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図解 インドビジネスマップ
―主要企業と業界地図―

定価(税込)  2,376円

編著
監修
サイズ A5判
ページ数 240頁
ISBNコード 978-4-526-06790-7
コード C3034
発行月 2011年11月
ジャンル ビジネス

内容

インドは、人口10億を超す大市場であり、日本企業のパートナーとしても重要性が高まっている。本書は、インドの経済・社会状況を業界別に“マップ形式”でわかりやすくまとめ、その分野の代表的な企業を最新データとともに紹介する。情報満載で実用性が高い、インドビジネスの入門の手引きであり、必読の書。

インド・ビジネス・センター  著者プロフィール

島田 卓 (役職:代表取締役社長)
相原 祐二 (役職:シニア・アドバイザー)
京都大学法学部卒業後、大手総合商社(丸紅) 入社。在職中11年間に渡り同社ニューデリー支店駐在、インド各地のプロジェクト発掘事業に従事する。2002年、(株) インド・ビジネス・センター(以下、IBC)入社後、シニア・アドバイサーとして日本企業のインド進出をサポート。また、インドビジネス関連のテレビ出演、講演会・セミナー講師を務める傍ら、IBC発行月刊誌や自社運営情報サイトにおける経済政策動向分析記事等多くの執筆を手掛ける。インドビジネスの実践と理論両者を語れる第一人者のひとり。
伊藤 周太 (Web事業部担当部長)
東洋大学文学部印度哲学科卒業。多摩大学大学院経営情報学部 修士号取得。出版社、大学研究所勤務などを経て、IBC入社。IBC発行月刊誌やインド自動車産業専門誌などの編集・取材・執筆を行う。4000年のインド史を理解、実務に生かす術を解説。
江戸野 千春 (役職:主任調査員)
ハイデラバード大学大学院応用言語学科 修士号取得。インド滞在歴計4年半、南インド事情に精通する。帰国後、インド系IT企業で、日印のブリッジSEとして活躍、日印ビジネスのネットワークを拡げる。IBC入社後、現地法人設立支援、印企業と日系コンサルティング先との折衝を中心に行う。緻密な論理の積み上げをベースに印ビジネスのガイド役をつとめる。
吉成 知美 (役職:コンサルタント)
立命館大学大学院国際関係研究科 修士号取得。日系オーディオ機器メーカー入社後、インド派遣。現地自動車メーカー向けOEM営業担当としてインド各地を駆け回る日々を送る。インド滞在歴計3年半。肌で会得したノウハウを武器に大手自動車メーカー向けコンサルティングの実施や、インド幹部人材斡旋コンサルティング事業等、日系企業のインドビジネス拡大をサポート。
ネハ ケーディア
インド ジャルカンド州ランチ出身。国立ファッション技術大学(NIFT)ファッション・マネジメント科 修士号取得。卒業後、印小売大手フューチャー・グループ(本社ムンバイ)入社、女性服部門における全国統括マーチャンダイザーとして腕を振う。その後IBC入社、日系企業のインド進出をサポートする傍ら、インド小売・ファッション事情等の執筆を行う。ヒンディ語、マルワリ語、日本語、英語に堪能なマルチリンガリスト。

島田 卓  著者プロフィール

島田 卓(しまだ たかし)

⑭インド・ビジネス・センター 代表取締役社長

略歴
1948年生まれ。明治大学商学部卒業。
1972年東京銀行入行。本店営業部、ロサンジェルス支店、事務管理部、大阪支店等を経て、1991年インド・ニューデリー支店次長、1995年アジア・オセアニア部次長。1997年同行退職。同年4月に⑭インド・ビジネス・センターを設立、代表取締役社長に就任。
中小企業総合事業団海外投資アドバイザー。
NHK「クローズアップ現代」「Bizスポワイド」等のテレビ出演、各方面での講演、執筆多数。
主な著書:「インドビジネス驚異の潜在力」(祥伝社新書)、「スズキのインド戦略」(監訳、中経出版)、「トヨタとインドとモノづくり」(編著、日刊工業新聞社)、「インド2020」(監修、日本経済新聞出版社)、「日本を救うインド人」(講談社)

目次

まえがき 日はまた昇るーインドビジネスの道標

PART1
人と財閥
①総論 インドビジネスシーンの俯瞰 
②財閥 インド経済と財閥

PART2製造業
自動車関連①自動車 胎動する自動車大国
自動車関連②自動二輪車 庶民の足として世界最大級の市場が拡大中
自動車関連③自動車部品 急速に実力を高め、将来は日本に逆上陸の可能性も
自動車関連④トラクター 潜在的に大きな市場を持つ農村の万能選手
機械全般①工作機械 ものづくりの鍵はまだ「輸入・外資頼み」
機械全般②建設機械 インフラ整備加速で建機市場も急拡大
電機・精密①家電・エレクトロニクス 先行した韓国勢を追う日印企業
電機・精密②コンピューター・パソコン ITハード産業は「20年前の中国」
素材①鉄鋼 世界有数の鉄鋼大国
素材②非鉄金属・鉱業 インドの経済成長を支える豊かな資源
素材③紙・パルプ 人口増と識字率の向上により市場も拡大
素材④繊維・皮革 農村と庶民を支える動脈産業
素材⑤ゴム・プラスチック 需要・供給ともに急増中
素材⑥セメント インフラ需要で、長期で伸びる巨大市場
素材⑦ガラス・セラミック 品質と付加価値が成長の鍵
化学・製薬①化学 世界有数の規模だが、成長余地は大きい
化学・製薬②製薬 ジェネリック薬と開発受託で医薬品大国に
化学・製薬③化粧品・トイレタリー 内外で変革する化粧品業界
食品・飲料①食品・飲料 食品業界の成長と規制緩和による外資参入への期待

