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よくわかるエコ・デバイスのできるまで
―<照明用LED/EL、バックライト光源、太陽電池>の「できるまで」をこれ一冊で網羅!―

定価(税込)  2,160円

編著
サイズ A5判
ページ数 208頁
ISBNコード 978-4-526-06712-9
コード C3054
発行月 2011年07月
ジャンル 電気・電子

内容

照明用LED/EL、バックライト光源、太陽電池の「できるまで」をこれ1冊で網羅した、省エネ、節電時代のデバイス技術入門書の決定版。原理、作り方(設計、組み立て、製造プロセス)、特性、効率などを絵ときで丁寧に解説。

鈴木八十二  著者プロフィール

(すずき・やそじ)
① 略歴:
  1995年3月 (株)東芝を退職
  2010年3月 東海大学を退職(もと東海大学・教授、工学博士)
② 主な著書:「トコトンやさしい 液晶ディスプレイ用語集」(2008)、「ディジタル論理回路・機能入門」(2007)、「よくわかる 液晶ディスプレイのできるまで」(2005)、「集積回路シミュレーション工学入門」(2005)、「トコトンやさしい 液晶の本」(2002)、「パルス・ディジタル回路入門」(2001)、「液晶ディスプレイ工学入門」(1998)、「CMOSマイコンを用いたシステム設計」(1992)、「半導体MOSメモリとその使い方」(1990)、以上、いずれも日刊工業新聞社、「ビギナーブック8・はじめての超LSI」(2000)、「CMOS回路の使い方」(1988)、「最新液晶応用技術」以上、いずれも工業調査会、「ディジタル音声合成の設計」(1982)、「CRTディスプレイ」(1978)以上、いずれも産報出版など多数
③ その他:特になし!

目次

まえがき  

section1  エコ・デバイスとは?  
1.1 エコ・デバイスの誕生  
1.2 電卓開発の流れ 
1.3 エコ・デバイスのこれから  
    <共通参考文献>  

section2 照明用LED  
2.1 照明用LEDの構造  
2.2 LEDの光を放つ原理  
2.3 LEDの白色化技術  
(a)青色LED使用シングルチップ方式  
(b)近紫外LED使用シングルチップ方式  
(c)マルチチップ方式(RGBによる白色化技術)  
2.4 白色LEDの製造方法  
2―4―1. 青色LEDウェハー製造工程(前工程)  
(a)単結晶サファイア基板製造工程  
     <コラム:単結晶サファイア(Sapphire)基板>  
(b)青色LEDウェハー製造工程(前工程)  
     <コラム:MOCVD(エピタキシャル成長法)>  
     <コラム:クリーンルームと移載装置>  
2―4―2. 青色LEDチップ製造工程(後工程)  
(a)LEDパッケージング工程(チップ製造工程)  
(b)LEDモジュール工程(素子実装工程)  
(c)フリップチップ方式による特性向上化技術  
2.5 照明用LEDに用いられる材料  
2―5―1. 照明用LED用基板  
2―5―2. 有機金属  
2―5―3. 蛍光体  
(a)酸化物蛍光体  
(b)窒化物蛍光体 
2―5―4. 封止材  
2―5―5. 放熱板(低熱抵抗化材料)  
2.6 光の波長と色  
2―6―1. 光と色との関係  
2―6―2. 演色性  
2―6―3. 照明用LEDの白色化とCIE色度図との関係  
2.7 照明用LEDの特性  
2―7―1. 照度、光束、光度、輝度  
     <コラム:照度と輝度>  
2―7―2. 発光スペクトラム特性  
2―7―3. 指向特性  
2―7―4. 視感度と比視感度特性  
2―7―5. 発光効率  
2―7―6. 温度特性  
2―7―7. 寿命特性  
2―7―8. 光エネルギー変換  
     <共通参考文献>  

