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目で見てわかるはんだ付け作業
―鉛フリーはんだ編―

定価(税込)  1,728円

著者
サイズ A5判
ページ数 128頁
ISBNコード 978-4-526-06722-8
コード C3054
発行月 2011年07月
ジャンル 電気・電子

内容

近年、各国の環境指令に対応して、電機・電子メーカーでは鉛フリーはんだが主流になっている。本書は、「はんだ付け職人」を自称する著者が写真を多用し、「鉛フリーはんだ」の基礎知識、作業手順をわかりやすく解説する。

野瀬昌治  著者プロフィール

(のせ まさはる)
1967年  滋賀県生まれ
1991年  島根大学理学部物理学科固体物理学科卒
1991年  関西NEC(株)
2004年  株式会社ノセ精機 代表取締役 社長
電子機器組立技能士。日本はんだ付け協会理事長。
ホームページを通してはんだ付けのノウハウを公開。
http://www.noseseiki.com/ (はんだ付けに光を!)

著 書
「目で見てわかるはんだ付け作業」(日刊工業新聞社)
「はんだ付け職人のハンダ付け講座」(ブイツーソリューション)
「DVDはんだ付け講座 コネクタ・ケーブル編」
「DVDはんだ付け講座 初級編」
「DVDはんだ付け講座 リペア編」
「中国語版 DVD半田付け講座VER2 技術編」
「英語版 DVD半田付け講座VER2 技術編」
「中国語版DVDハンダ付け講座 基礎知識講義編」
「DVD 90分でわかる! 本当のはんだ付け作業」
「DVD 鉛フリーはんだ 特別講義編」
「DVD はんだ付け検定 実践編」

目次

はじめに
第1章 鉛フリーはんだが導入された理由
1-1 鉛が環境に及ぼす影響
1-2 RoHS指令

第2章 鉛フリーはんだの材質
2-1 鉛が環境に及ぼす影響  

第3章 鉛フリーはんだと共晶はんだの違い
3-1 いろいろな違い

第4章 鉛フリーはんだの注意点
4-1 コテ先温度は360℃まで!
4-2 はんだ食われ

第5章 共晶(鉛入り)はんだとの分離
5-1 RoHS指令で規制されている6つの有害物質
5-2 鉛成分の混入
5-3 「うっかり」を防ぐ仕組み

第6章 鉛の汚染と信頼性
6-1 鉛が混入した時にどうする
6-2 不具合の原因
6-3 はんだ剥離のメカニズム

第7章 鉛フリーはんだの仕上がり状態
7-1 鉛フリーは白っぽくて金属光沢のない表面
7-2 なぜ白いのか?
7-3 鉛フリーはんだの仕上がり

第8章 鉛フリーはんだに使用するハンダゴテの選定
8-1 ハンダゴテ選びの難しさ
8-2 ハンダゴテ本体の選び方
8-3 コテ先の選び方

第9章 熱容量の考察
9-1 熱容量の考察
9-2 QFPを実践するためのパターン
9-3 1005チップ抵抗の実装パターン
9-4 端子と放熱用のベタパターン

第10章 作業性を改善するために
10-1 糸はんだとコテ先の改善
10-2 プリヒーター(余熱)
10-3 はさみはんだ
10-4 予備はんだの手順を考える
10-5 コネクタとリード線の両方に予備はんだ
10-6 リード線だけに予備はんだをほどこす方法

第11章 特殊なハンダゴテ
11-1 窒素フローハンダゴテ(N2ハンダゴテ)
11-2 高周波ハンダゴテ

ひとくちコラム
ひとくちコラム1 管理者の責任
ひとくちコラム2 はんだポットのはなし
ひとくちコラム3 逆のパターン
ひとくちコラム4 はんだ付けの秘密
ひとくちコラム5 ハンダゴテの「なぜ?」
ひとくちコラム6 コテ先の耐久性
ひとくちコラム7 プロゴルファー猿

まとめ
参考文献
索引

はじめに

 私は、「鉛フリーはんだ」が嫌いでした。はんだ付け職人として、はんだ付けを生業(なり わい)としている私ですが、できることなら「鉛フリーはんだ」を使いたくありませんでした。お客さんに「はんだの仕様はどうされますか?」とお尋ねした時に、「鉛入りの共晶はんだでいいですよ!」とお答えいただくと正直ホッとしていたものです。というのも…「鉛フリーはんだ」を使い始めた途端に
①はんだが、なかなか溶けない
②はんだが、流れない(濡れ広がらない)
③富士山型のフィレットが形成されず、丸くなってしまう。
④手直しが難しい
⑤基板や部品が壊れてしまう
といった問題が多発して、とても苦労させられたからです。とはいっても、鉛フリー化は勝手にどんどん進んで使用頻度は増加していきました。「嫌いだ」からと逃げるわけにもいかず、なんとか使いこなせるように、いろいろ工夫し試行錯誤する毎日でした。
 本書の中では1章でお話しする、鉛が環境や人体におよぼす悪影響などを考慮すると、電機電子機器製造業の根幹技術である「はんだ付けの鉛フリー化」は、今後も避けて通ることはできません。世の中はどんどん「鉛フリーはんだ」が主流になりつつあります。「使いにくいから」といって逃げることは許されません。

 さて、鉛フリーはんだが登場してから、10年以上が経過しました。当初はほとんど情報がなくて、私たちのように電気製品の製造業に携わる者だけでなく、趣味ではんだ付けを楽しむ一般の方たちも大いに悩まされた鉛フリーはんだですが、ここ数年ハンダゴテは、はんだ付け業界の鉛フリー化に伴ってすさまじい進化をとげました。はんだやフラックスも改良が重ねられて、道具については幸い良いものが出揃ってきています。はんだ付けに関する基礎知識や正しい道具選びができていれば、従来の鉛入り共晶はんだと遜色ないはんだ付け作業ができるようになってきています。
 そこで、本書では「ハンダゴテを使った鉛フリーはんだ付け」について、作業性を改善するための基礎知識、道具選び、具体的な手法についてまとめました。
正しいはんだ付けの知識を身につければ、鉛フリーのはんだ付けもさほど難しいものではありません。ぜひ、鉛フリーはんだを自在に操るための知識を身に付けてください。

(注)本書は、2009年9月に出版された「目で見てわかる はんだ付け作業」の続編です。前書では、はんだ付けを実践するために必要な基礎知識について詳しく解説させていただきました。本書は、すでに前書を読んでいただいて、はんだ付けの基礎知識を学ばれた方を対象に解説を進めています。お読みでない方は、先に「目で見てわかるはんだ付け作業」をお読みいただくことをお勧めします。

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