッチングコンバータ回路入門」日刊工業新聞社
   「オペアンプ基礎回路再入門」日刊工業新聞社
   「ダイオード・トランジスタ回路入門」日刊工業新聞社
   「実践アナログ回路設計・解析入門」日刊工業新聞社
   「アナログ電子回路設計入門」コロナ社 など

目次

まえがき  

第1章 回路の基本法則  
 1.1 電圧源と電流源  
  1.1.1 定電圧源  
  1.1.2 定電流源  
 1.2 オームの法則  
 1.3 キルヒホッフの法則  
  1.3.1 キルヒホッフの電流則  
  1.3.2 ループ  
  1.3.3 キルヒホッフの電圧則  
  1.3.4 電圧の表示  
  1.3.5 各点の電圧  
 1.4 並直列接続と分圧回路  
  1.4.1 並列接続と直列接続  
  1.4.2 電圧分担と電流分担  
  1.4.3 抵抗分圧回路  
 1.5 1次遅れ回路  
  1.5.1 RCによる1次遅れ回路  
  1.5.2 LRによる1次遅れ回路  
  1.5.3 1次進み回路  
  1.5.4 1次遅れ回路の過渡応答  
 1.6 2次共振回路  
  1.6.1 直列共振  
  1.6.2 並列共振  

第2章 理想オペアンプ  
 2.1 オペアンプとは  
  2.1.1 オペアンプの形状と基本特性  
  2.1.2 仮想短絡  
 2.2 オペアンプ基礎回路  
  2.2.1 反転増幅器  
  2.2.2 正相増幅器  
  2.2.3 加算器  
  2.2.4 加減算器  
  2.2.5 計測増幅器  
 2.3 オペアンプ応用回路  
  2.3.1 双極性定電流回路  
  2.3.2 移相回路  
  2.3.3 積分回路  
  2.3.4 微分回路  
 2.4 交流増幅器  
  2.4.1 反転交流増幅器  
  2.4.2 ブートストラップ回路  
 2.5 正帰還オペアンプ回路  
  2.5.1 コンパレータ  
  2.5.2 弛緩発振回路  

第3章 オペアンプの2次特性  
 3.1 2次的特性考察の必要性  
 3.2 オペアンプの出力特性  
  3.2.1 負荷抵抗  
  3.2.2 電圧振幅  
  3.2.3 電力  
  3.2.4 電流振幅  
 3.3 オペアンプの入力特性  
  3.3.1 入力バイアス電流  
  3.3.2 入力オフセット電圧  
  3.3.3 入力オフセット電圧ドリフト  
  3.3.4 入力オフセット電流  
 3.4 有限利得  
 3.5 動特性  
  3.5.1 GB積  
  3.5.2 スリューレート(SR)  
  3.5.3 電源電圧除去比(PSRR)  
  3.5.4 同相入力電圧範囲  
  3.5.5 同相電圧除去比(CMRR)  
 3.6 ミラー容量  

第4章 ダイオード  
 4.1 ダイオードの図記号と形状  
  4.1.1 ダイオードの図記号  
  4.1.2 ダイオードの形状  
 4.2 順方向特性と近似法  
  4.2.1 順方向特性  
  4.2.2 理想ダイオード近似  
  4.2.3 定電圧近似  
  4.2.4 区分折れ線近似  
 4.3 逆方向特性  
 4.4 整流平滑回路  
  4.4.1 変圧器  
  4.4.2 半波整流平滑回路  
  4.4.3 全波整流平滑回路  
  4.4.4 倍電圧整流平滑回路  
  4.4.5 多段整流平滑回路  

第5章 トランジスタ基礎  
 5.1 トランジスタの種類  
 5.2 トランジスタの定性的動作  
 5.3 トランジスタ増幅器  
  5.3.1 エミッタ接地増幅器  
  5.3.2 電流帰還形エミッタ接地増幅器
  5.3.3 エミッタフォロワ  
  5.3.4 ベース接地回路  
 5.4 差動増幅器  
  5.4.1 抵抗負荷差動増幅器  
  5.4.2 能動負荷差動増幅器  
 5.5 ダーリントン接続  
 5.6 安定化電源  
  5.6.1 原理回路  
  5.6.2 出力短絡保護  
  5.6.3 実用回路例  
  5.6.4 3端子レギュレータ  

第6章 スイッチング回路  
 6.1 抵抗負荷スイッチング回路  
  6.1.1 スイッチングと直流設計  
  6.1.2 スイッチング速度と消費電力  
  6.1.3 スイッチング時間の短縮  
 6.2 インダクタンス負荷スイッチング回路  
 6.3 容量負荷スイッチング回路  
 6.4 マルチバイブレータとシュミットトリガ  
  6.4.1 無安定マルチバイブレータ  
  6.4.2 シュミットトリガ回路  
 6.5 DC―DCコンバータ  
  6.5.1 降圧形コンバータ  
  6.5.2 昇圧形コンバータ  
  6.5.3 逆極性形コンバータ  

第7章 オペアンプとトランジスタの複合回路  
 7.1 理想化ダイオード回路  
  7.1.1 理想化ダイオード回路の構成  
  7.1.2 理想化ダイオード回路の動作  
  7.1.3 逆極性回路  
  7.1.4 全波整流回路  
  7.1.5 折れ線回路  
  7.1.6 不感帯回路  
  7.1.7 リミッタ回路  
 7.2 対数増幅器  
  7.2.1 対数増幅器の回路構成  
  7.2.2 対数増幅器の回路解析  
  7.2.3 対数増幅器の定数設計  
 7.3 定電流回路  
  7.3.1 片極性定電流回路  
  7.3.2 両極性定電流回路  
  7.3.3 高電圧駆動回路  

