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絵とき 機械用語事典
―切削加工編―

定価(税込)  2,700円

著者
サイズ A5判
ページ数 208頁
ISBNコード 978-4-526-06806-5
コード C3053
発行月 2012年01月
ジャンル 機械

内容

機械加工現場ではさまざまな用語が飛び交い、それらの用語は世代によって理解が異なることも多い。本書は、若手の機械加工技術者を対象として、実際の機械現場で使われる切削加工関連の約360の用語を取り上げる。各用語には図または写真をつけ、理解が容易になるようにしている。

海野邦昭  著者プロフィール

(うんの くにあき)
1944年生まれ
職業訓練大学校機械科卒業。
同大学卒業後、職業能力開発総合大学校精密機械システム工学科教授、同長期課程部長などを歴任。
現在、同大学校名誉教授および基盤加工技術研究所代表
工学博士。精密工学会フェロー

主な著書
『ファインセラミックスの高能率機械加工』日刊工業新聞社
『CBN・ダイヤモンドホイールの使い方』工業調査会
『次世代への高度熟練技能の継承』アグネ承風社
『絵とき「切削加工」基礎のきそ』日刊工業新聞社
『絵とき「研削加工」基礎のきそ』日刊工業新聞社
『絵とき「研削の実務」作業の勘どころとトラブル対策』日刊工業新聞社
『絵とき「難研削材加工」基礎のきそ』日刊工業新聞社
『絵とき「治具・取付具」基礎のきそ』日刊工業新聞社
『絵とき「穴あけ加工」基礎のきそ』日刊工業新聞社
『絵とき「切削油剤」基礎のきそ』日刊工業新聞社
『絵とき「工具研削」基礎のきそ』日刊工業新聞社
『トコトンやさしい切削加工の本』日刊工業新聞社
など多数。

目次

はじめに
第1章 切削加工の基礎
切削工具
切削作用
切削現象
切りくず処理
工具寿命

第2章 工具材料と切削工具
工具材料
バイト・ローレット
ドリル・リーマ・ねじ切り工具
フライス工具
ブローチ・歯切り工具

第3章 工作機械と治具・取付具
金切りのこ盤
旋盤
ボール盤・中ぐり盤
フライス盤
平削り盤・形削り盤・立削り盤
ブローチ盤・歯切り盤
汎用治具・取付具

第4章 切削油剤
切削油剤の働き
切削油剤の種類
切削油剤の用途
切削油剤の供給方法

第5章 測定具
スケール・ゲージ
パス・定規
ノギス・マイクロメータ
ダイヤルゲージ
水準器・サインバー
第6章 ボール盤加工
けがき工具
取付具
穴加工
座ぐり

第7章 旋盤加工
普通旋盤
取付具
チャックワーク・センタワーク
心出し・心高調整
旋削加工

第8章 フライス盤加工
フライス盤
取付具
正面フライス削り
穴加工・中ぐり加工
エンドミル削り
溝加工・すり割り加工
座ぐり・面取り・コーナ加工
円弧・輪郭・曲面削り
割出し・ねじれ溝削り
フライス工具研削

参考文献
和文索引
欧文索引

はじめに

はじめに
 
 
 幼年期にものづくりを体験したことがなく、その達成感や喜びを知らない若者に、どうしたら切削加工の重要性を認識してもらえるかを長い間、悩んできました。
 最近は高価な専門書を買う若者は少なくなりました。また工学系の大学でも機械加工の実習はほとんど行われておりません。そして漫画世代に育った若者には、複雑な数式は通用しないのです。加えて、製造業の海外移転や団塊世代の高度熟練技能者の退職などにより、企業においても技術・技能の継承が問題になっています。また燃料や原料などの高騰により、日本の製造業の置かれている立場は非常に厳しくなっており、今後ともこの状況は続くでしょう。
 これからの日本は情報・サービス産業で生きればよいという意見もありますが、ギリシャやイタリアなどの現状を見ると、やはり高度なものづくりに立脚した貿易立国であるべきだと思います。
 日本には、資源がほとんどありません。しかしながら勤勉で優秀な技術・技能者が数多くいます。これが日本の財産です。今後とも日本が高度なものづくりに立脚した貿易立国であり続けるためには、高度な技術・技能を継承し、優秀な若者を育てることが急務だと思います。
 しかしながら自分で機械加工の勉強をしようと思っても、参考書には難解な数式や専門用語が多く、なかなかその内容が理解できないのが現実です。また企業においても、高度熟練技能者と若者との世代間ギャップが大きく、思うように熟練技能の伝承が円滑に進んでいないのが現状ではないでしょうか。
 その原因の1つに専門用語の難解さと、現場で使用される業界用語の存在があると考えられます。現代の若者は画像などにより、直感的にその内容を理解しているので、なかなかそのような用語が理解できないのでしょう。そのため若者に機械加工に興味を持ってもらい、企業における技能伝承を促進するためには、専門用語を難解な文章ではなく、いかにその内容を絵ときで説明できるかが鍵になると思っております。
 このような折り、日刊工業新聞社の奥村功氏とエム編集事務所の飯嶋光雄氏から、「絵ときの切削用語事典」を執筆して欲しいとの依頼がありました。私も絵ときのやさしい切削用語事典があれば、きっと若い人たちの人材育成に役立つと思っておりましたので、執筆を快くお引き受け致しました。
 ところが実際に執筆を始めると、専門用語を説明する適切な図や画像が手元にありません。そこで諸先輩の書かれた専門書の中から適切な図を使用させていただきました。また多くの企業に依頼し、貴重な資料や画像をご提供いただきました。そして専門用語の多くが、JIS規格に基づいているので、その内容を多少、若者向けにやさしく表現し、掲載しました。これらは参考文献として巻末に載せておりますが、その詳細については掲載しておりませんので、ご了承いただきたいと存じます。
 この本には画像化しやすい専門用語を主に掲載しておりますので、内容的に不足した点がありますがお許しください。この本が、明日の日本の製造業を背負う若い人たちの少しでもお役に立てれば幸いと思っております。
 おわりにこの本を執筆するにあたり、貴重な資料をご提供いただいた北海道大学、齋藤勝政名誉教授、東京工業大学、吉川昌範名誉教授、神奈川県工業試験所、佐藤素技術士、東京電機大学、澤武一准教授、切削油技術研究会、タンガロイ、三菱マテリアルツールズ、オーエスジー、不二越、住友電工ハードメタル、ユシロ化学工業、ケミック、フジBC技研、クール・テック、ホーコス、大同メタル、日本スピードショア、ナベヤ、大昭和精機、津田駒工業、MSTコーポレーション、黒田精工、旭ダイヤモンド工業、小笠原プレシジョンラボラトリー、扶桑精機、ニコテック、新潟精機および職業能力開発総合大学校の関係各位にこの場を借りて厚く御礼申し上げます。
 
2012年1月 
海野邦昭

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