section3  照明用有機EL  
3.1 照明用有機ELの歴史と構造  
3―1―1. 有機ELの歴史  
3―1―2. 有機ELの構造  
     <コラム:低分子と高分子>  
     <コラム:蛍光とりん光>  
3.2 有機ELの光を放つ原理  
3.3 有機ELの白色化方法  
3―3―1. 積層型構造有機EL  
3―3―2. 混合単層型構造有機EL  
3―3―3. マルチフォトン型構造有機EL  
3.4 照明用有機ELの製造方法  
3―4―1. スループロセス  
3―4―2. ユニットプロセス  
(1)蒸着プロセス  
(2)スパッタプロセス  
(3)印刷(塗布)プロセス  
 (a) スピンコート法  
 (b) インクジェットプリント(IJP)法  
 (c) スリットコート法  
 (d) マイクログラビア法  
(4)封止プロセス  
3.5 照明用有機ELの材料  
3―5―1. 発光層(EML)  
3―5―2. 輸送層(HTL/ETL)  
3―5―3. 注入層(HIL/EIL)  
     <コラム:ホスト材とゲスト材(ドーパント材)>  
3―5―4. 電極材料  
3―5―5. 基板材料  
     <コラム:ボトムエミッション、トップエミッション>  
3.6 照明用有機ELの特性  
3―6―1. 基本電流―輝度特性  
3―6―2. 発光スペクトル特性  
3―6―3. 寿命特性  
3.7 これからの有機EL  
    <共通参考文献>  

section4  バックライト用光源  
4.1 バックライト用光源の種類と特徴  
4―1―1. 液晶ディスプレイと製品  
4―1―2. エコ・デバイスとしての役割  
4.2 液晶ディスプレイ(LCD)とバックライト  
4―2―1. 液晶ディスプレイ(LCD)の分類と構造  
4―2―2. 液晶ディスプレイ(LCD)の製造工程概要  
4―2―3. バックライトの製造工程概要  
4.3 バックライト方式と構造  
4―3―1. 直下型バックライト  
4―3―2. エッジライト型バックライト  
4―3―3. タンデム型バックライト  
4―3―4. 平面光源型バックライト  
4.4 バックライト構成部品  
4―4―1. 光学設計  
4―4―2. 光源  
4―4―3. 導光板  
4―4―4. 光学シート  
(a)反射シート(反射フィルム)  
(b)拡散シート(拡散フィルム)  
(c)プリズムシート(プリズムフィルム)  
(d)今後の光学シート  
4―4―5. 光学シートの製造方法  
4.5 冷陰極蛍光ランプ(CCFL)を用いたバックライト  
4―5―1. 基本構造  
4―5―2. 発光原理  
4―5―3. 冷陰極蛍光ランプ(CCFL)の製造方法  
4―5―4. 冷陰極蛍光ランプ(CCFL)のバックライト設計  
4.6 発光ダイオード(LED)を用いたバックライト  
4―6―1. 基本構造と発光原理  
4―6―2. 光利用率  
4―6―3. 色度再現性  
4―6―4. 省電力化  
4.7 有機EL(OLED)を用いたバックライト  
4―7―1. 基本構造  
4―7―2. 光利用率  
4―7―3. 色再現性  
4.8 ローカルディミング  
4―8―1. ディミング技術の原理  
4―8―2. 制御方式  
    (a)0Dディミング(Zero Dimensional Dimming)  
    (b)1Dディミング(One Dimensional Dimming)  
    (c)2Dディミング(Two Dimensional Dimming)  
4―8―3. 高画質化  
     <共通参考文献>  

section5  太陽電池  
5.1 太陽エネルギーを取りまく環境  
5―1―1. 太陽エネルギーの量 
5―1―2. 太陽電池の発電原理概略  
5.2 太陽電池とは?  
5―2―1. 乾電池との違い!  
5―2―2. 太陽電池の発電原理  
5―2―3. セル、モジュール、アレイ  
5.3 太陽電池の種類  
5―3―1. 単結晶シリコン太陽電池  
5―3―2. 多結晶シリコン太陽電池  
5―3―3. 薄膜アモルファスシリコン太陽電池  
5―3―4. HIT太陽電池  
5―3―5. 化合物半導体太陽電池  
5―3―6. CIS系太陽電池  
5―3―7. 有機半導体太陽電池  
5.4 太陽電池、基板の製造方法  
5―4―1. 太陽電池用シリコンウェハーの製造工程  
5―4―2. 太陽電池の製造工程  
(a)多結晶シリコン太陽電池の製造工程  
(b)薄膜アモルファスシリコン太陽電池の製造工程  
(c)CIGS太陽電池の製造工程  
5.5 太陽電池のロードマップ  
     <共通参考文献>  

