買い物かごへ

本当に実務に役立つ
プリント配線板のめっき技術

定価(税込)  2,808円

著者
著者
著者
監修
サイズ A5判
ページ数 280頁
ISBNコード 978-4-526-06814-0
コード C3054
発行月 2012年01月
ジャンル 電気・電子

内容

プリント配線板の製造工程中、重要になるめっき技術の専門書。既刊「本当に実務に役立つプリント配線板のエッチング技術」の姉妹本で、プリント配線板のめっき、エッチング技術の第一人者が執筆した定本。基本を網羅し、さらにプリント配線板の最新動向であるビルドアップ、微細化などにおける「めっき技術」の進歩も反映している。

雀部俊樹  著者プロフィール

(ささべ としき)
1974年東京工業大学工学部電気化学科卒業。同年、東京芝浦電気株式会社(現 (株)東芝)入社。プリント配線板の製造技術、研究開発に携わる。1988年同社を退社、日本ディジタルイクイップメント(株)(日本DEC)入社。1998年同社を退社、シプレイ・ファーイースト(株)(現ローム・アンド・ハース電子材料(株))入社。2006年同社を退社、荏原ユージライト(株)入社。2007年同社を退社、(株)メイコー入社。2011年同社を退社。著書として、「プリント板と実装技術・キーテーマ&キーワードのすべて」(共著)2005年、「本当に実務に役立つプリント配線板のエッチング技術」(共著)2009年、「プリント回路技術用語辞典(第3版)」(共著)2010年(すべて日刊工業新聞社刊)がある。

秋山政憲  著者プロフィール

(あきやま まさのり)
1978年日本大学理工学部工業化学科卒業。同年、リズム時計工業(株)に入社し、金属ベース基板等の製造および生産技術に携わる。1987年同社を退社し、山梨アビオニクス(株)に入社。高多層基板の生産技術を担当。2002年同社を退社し、日本シイエムケイ(株)に入社。日本シイエムケイマルチ(株)にて、品質改善および生産技術を担当。2007年同社を退社し、翌年(株)ケミトロンに入社。エッチング装置、めっき装置の開発、評価に従事。

加藤凡典  著者プロフィール

(かとう かずのり)
1978年 早稲田大学大学院理工学研究科修了後、大日本印刷(株)入社。カラーブラウン管用シャドウマスク、半導体用リードフレーム、半導体パッケージ関連技術の開発、生産技術、マーケティングを担当。1997年(有)エー・アイ・ティ設立。

神津邦男  著者プロフィール

(こうづ くにお)
1957年國學院大学文学部卒業。秋元産業(株)入社、めっき薬品の販売に従事。1962年秋元産業(株)機械事業部長を兼務し秋元工業(株)(現日本工装(株))設立、専務取締役として計装機器の製造販売に従事。1966年東洋技研工業(株)を設立、常務取締役として建材用自動アルマイト装置を開発し製造販売。1970年プリント配線板の自動めっき装置を開発し製造販売。1997年(株)アルメックス副社長を退任、1998年(株)ケミトロン社長に就任。プリント配線板のめっき装置及びエッチング装置の製造販売。

目次

目 次


推薦のことば
序 文

第1章 プリント配線板の製造工程とめっきの役割
 1.1 プリント配線板の開発とめっき技術
 1.2 めっきの種類
 1.3 めっきの用途・目的
 1.4 スルーホールとは
  1.4.1 Z方向の接続方法
  1.4.2 ビアホールの種類と用語の説明
  1.4.3 めっきの形態
  1.4.4 めっき以外の層間接続法
 1.5 スルーホール接続不良とめっき膜の物性
 ◆電気めっきの基礎知識

第2章 プリント配線板の回路形成工程の中でのめっきの役割
 2.1 エッチングレジストの形成方法
 2.2 サブトラクティブ法とアディティブ法
 2.3 サブトラクティブ法
  2.3.1 パネルめっき法
  2.3.2 パターンめっき法
 2.4 アディティブ法
  2.4.1 フルアディティブ法
  2.4.2 セミアディティブ法
  2.4.3 アディティブ法技術の応用
 2.5 回路微細化および高密度化への対応と配線板製造方法
 2.6 その他の方法
  2.6.1 パネルパターン法
  2.6.2 パーシャリーアディティブ法
 ◆無電解めっきの基礎知識

