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絵で見てわかる工場の節電テクニック

定価(税込)  2,376円

編者
サイズ B5判
ページ数 128頁
ISBNコード 978-4-526-06791-4
コード C3034
発行月 2011年11月
ジャンル 生産管理

内容

中小メーカーにおいては、これからどのように自工場の節電を構築していくか大きな課題となっている。本書では、節電を通して強い企業体質を作るためのチャンスととらえ、そのためのテクニックをわかりやすく解説した。僅かな金額で大きな効果がでる事例を図解イラストを中心にわかりやすく紹介。

公益社団法人 日本技術士会提携茨城県技術士会  著者プロフィール

■編著者略歴[公益社団法人日本技術士会提携 茨城県技術士会 編]

◆編著者(五十音順)
◇今本 信雄(いまもと のぶお)
2008年技術士登録(電気電子部門、原子力・放射線部門)
現職:独立行政法人日本原子力研究開発機構 核燃料関連機器の耐震解析
職歴:1983~1995 動力炉・核燃料開発事業団 核燃料再処理のプロセス管理
    1995~2007 同 廃棄物処理施設のプロセス設計、安全設計、建設監理

◇佐藤 剛(さとう たけし)
2010年技術士登録(機械部門)
現職:オリエンタルモーター(株) 生産技術部
職歴:1995~1999 (株)フジユニバンス 開発部門

◇渋谷 貞雄(しぶや さだお)
2000年技術士登録(経営工学部門、総合技術監理部門)
現職:渋谷経営技術研究所 所長
職歴:1966~2003 日立プラント建設(株) 研究部門、生産技術部門

◆著者(五十音順)
◇青木 通彦(あおき みちひこ)
2000年技術士登録(環境部門)
現職:青木技術士事務所 所長
職歴:1966~2003 (株)日立製作所 計装システム開発,EMS導入・推進

◇浅野 明宏(あさの あきひろ)
1994年技術士登録(上下水道部門)
現職:中央技術(株) 総括技師
職歴:1961~1996 東京都 下水道局、公害局、文京区環境部
    1997~2003 日立プラント建設(株) 水処理部門、営業部門

◇網倉 聖紀(あみくら せいき)
1997年技術士登録(電気電子部門、総合技術監理部門)
現職:網倉技術士事務所 所長
職歴:1959~1996 (株)日立製作所 水戸工場 交通設計部
    1996~2007 日本地下鉄協会 リニアメトロ推進本部

◇伊東 亮一(いとう りょういち)
2002年技術士登録(化学部門)
現職:伊東技術士事務所 所長
職歴:1963~2000 日立電線(株) 研究部門、(社)電線総合技術センター出向

◇今山 康(いまやま やすし)
1993年技術士登録(経営工学部門)
現職:今山技術士事務所 所長
職歴:1960~1997 (株)日立製作所 電力部門(電力事業部、日立工場、大甕工場)
    1998~2011 (財)省エネルギーセンター エネルギー使用合理化専門員

◇宇佐美 良明(うさみ よしあき)
2000年技術士登録(上下水道部門、総合技術監理部門)
現職:株式会社 ウサミ 代表取締役、総合技研株式会社 技術顧問
職歴:1964~1970 富士通株式会社 技術部門。表面処理会社、水処理会社を経て
1984年より自営、1986年株式会社 ウサミ設立

◇木村 稔(きむら みのる) (* 一般社団法人 東京技術士会 所属)
1997 年技術士登録(情報工学部門、総合技術監理部門)
現職:木村技術士事務所 代表
職歴:1969~2006 日本電気(株) 情報処理部門 システム部門

◇近藤 宗浩(こんどう むねひろ)
2005年技術士登録(衛生工学部門)
現職:日化メンテナンス(株)
職歴:1989~2006 日立プラントテクノ(株)、2006~ 日化メンテナンス(株)

◇緑川 義教(みどりかわ よしのり)
1969年技術士登録(農業部門、衛生工学部門)
現職:「創造工学工房」環境・生物工業技術士事務所 代表
職歴:1957~1969 明利酒類(株),日本糖化(株),共和糖化(株),仙波糖化工業(株)
    1969~1993 日揮(株) 研究開発部門,プロジェクト推進部門
    1993~1995、1998~1999 国際協力事業団派遣駐在(中国・スロベニア国)

◇山形 哲治(やまがた てつじ)
2010年技術士登録(経営工学部門、総合技術監理部門)
現職:山形技術士事務所 所長
職歴:1969~2005 (株)日立製作所 生産技術部門
    2005~2010 (株)東海テック 業務改革部門

目次

まえがき 

Chapter1 節電と電気料金の基礎知識

1 電気料金体系に関する知識
1-1 電力消費に係る節電とコスト低減活動 
1-2 産業用電力の電気料金のしくみ 
1-3 契約電力の決定方法(実量制) 
1-4 力率の改善による電気料金の軽減 
1-5 契約種別切替えによる電気料金の軽減 

2 節電指向運用に関する知識
2-1 電気の性質を考慮した電気の使い方 
2-2 デマンド管理 
2-3 力率の意味とその改善による節電 
2-4 力率改善による経済効果 
2-5 負荷電力平準化による経済効果 
2-6 節電対策全社運動で経営体質強化 