PART3
エネルギー・運輸
資源・エネルギー①石炭・石油・天然ガス 国内自給率の向上と供給源の多様化が課題
資源・エネルギー②電力 経済成長の成否を決める電力供給
運輸①陸運・鉄道・倉庫 物流を制する者はインドビジネスを制す
運輸②海運 不況知らずの港湾建設ラッシュ
運輸③空運 業界をリードする格安航空

PART4
サービス・その他 1
サービス・その他①小売・流通 グローバルTOP5の巨大市場
サービス・その他②金融・保険 規制緩和が進み、さらに市場が拡大
サービス・その他③医療 民間活力と外需で拡大するビジネス分野
サービス・その他④通信 自由化で拡大を続ける携帯電話市場
サービス・その他⑤IT・BPO 世界を支えるインドIT-BPO産業
サービス・その他⑥ホテル・観光 二桁成長が見込まれる有望市場
サービス・その他⑦メディア・エンターテイメント 多様なメディア、多様な言語市場
サービス・その他⑧不動産 経済拡大に伴いニーズの高まる優良不動産・建築物件

はじめに

日はまた昇る―インドビジネスの道標
 
 小説、戯曲、エッセイなど幅広い活躍をした井上ひさしは、死去(2010年4月9日)後1年ほどして出た彼の新書『日本語教室』で、「今の日本は本当に〝ギリシャ悲劇的宙づり状態〟です」と表現している。しかし今やそのギリシャ悲劇が世界を覆い、挙げ句はユーロの悲劇に変わろうとしている。2008年の金融危機を予言した米経済学者のノリエル(ニューヨーク大学経営大学院教授)は英フィナンシャル・タイムズへの寄稿(11年8月8日付)で「二番底回避はもはや〝ミッションインポッシブル(到底実現できない使命)〟に近い」と言明している。失われるのは10年の数倍どころではない。従来アブノーマル(異常)だと考えられていたものがごく当たり前のことに、すなわちニューノーマル(常態)になろうとしている。
 ただそう悲観的になることもない。短期的に見ればアップダウンのある世界の国内総生産(GDP)推移でも、10年単位で見れば大きく増加している。国際通貨基金(IMF)等の統計によれば90年21・1兆ドルだった世界のGDPは20年後の10年には2倍強の44・5兆ドルになっている。また、11年8月にアジア開発銀行(ADB)が発表した「アジアの2050年」では、楽観的見通しとして、今世紀半ばまでに経済成長が進み「アジアの世紀」が実現し、50年にはアジア全体のGDPは148兆ドル規模に達し、世界の生産量に占める割合が現在の27%から51%に上昇するとしている。
 まさに経済のパラダイム・シフトが起ころうとしている。いや、18世紀後半、産業革命で西洋に取って代わられた東洋の優位性が復権しつつあると言えよう。しかし日本は、少子高齢化などにより、すでに人口配当(Demographic Dividend)の恩恵に浴するどころか、人口構成からくる負担増(Demographic Onus)の状況に陥っている。したがって、日本国内でこれ以上のビジネス拡大は容易ではなく、企業存続のためには好むと好まざるとにかかわらず、国境を越えた商取引を考えざるを得ない。
 そういった状況下で注目度を増しているのがインドである。人口の半分(約6億人)が25歳以下で、今後、生産年齢人口の比率が上昇する数少ない国である。国内貯蓄率が高く内需主導の経済は今後、自由貿易協定などにより国境を越えた活動への広がりを持ち、世界に散らばった流出頭脳の本国回帰も強力な援軍となろう。ただし、その際気をつけないといけないことは、インド全体が一律に成長するわけではないということだ。
 インド亜大陸(大陸に準じる)と言われるように、世界第7位の広大な国土面積を有し、多言語、他民族の国への投資は、参入する業種や州によってもおのずと異なってくる。天然資源が豊富な州もあれば、個人所得が他州に比して高く消費行動が活発な州もある。産業インフラの成熟度もまちまちだ。電力の供給力や道路、港湾等の整備状況、環境問題への取り組みなども州によって異なる。インド投資を考える企業は、そういった各種要素を踏まえた上での長期的戦略立案が求められることになるのだが、それらを一括して取りまとめたインド産業図のようなものは今までなかった。
 そのため今回日刊工業新聞社から「インドビジネスマップ」作成のお話をいただいたとき、是非とも書いてみたいと思った。しかしよくよく考えてみると、膨大な作業になる。どう考えても私1人で為し得るものではないと思い、当社の仲間に相談したところ、皆で力を合わせれば可能との結論に至り、困難な仕事を引き受けさせていただいた。予想していた通り、業務の傍らの執筆は相当な難業であったが、巻末に記載した5名が懸命に頑張ってくれ「インドビジネスマップ」が日の目を見ることになった。その間、遅れがちな作業にやきもきしながらも根気よく我々の背中を押してくださった日刊工業新聞社や関係者の皆様、個別のお名前は割愛させていただきますが、心よりお礼申し上げます。
 本書がインドビジネスを手掛けられる皆様の何らかの指針になりましたら幸いです。
 そして日印ビジネスのますますの拡大を祈念して。

2011年11月 
島田 卓

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