第8章 スイッチングコンバータ  
 8.1 フォワード形コンバータ  
  8.1.1 回路形式  
  8.1.2 励磁電流の回収  
  8.1.3 負荷時の1次コイル波形  
  8.1.4 1次側電圧波形  
  8.1.5 漏れインダクタンスの影響  
  8.1.6 連続モードでの最大時比率  
  8.1.7 軽負荷時の時比率  
  8.1.8 負荷変動  
  8.1.9 簡易絶縁アンプ  
 8.2 フライバック形コンバータ  
  8.2.1 フライバック形コンバータ  
  8.2.2 断続モードでの設計  
  8.2.3 理想的な条件下での波形  
  8.2.4 臨界条件  
  8.2.5 寄生素子の効果  
  8.2.6 フライバック形コンバータの制御  
 8.3 プッシュプルコンバータ  
  8.3.1 プッシュプルコンバータ  
  8.3.2 無負荷時の動作  
  8.3.3 駆動時間短縮  
  8.3.4 プッシュプルコンバータの定電圧制御  

第9章 抵抗とコンデンサ  
 9.1 抵抗  
  9.1.1 固定抵抗の種類  
  9.1.2 抵抗の寄生素子  
  9.1.3 スパイクノイズ  
  9.1.4 可変抵抗  
  9.1.5 配線パターンの抵抗  
 9.2 コンデンサ  
  9.2.1 コンデンサの種類と特性  
  9.2.2 アルミ電解コンデンサ  
  9.2.3 ソリッドタンタル電解コンデンサ  
  9.2.4 無極性コンデンサ  
  9.2.5 コンデンサの配置  
  9.2.6 コンデンサの寄生素子  
 9.3 インダクタンス  
 9.4 部品定数の表示とカラーコード  

第10章 回路シミュレーション  
 10.1 回路シミュレータSPICE  
 10.2 素子モデル  
  10.2.1 ダイオードの素子モデル  
  10.2.2 バイポーラトランジスタの素子モデル  
  10.2.3 MOSFETの素子モデル  
 10.3 回路シミュレータの効用と限界  
  10.3.1 破壊しない素子  
  10.3.2 部品の偏差  
  10.3.3 解析時間の設定  
  10.3.4 熱帰還  
  10.3.5 設計と解析  
 10.4 回路シミュレーションのすすめ  

引用・参考文献

はじめに

まえがき
 
アナログ回路技術は電子システム・装置の基本性能を決めます。近年の半導体技術の進歩に
伴い多くのアナログ電子回路をオペアンプ形式で実現できる時代となっています。
 電子システムの入り口であるセンサ信号の増幅や,その出口であるアクチュエータの駆動に
は個別部品を含むアナログ回路が必要です。このようなアナログ回路部分の多くは集積回路を含む個別部品の能力を発揮させる工夫と戦略が必要な設計要素を含みます。先人の残してくれ
たさまざまな回路形式の特徴を理解し発展させる設計が必要です。
 強電分野では当然のように行われるエネルギー形態の変換技術は,多くのアナログ電子回路
設計者にとって不得手な領域に属します。このような課題を含む回路の設計指針,解析手段そ
して設計課題への解決の道筋を例示することも,この著作の目標としています。アナログエンジニアとしての経験から多くの設計場面で,この本が設計の参考になるよう記述しました。
 回路シミュレータを使用して理想的な解析条件から次第に複雑なモデルの解析を実施すれば技術的課題を早期に把握できます。本書では基礎的な回路から複雑な動作の回路まで回路シミュレーション結果を随時,提示しています。図表を多く使用しアナログ電子回路設計の流れを視覚的にたどりやすいように配慮しました。

 本書は10章から構成しています。
 1章では回路解析に必要な基礎解析手法を復習しています。2章では理想オペアンプ回路モ
デルによる回路形式を学びます。3章ではオペアンプの2次特性を考慮した定数決定法を述べ
ます。
 4章ではダイオードのモデルと電源の整流平滑回路を扱います。5章ではトランジスタ基礎と直列安定化電源を,やや詳しく記述しています。6章ではインダクタンス負荷回路スイッチングやDC―DCコンバータの基礎回路などを学びます。7章はオペアンプとダイオード・トランジスタの組み合わせ回路を主体に構成しています。8章はパルストランスを含む絶縁形スイッチングコンバータの基本設計手法について述べます。
 9章では周辺部品である抵抗・コンデンサを選ぶ際の指針や部品表示の読み方などを説明し
ます。
 10章で回路シミュレーションを行う際のモデルやSPICEの限界にも触れながら回路シミュレーションを肯定的に扱っています。個別部品で構成するアナログ回路のシミュレーションでは回路機能上,必要とするパラメータをおもに合わせこむだけで充分な回路情報が得られると私は考えています。
 波形図などの作成にはPSPICE(R)を使用しました。その活用に際してはサイバネットシステム(株)による資料のご提供と解析結果の表示方法などの助言をいただきました。
 本書の執筆にあたり,アナログ回路に関連する多くの先人の工夫を参考にしています。そして,優秀な部品を供給し,その技術情報を開示している部品メーカの技術者の方々にも合わせて謝意を表します。
 よい機会を与えていただき出版にご尽力された日刊工業新聞社の方々に御礼申し上げます。

 あらゆるアナログ技術の先駆者,エンジニア,学徒の幸せを祈って

 2012年1月
 著 者 

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