Chapter2 [設備別]節電テクニック 

3 受配電設備、パワーエレクトロニクス設備の節電
3-1 受配電設備における電力消費の特性 
3-2 パワーエレクトロニクス装置による節電 
3-3 変圧器の損失低減による節電 
3-4 変圧器の高効率化による節電 

4 照明設備の節電
4-1 照明設備における電力消費の特性 
4-2 照明球・照明管の選択 
4-3 照明設備運用における節電 
4-4 照明設備改善における節電 

5 電動機利用装置の節電
5-1 電動機利用設備における電力消費の特性 
5-2 制御モータの節電 
5-3 省エネベルトによる節電 
5-4 台数制御による節電 
5-5 排気ファンのインバータ制御による節電 

6 エアコンプレッサーの節電
6-1 圧縮空気システムの電力消費の特性 
6-2 連結管で圧縮空気需給バランス改善と節電 
6-3 インバータ制御方式採用による節電 
6-4 圧縮空気配管系統改修による節電 

7 加熱炉など熱機器の節電
7-1 加熱炉など熱機器における電力消費の特性 
7-2 省電力ヒーターの種類と特性 
7-3 断熱材による節電事例 
7-4 関連周辺機器の消費電力増加を抑制する節電事例 

8 空調設備の節電
8-1 空調設備における消費電力の特性 
8-2 ヒートポンプの原理と特性、性能 
8-3 空調温度、設備保守などの運用による節電 
8-4 工場屋根の熱反射塗料による外部入射熱対策の効果 

9 水処理設備の節電
9-1 水処理設備における電力消費の特性 
9-2 小型ポンプ、小型送風機導入による節電 
9-3 抵抗によらないポンプ台数による流量調整 

10 情報機器の節電
10-1 情報機器における電力消費の特徴 
10-2 オフィス内パソコン環境における節電 
10-3 サーバー機能を持たせているコンピューターの節電 


Chapter3 [工場業種別]節電テクニック

11 食品加工工場の節電
11-1 食品加工工場における電力消費の特性 
11-2 こまめな実践で電力と水を節減した煮豆工場 
11-3 排水処理負荷低減による水処理設備の節電 

12 製紙・繊維工場の節電
12-1 製紙・繊維工場における電力消費の特性 
12-2 沈殿槽スラッジの天日乾燥による節電 

13 電気電子製品工場の節電
13-1 電気電子製品工場における電力消費の特性 
13-2 めっき工程における節電 
13-3 全社組織的改善による節電 

14 機械加工工場の節電
14-1 機械加工工場における電力消費の特性 
14-2 外段取り化による加工機稼働率の向上で運転時間短縮 
14-3 保全活動充実で可動率を向上して、運転時間を短縮 

15 環境装置の節電
15-1  粉じん処理装置ファンの節電対策 
15-2  廃水処理装置の選定による節電
15-3  リデュース・リユース・リサイクルと節電

はじめに

 2011年3月に発生した東日本大震災による福島原発事故に端を発し、当該原発のみならず全国の原子力発電所が、運転休止や運転再開の見通しが立たない状況に追い込まれた。このため、電力需給バランスが破綻し、迫りくる夏場のピーク電力需要を乗り切ることが差し迫った課題となった。一部地域では大臣名による電力統制が発令され、緊急避難的対応として、生産工場では休日シフトなどで対応するなど、産業界、一般市民をあげての協力で、2011年の夏場を乗り切ることができた。節電運動に参加した私たちは、電力が経済活動や市民生活に及ぼす影響の甚大さを再認識し、危機意識を持って取り組めば、さらなる節電が可能であることを認識した。また、継続的で効果的な改善の必要性も強く認識した。
 法令に基づく節電運動はこれまでにも30年以上継続的に実施されている。オイルショックを契機とした1979年の省エネルギー法成立以降、1993年省エネルギー法第3回改正(地球環境対応の新エネルギー盛り込み)、2002年省エネルギー法第7回改正(地球温暖化対応のため適用範囲強化)などはあったが、これらは目的が総括的で具体性に欠け、危機意識も今回ほど強くはなかったために、成果を具体的に評価するまでに到らなかった。
 ここで、今後の電力需給を概括的に見通してみると、自然エネルギー発電の比率が増加することになるので、供給量の伸びの鈍化や電気料金の高騰が予想されている。これは、エネルギーの大部分を買電に頼っている中小メーカーにとっては大問題である。しかし、強い企業体質を作るためのチャンスや試練と捉え、一時的な節電ではなく恒久的な省電力構造を構築するかどうかでその企業の将来性は決まる。緊急的な節電運動が一段落した今、危機意識の高まりを保ったまま、この企業体質改革をスタートさせる絶好のタイミングである。
 本書は、公益社団法人日本技術士会提携茨城県技術士会の各技術部門の技術士が中心となり、今までコンサルティング業務などを通して培ってきた知見を、省電力構造構築の参考となるように、事例を中心として執筆した。ただし、技術士に課せられた秘密保持義務により、事例記述内容に本筋を変えない程度の創作があることをご了解願いたい。
 多くの読者諸氏のお役に立てていただければ望外の幸せである。

 2011年11月 著者

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