あとがき  
<執筆者・紹介>  
<執筆テーマ一覧>  

はじめに

 “エコ・デバイス”は、ecology素子とか、ecology装置とかの意味に用いられる言葉ですが、“エコ”の考え方は古くからあり、昔は省エネルギー化とか、低消費電力化などで代用されてきました。地球上のエネルギーには限りがありますので、そのエネルギーを上手に使うにために“エコ・デバイス”のような省エネルギー・デバイスを多く開発し、無駄なエネルギーを削減し、よりよい生活が営まれるような社会生活を実現する必要があるわけです。
 本書は、環境保全の京都議定書から始まったエコ意識を助長するために最近、注目を浴びている“エコ・デバイス”、つまり、照明用LED(発光ダイオード)、有機EL(エレクトロ・ルミネッセンス)、液晶テレビの省エネルギー化のキーパーツであるバックライト、および、太陽電池について記述したもので、次のような内容で書かれています。
 “第1章 エコ・デバイスとは?”と題して、電子機器の構成素子は真空管から始まり、その機能を半導体化したディスクリート素子(個別素子)、そして、それらの素子からなる機能を一つの基板上に組み込んだ集積回路へと進んできました。これらの素子開発の流れは、電子式卓上計算機(略して、電卓)の開発の流れと同じように歩んできていますので、電卓の開発の流れについて概説します。
 “第2章 照明用LED”と題して、白熱電球、あるいは、蛍光灯の代わりに省エネルギー素子である半導体素子の中の発光ダイオード(LED)が脚光を浴びていますので、そのLEDの白色化方法、製造方法、用いられる材料、および、LED特性について述べていきます。
 “第3章 照明用有機EL”と題して、有機ELの開発の流れから始まり、有機EL構造、白色化方法、製造方法、用いられる材料、および、有機EL特性について述べていきます。
 “第4章 バックライト用光源”と題して、液晶テレビの性能、特に、省エネルギー化を左右するバックライトの種類、特徴、製造方法、用いられる部品材料、および、冷陰極蛍光ランプ(CCFL)を用いたバックライト、LEDを用いたバックライト、有機ELを用いたバックライトについて述べていきます。また、最近の省エネルギー化技術であるローカル・ディミングについても概説します。
 “第5章 太陽電池”と題して、太陽電池エネルギーについて触れた後、太陽電池と乾電池との違い、太陽電池の発電原理、種類、その製造方法について述べ、終わりに、太陽電池のロードマップを紹介します。
 本書は、照明用LED、有機EL、液晶テレビのバックライト、および、太陽電池などのエコ・デバイスを手掛けようとする方々、これからエコ・デバイスを利用して電子機器や電気器具等に従事する方々、あるいは、エコ・デバイス分野へ入門される方々を対象に書かれたものです。このように幅の広い分野のエコ・デバイスですので、下記のように多数の方々の共同執筆、執筆分担になっております。

 岡田 裕之:富山大学・教授  第3章、第4章4―7節
 鈴木八十二:もと東海大学・教授  第1章、第2章、全体編著とまとめ
 中  茂樹:富山大学・准教授  第3章
 新居崎信也:(株)住化技術情報センター・主幹研究員 第5章
 吉野 恒美:もとパナソニック・フォトライティング(株)・顧問 第4章(4―7節除く)
(注:五十音順、敬称略)

 以上のように、多数の方々による執筆ですので、編者が用語統一、言葉の統一などを行わさせて戴きましたが、浅学さからくる不具合や誤りがあるかと存じます。その点、御了承を戴きたくお願いする次第です。
 本書の執筆に際し、ご協力を戴きました元(株)アイテス・副主管・筒井 長徳氏、(株)研電・専務取締役・加瀬義治氏、ワールド化成(株)・常務取締役・筑木誠一氏、同社・執行役員次長・阿部眞之輔氏、東海大学・教育支援センター・高輪支援室・技師・村田 信一氏、正和溶工(株)・社長・中村 敦氏、正和エンジニアリング(株)・社長・安西 茂幸氏、同社・部長・佐藤 奉弘氏を始めとする関係諸氏に深く感謝を申し上げるとともに、出版にあたり多くの方々の著書、文献、関連資料などを参考にさせて戴きました。ここに、厚く御礼を申し上げます。また、発刊に際して御世話になりました日刊工業新聞社・鈴木 徹氏を始めとする関係諸氏に厚く御礼を申し上げます。

2011年(H23年)5月   鈴木八十二 記す!

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