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絵とき「工業潤滑剤」基礎のきそ

定価(税込)  2,160円

編著
サイズ A5判
ページ数 176頁
ISBNコード 978-4-526-06708-2
コード C3053
発行月 2011年06月
ジャンル 機械

内容

機械など動作をするものに必要不可欠な工業潤滑剤は、近年、高機能化し、さらに環境保全などの問題にも対処しなければならなくなっている。本書では、工業潤滑剤の基礎から、その種類と特性・上手な使い方、環境対策などまでをわかりやすくまとめる。

出光興産 潤滑油部潤滑技術二課  著者プロフィール

久藤 樹(くどうたつる)
1952年生まれ、国立北九州高等専門学校卒業。1972年出光興産株式会社入社後工業用潤滑研究室にて、工業用潤滑剤の研究・開発に従事する。現在、潤滑油部潤滑技術二課TMMSチ-ム担当マネジャ-として、潤滑管理に関する業務を担当。

見富健志(みとみたけし)
1981年生まれ、千葉大学大学院自然科学研究科博士前期課程修了。2006年出光興産株式会社入社後工業用潤滑油の販売に従事する。現在、潤滑油部潤滑技術二課チ-フエンジニアとして、工業用潤滑油の開発と販売を指導。

目次

はじめに

第1章 潤滑の基礎のきそ
1-1 トライボロジー
1-2 摩擦
1-3 摩耗
1-4 潤滑状態

第2章 潤滑剤のいろはの“い”
2-1 潤滑剤の働き
2-2 潤滑剤とは
2-3 ベ-スオイル
2-4 固体潤滑剤
2-5 潤滑油の粘度
2-6 潤滑油の添加剤
2-7 グリース

第3章 軸受油とは?
3-1 軸受の形式による分類
3-2 すべり軸受の潤滑
3-3 ころがり軸受の潤滑
3-4 グリース潤滑における適油選定
3-5 保守管理

第4章 減速機・変速機用潤滑油
4-1 歯車の潤滑
4-2 歯車油
4-3 歯車の損傷
4-4 適油選定

第5章 作動油
5-1 作動油の種類と特性
5-2 作動油の要求特性について
5-3 作動油の適正粘度
5-4 作動油の選定と性状管理
5-5 作動油の劣化
5-6 保守管理

第6章 工作機械の潤滑
6-1 工作機械とは
6-2 工作機械の潤滑上の特徴
6-3 軸受
6-4 案内面及び送り機構
6-5 工作機械の歯車油
6-6 工作機械の油圧作動油

第7章 圧縮機油
7-1 圧縮機の分類
7-2 油冷式空気圧縮機
7-3 油冷式圧縮機油
7-4 油冷式圧縮機の保守管理
7-5 油冷式圧縮機の動向
7-6 往復動式圧縮機油の潤滑系統
7-7 往復動式圧縮機油

第8章 冷凍機
8-1 冷凍機の基本構成
8-2 冷媒
8-3 冷凍機油
8-4 冷凍の応用

第9章 食品機械用潤滑油
9-1 食品機械用潤滑剤の必要性
9-2 食品工場における安全管理手法
9-3 食品機械用の潤滑剤の規格
9-4 食品機械用の潤滑剤の性能

第10章 潤滑油と環境問題・法規制
10-1 潤滑油と規制・法令
10-2 潤滑油の危険性
10-3 潤滑油の有毒性
10-4 化学物質の管理
10-5 輸送、保管、輸出に関する法規
10-6 環境汚染・廃棄物に関する法律

はじめに

  潤滑剤は、新幹線の軸受、風車の増速機、自動車のエンジン等あらゆる機械の稼動部分に使用されています。これら機械の稼動部分に「もし潤滑剤がなかったらどうなるか?」と考えると、たぶんこれらの機械は短期間で破損することでしょう。潤滑剤は機械の血液と云われています。

  本書では、工業用機械装置の血液である潤滑剤について、解説します。

  潤滑に関する重要性が世界的に認識されるようになったのは、1966年に、イギリスでJOST報告書が発表されてからです。JOST報告書では、潤滑に係わる学問技術領域について、新しくトライボロジー(tribology)という言葉を使用することが提案されました。その後、トライボロジーに関する研究が行なわれ、潤滑の基礎的な問題(摩擦・摩耗・潤滑の原理と方法、潤滑剤、材料、潤滑系)が明らかにされ、数多くの論文や著書が出版されています。

  今回、日刊工業新聞社より、工業潤滑剤に関する初歩的な本の執筆依頼があり、潤滑剤メーカとしてお引き受けすることになりました。本のタイトルは、「絵解き 工業潤滑剤 基礎のきそ」ということであり、工業潤滑剤について、判りやすく解説してほしいというご依頼でした。

  本の執筆をお引き受けしたものの全ての工業用の機械に使用される潤滑剤について記述するのは不可能ですので、軸受、歯車、油圧、そしてすべり面に使用される潤滑剤についてまとめることとし、これら潤滑要素とは少し異なる圧縮機油と冷凍機油についても記述致しました。しかし、少し欲張った内容になったこともあり、当初の「判りやすく解説する」という目的が達成されたかどうか心配されます。

  トライボロジ-(潤滑技術)は、省エネ・省資源の基盤技術であり、トライボロジ-をもっと有効に活用することが肝要と考えます。

2011年6月
出光興産㈱潤滑油部 

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