第3章 めっき浴の管理
 3.1 めっき条件とその管理
 3.2 めっき処理液の劣化
 3.3 浴の補正の方法
 3.4 補充法の組み合わせ
 3.5 液管理の自動化
 ◆置換めっきの基礎知識

第4章 めっき各論
 4.1 回路形成用導体形成工程におけるめっき技術
  4.1.1 デスミア(スミア除去)、ガラスエッチとエッチバック
  4.1.2 無電解銅めっき
  4.1.3 ダイレクトプレーティング
  4.1.4 電気銅めっき
  4.1.5 ビアフィリング用銅めっき
  4.1.6 錫および錫合金の電気めっき
 4.2 表面仕上げ
  4.2.1 表面仕上げの用途と種類
  4.2.2 電気ニッケルめっき
  4.2.3 電気金めっき
  4.2.4 電気錫(錫合金)めっき
  4.2.5 無電解ニッケルめっき
  4.2.6 無電解金めっき・置換金めっき
  4.2.7 置換錫めっき
  4.2.8 導電性高分子皮膜の応用
  4.2.9 置換銀めっき
  4.2.10 無電解パラジウムめっき
  4.2.11 はんだプリコート処理
  4.2.12 めっき以外の表面処理

第5章 めっき装置
 5.1 装置の基本設計
  5.1.1 全体仕様
  5.1.2 詳細仕様
 5.2 めっき装置の構成
  5.2.1 基本構成
  5.2.2 前工程装置の概要
  5.2.3 電気銅めっき装置の概要
 5.3 搬送装置
  5.3.1 キャリア方式
  5.3.2 プッシャー方式(垂直連続搬送方式)
  5.3.3 水平搬送方式(ローラコンベア方式)
  5.3.4 R to R(ロール・ツー・ロール)搬送方式
 5.4 処理槽
 5.5 アノード(陽極)
 5.6 カソード(陰極)
  5.6.1 給電方法
  5.6.2 電気銅めっきの治具
  5.6.3 前工程の治具
 5.7 液の攪拌
 5.8 脱 泡
 5.9 遮蔽板
 5.10 めっき電源(整流器)
 5.11 液温度調節機構
 5.12 不純物の除去装置
  5.12.1 濾過機
  5.12.2 活性炭処理装置
  5.12.3 ニッケルめっき液中の不純物除去
 5.13 液分析装置
 5.14 自動化への対応
  5.14.1 前後工程との連結
  5.14.2 品質管理
  5.14.3 履歴管理とトレーサビリティ
  5.14.4 安全管理
 5.15 環境対応
  5.15.1 排水処理
  5.15.2 省エネ
  5.15.3 水洗の理論
 5.16 装置メンテナンス

第6章 めっきの品質管理
 6.1 試験めっき方法
  6.1.1 ハルセル試験
  6.1.2 ハーリングセル試験
  6.1.3 CVS法
  6.1.4 内部応力の測定方法
 6.2 マイクロセクション(顕微鏡断面試験)
  6.2.1 マイクロセクションの適用範囲
  6.2.2 試験方法
  6.2.3 断面試料作成方法
  6.2.4 顕微鏡による観察・測定
 6.3 めっき厚の測定方法
  6.3.1 マイクロセクション(断面顕微鏡試験)
  6.3.2 重量法
  6.3.3 溶解分析法
  6.3.4 電解法(コクールKocour法)
  6.3.5 微小抵抗法
  6.3.6 渦電流法
  6.3.7 ベータ線後方散乱法
  6.3.8 蛍光X線法
 6.4 めっき層の物性(機械的強度)の測定方法
  6.4.1 スルーホール不良とめっき膜の物性
  6.4.2 引張試験
  6.4.3 バルジ試験
  6.4.4 硬度の測定
 6.5 表面形状観察方法
  6.5.1 拡大鏡・実体顕微鏡
  6.5.2 共焦点走査顕微鏡(レーザー顕微鏡)
  6.5.3 金属顕微鏡
  6.5.4 走査電子顕微鏡
  6.5.5 走査型プローブ顕微鏡
  6.5.6 表面粗さ計
 6.6 表面分析
  6.6.1 電子プローブマイクロアナライザ
  6.6.2 走査オージェ電子顕微鏡
  6.6.3 X線光電子分光法
  6.6.4 グロー放電発光分光法
 6.7 はんだ接合の評価方法
  6.7.1 濡れ広がり試験法
  6.7.2 ウェッティングバランス法(メニスコグラフ法)
  6.7.3 はんだ付けの接着強度(ソルダーボールのシアテストとプルテスト)
 6.8 ボンディング強度の試験方法
 6.9 めっきの密着性試験
  6.9.1 銅めっきの樹脂への密着性
  6.9.2 表面仕上げのめっき層の密着性
  6.9.3 めっき銅と銅箔の密着性
 6.10 めっき液の分析方法
  6.10.1 湿式分析(wet chemical analysis)
  6.10.2 吸光光度分析法
  6.10.3 原子吸光分析
  6.10.4 誘導結合プラズマ発光分光分析
 6.11 清浄度試験(イオン汚染度試験)
 6.12 プリント配線板の信頼性試験
 6.13 統計的工程管理の進め方
  6.13.1 めっき厚分布への適用
  6.13.2 分析記録と管理図

