買い物かごへ

過去問題から学ぶ
技術士第二次試験必須科目の要点
第2版

定価(税込)  2,200円

著者
サイズ A5判
ページ数 232頁
ISBNコード 978-4-526-06831-7
コード C3050
発行月 2012年02月
ジャンル 資格試験 土木・建築

内容

技術士第二次試験の試験科目のうち、「技術部門全般にわたる論理的考察力と課題解決能力」が問われる「必須科目Ⅱ」は、合否を大きく左右する科目。本書は、過去の代表的な問題や出題テーマからその要点をつかみ取り、合格へのポイントを得るための本の第2版。「ここから何を発想するかが勝負を決める!」

福田 遵  著者プロフィール

(ふくだ じゅん)
技術士(総合技術監理部門、電気電子部門)
1979年3月東京工業大学工学部電気・電子工学科卒業
同年4月千代田化工建設(株)入社
2002年10月アマノ(株)入社、現在、理事
日本技術士会青年技術士懇談会代表幹事、企業内技術士委員会委員などを歴任
日本技術士会、電気学会、電気設備学会会員
資格:技術士(総合技術監理部門、電気電子部門)、エネルギー管理士、監理技術者(電気、通信)、宅地建物取引主任者、ファシリティマネジャーなど
著書:『例題練習で身につく技術士第二次試験論文の書き方 第2版』、『技術士第二次試験「電気電子部門」対策〈解答例&練習問題〉第3版』、『平成24年度版技術士第二次試験「建設部門」対策〈解答例&練習問題〉』、『技術士第二次試験「機械部門」対策〈解答例&練習問題〉第2版』、『技術士第二次試験「口頭試験」受験必修ガイド 第2版』、『改正省エネルギー法とその対応策』、『アリサのグリーン市民への旅』(日刊工業新聞社)等

目次

はじめに

第1章 技術士第二次試験必須科目
1.実際に出題された内容の確認
2.論理的考察力
(1)出題パターン
(2)技術部門別の出題の特徴
3.課題解決能力
4.必須科目(Ⅱ)への対処法

第2章 環境
1.地球温暖化
(1)地球温暖化の仕組み
(2)地球温暖化の要因
(3)地球温暖化の影響
(4)国や組織での二酸化炭素排出量の抑制対策
(5)個人による対応策
(6)京都メカニズム
(7)ポスト京都議定書
2.持続可能な社会
(1)第三次環境基本計画の目指す社会
(2)今後の環境政策の展開の方向
(3)今四半世紀における環境政策の具体的展開
(4)生物多様性
3.循環型社会
(1)循環型社会が必要となった背景
(2)第2次循環型社会形成推進基本計画
(3)3Rイニシアティブ
4.ライフサイクルアセスメント
(1)目的と調査範囲の設定
(2)インベントリー分析
(3)インパクト評価
(4)結果の解釈

第3章 エネルギー・資源
1.エネルギー
(1)エネルギー資源量
(2)エネルギー価格
(3)我が国のエネルギーの現況
(4)新エネルギーの特徴
(5)需要者側の省エネルギー
(6)Cool Earthエネルギー革新技術計画
2.資  源
(1)天然資源
(2)レアメタル
3.水資源
4.食料

第4章 安全・危機管理
1.安全
(1)安全に関する用語
(2)安全文化
(3)原子力安全
(4)技術者倫理と説明責任
2.リコールと再発防止策
(1)リコールの現状
(2)再発防止策
3.災害対策
(1)地震対策
(2)地震以外の対策
4.リスクマネジメント
(1)リスクアセスメント
(2)リスクコミュニケーション
(3)危機管理と事業継続計画(BCP)

第5章 社会構造変革
1.高齢化社会
(1)高齢化の現状
(2)ユニバーサルデザイン
2.技術継承
(1)我が国の状況
(2)ブラックボックス化
(3)産業再生
(4)理科離れ
3.構造変革
(1)社会資本整備
(2)老朽化の現状
(3)アセットマネジメント
(4)都市への対策
(5)社会資本の再整備

第6章 その他
1.利用環境
2.技術分野の動向
(1)情報化
(2)標準化
(3)特許戦略
(4)科学技術振興
(5)科学技術リテラシー
3.国際的価値

おわりに

はじめに

 技術士第二次試験の必須科目(Ⅱ)では、『技術部門全般にわたる論理的考察力と課題解決能力』を問う問題が出題されていますが、いくつかの技術部門では問題文中に示した資料を読ませて、その内容を理解したうえで現在の社会的または技術的な状況を考察し、そこから課題の提示をさせる問題が出題されています。そういった形式で出題された問題を実際に読んでみると、問題文に示された内容自体が非常に興味深いものであり、技術士として知っておくべき内容が多く含まれている点に気がつかされます。それは技術士第二次試験が本来持っている特質からきたものであり、最近の社会的背景を認識して、技術士として社会にどのように貢献していくべきかという点が、技術士の資質として問われるからです。
 そういった視点から、これまでに出題された全技術部門の問題を見直してみると、そこから共通したいくつかの出題の目的が読み取れます。実は、技術士第二次試験の過去問題には技術部門を問わず貫かれた意図が存在しており、出題された問題自体が勉強する資料としても非常に価値が高いものであるという点に気がつきました。そういったポイントを何とか受験者の皆様に伝えたいと考えて企画したのが本書の初版でした。その試みは、多くの読者の皆様に評価され、今日に至っています。その後、東日本大震災という技術的・社会的に大きな転換点となる災害を経て、必須科目(Ⅱ)で出題される問題の傾向や問われているポイントに変化が生じてきました。そういった背景から、今回、新たに出題された問題を取り入れて、改訂版を作成することとしました。
 なお、過去問題に提示されている資料を読むだけでは論理的考察を行うには十分ではなく、事前に基礎知識として知っておくべき内容がありますので、本書ではそれを合わせて説明することによって、考察力がさらに深まっていくと考えています。そういった考察部分がなければ、必須科目(Ⅱ)は当然合格レベルには達しません。ただし、それだけでも合格するには不十分で、そこから課題を提示すると同時に、それを解決する能力をどう答案の中に示していくかが試験の合否の重要な要素となります。しかし、そこで重要な点は、課題を認識しているということは、解決策の案がある程度は頭の中にあるからこそできるという事実です。基本的に、社会的に話題となっている事項についての解決策は一つしかないわけではなく、さまざまな考え方から複数の案が存在するものです。そこで大事な点は、どの案であっても、自分が提示した解決策を論理的に説明できるかどうかで。さらに、技術の将来や社会情勢の今後の変化についても認識し、柔軟な考え方を持っている点も合わせて答案中に表現する必要があります。今の技術や経済環境でベストと考えられるものが、常にベストの選択肢であり続けるというわけではありません。実際に、東日本大震災を機に安全への考え方は大きく変化しましたし、エネルギーへの関心のポイントも変わりました。技術士はコンサルタント能力を持ったエンジニアですので、そういった社会的な考え方の変化を考慮しながら、既存の条件と今後の可能性を組み合わせて検討していくと、いくつかの選択肢ができあがってくるはずです。そういった多面的な考察ができるようになっていれば、技術士としての資質は十分にあると判断されます。
 本書では、いくつかの切り口を具体的な例を加えて説明していますので、そこから自分の意見としていくつかの発想を展開してみてください。そういった情報から何を発想するかが、必須科目(Ⅱ)の勝負を決めるといえます。
 結局、社会的な背景に関して多くの知識を持っていて、それを基にして常日頃から考察を多面的に行ってさえいれば、必須科目(Ⅱ)は合格レベルの答案が作成できます。そういった基礎知識と事前の訓練をするための資料として、本書は有効なものになると確信しております。ただし、ここで扱っている試験問題はすべての技術部門から抜粋したものですので、出題された技術部門名を見て、あまり自分の受験する技術部門に関係がないなと否定的に考えて接するのではなく、技術士として広い視点を持つためのツールとして捉え、本書を活用していただければ効果が高くなると考えます。そういった点で、懐の広さを持って本書の内容を吸収していただきたいと思います。

2012年1月
福田 遵

買い物かごへ