第7章 トラブルシュート
 7.1 めっき不良の発生工程
 7.2 銅めっき後の検査で検出される不良
  7.2.1 表面凹凸
  7.2.2 光沢むら
  7.2.3 キ ズ
  7.2.4 めっき厚ばらつき
  7.2.5 めっき未着
  7.2.6 スミア残渣
  7.2.7 穴壁凹凸
  7.2.8 めっき厚不足
  7.2.9 穴詰り
  7.2.10 その他
 7.3 めっき工程以降で顕在化する不良

第8章 半導体パッケージ用サブストレート
 8.1 ワイヤーボンディング特性とその信頼性
  8.1.1 ニッケルめっきの厚さと質
  8.1.2 金めっきの厚さと質
  8.1.3 パラジウムめっきの厚さと質
  8.1.4 パラジウム上の金フラッシュめっきの厚さと質
 8.2 はんだボールの接合部の信頼性
 8.3 金めっきの封孔処理
 8.4 今後の課題

あとがき(監修者からのことば)
索 引
著者略歴
書籍サポートページ

■執筆担当
雀部俊樹 第1章?第4章、および第6章
秋山政憲 第5章および第7章
加藤凡典 第8章

はじめに

序文
 
 この本は、プリント配線板製造に用いられるめっき技術について、初歩的な基礎知識から、実際の実務に役立つ専門知識までを、幅広くまとめたものです。今から15年以上前に同様の技術図書を上梓したことがあります(注)。しかし、プリント配線業界の技術の進歩は速く、前書の内容がすでに古くなったため、新しい資料を集めて一から書き直しました。
 この15年のプリント配線板技術の大幅な進化は、めっき技術にも大きな影響を及ぼしました。具体的には次のような流れです。
 (1)ビルドアップ多層プリント配線板(HDI基板)の登場。
 (2)パッケージ基板(半導体サブストレート)という一大マーケットが開花。それに伴いめっきを含むさまざまな表面処理が出現。
 (3)半導体製造技術に銅めっきが登場(ダマシンプロセス)。副産物として、銅めっきの機構解明が急速に進展。
 (4)環境対応のため一部の表面処理が制限され、その代替処理が進歩。
 (5)連続電気銅めっき装置(水平型、垂直型)の普及。
 この本でも、このような最新の動向を踏まえて記述を行うとともに、装置に関しては㈱ケミトロンの秋山氏、パッケージ基板に関しては(有)エー・アイ・ティの加藤氏と協力して、各分野の最新技術を解説いたしました。
 めっき技術は、プリント配線板製造の中核技術のひとつであるにもかかわらず、まとまった入門書・解説書が少ない分野でした。この本が、少しでもその穴を埋めることができれば、著者としてそれ以上の喜びはありません。

 2011年12月
執筆者を代表して 
雀部 俊樹    


注:「初級プリント回路技術者実力向上講座(5):プリント配線板のめっき技術」(1995年11月、日刊工業新聞社刊)

買い物かごへ