買い物かごへ

今日からモノ知りシリーズ
トコトンやさしい 品質改善の本

定価(税込)  1,512円

著者
著者
サイズ A5判
ページ数 160頁
ISBNコード 978-4-526-06669-6
コード C3034
発行月 2011年04月
ジャンル ビジネス 生産管理

内容

顧客満足度の高い品質の製品を作るために効果的な品質改善。品質改善の実施のためにはまずトップから現場マンまでが、品質改善とは何かを理解する必要がある。本書では、「トヨタ式」品質改善も紹介しながら、品質改善の基本的な考え方と各種技法を予備知識がない人にもわかるようやさしく解説する。品質改善を学ぶ人が最初に手にとり、わかる本。

岡田貞夫  著者プロフィール

(おかだ さだお)
[1、2、4、5章、6章の前半]
岡田技術経営コンサルタント、技術士、中小企業診断士、環境カウンセラー、岡山大学産学連携コーディネーター
Eメールoemc@go2.enjoy.ne.jp

林 勝昭  著者プロフィール

(はやし かつあき)
[3章、6章の後半]
戦略科学研究所、中小企業診断士、ISO(品質、環境)主任審査員

目次

第1章 品質管理の考え方
1 日本の品質管理の発展 「統計的手法の導入、QCサークルの普及が日本の製品品質を世界一にした」
2 品質とは 「品質の善し悪しは顧客が決める」
3 管理のサイクルを回す 「仕事のやり方を効率的に改善、定着させる」
4 品質管理の考え方 「自分の作業する範囲は自分で責任を持つ」
5 重点指向と消費者指向 「最小の労力で大きな課題を解決する」
6 事実による管理 「データに基づく管理」
7 方針管理を効果的に行う 「方針管理で統一ある企業活動の展開を」
8 日常管理を徹底しよう 「目標を達成させるように仕向ける」
9 自工程完結を目指す 「製造部門が品質に関して責任を持つ」
10 不良をつくるムダと品質コスト 「品質コストの適正なバランス」

第2章 品質のつくり込み
11 品質保証の考え方 「顧客の視点で具現化し、検査だけに頼らない」
12 工程管理で狙いの品質を実現 「品質を確保する責任は製造する部署にある」
13 検査とは 「品質が狙い通りか確認する」
14 最も確実な全数検査 「検査の基本は全数検査」
15 信頼性の保証 「3Rに配慮し、故障の少ない製品を保証する」
16 トレーサビリティとPL法 「品質トラブルでお客様に迷惑をかけないことが大切」
17 QC教育で生き生きと 「教育訓練により作業者を工程で品質をつくり込む人に」
18 監督者は自らの役割を認識しよう 「監督者はラインの経営者」
19 初期流動管理の導入と進め方 「生産初期に発生するトラブルをできるだけ少なく」
20 購入品の品質保証 「生産に支障をきたさない品質の保証されたものを調達」
21 品質の向上と安定 「品質の維持向上は工程でのつくり込み」

第3章 品質を維持する
22 5Sと品質管理 「5Sとは仕事のできる環境づくりのこと」
23 各部門の品質管理業務 「各部門が連携してそれぞれの業務を遂行」
24 設計審査(DR)で先行して品質保証 「設計品質を客観的に評価し改善する組織的活動」
25 FTAで解析 「望ましくない事象を想定しこれを解析し改善する」
26 FMEA(故障モード影響解析)を理解しよう 「故障の影響を解析し、致命的故障を除去する手法」
27 計量管理で品質の安定を維持 「原材料、部品、製品の品質を評価する計量機器の管理」
28 標準作業と自己検査記録 「決められていることを自ら確認」
29 標準作業関連帳票の作成と改善 「現場作業の品質維持のよりどころ」
30 ポカヨケの考え方 「人的エラーにはポカヨケが有効」
31 ポカヨケを実践しよう 「ポカヨケを確実にものにする」
32 工程能力を見極めよう 「品質基準を満たした製品ができる能力を判定」
33 身の丈に合ったTPMを行う 「TPMにより生産性や品質向上」

第4章 QC手法の基本的知識
34 QC手法を活用しよう 「品質維持、改善の基本となる手法」
35 チェックシートで確実な点検を 「データの収集や点検の道具」
36 パレート図で問題点を把握 「ABC分析ともいわれ、重点指向に役立つ道具」
37 特性要因図で原因を解明 「特性(問題)と要因(原因)の関係を明らかにする」
38 ヒストグラム 「2種類のデータの関係をつかむ」
39 グラフの利用の適材適所 「データの特徴を視覚化」
40 管理図で工程の状態を知る 「工程を安定状態に維持する」
41 散布図で関係を調べる 「2種類のデータの関係をつかむ」
42 層別で問題点を絞り込む 「データを特徴や共通点で区分け」

第5章 問題解決法を使いこなそう
43 QCストーリーで改善活動の活発化 「問題解決のストーリー、手法を上手に使おう」
44 不良退治の定石を知ろう 「是正処置の原則は再発防止」
45 5回のなぜで真因を見つける 「徹底した原因の追求」
46 ブレーンストーミング法とカード瞑想法 「アイデア発想は個人より集団で」
47 新QC7つ道具を活用しよう 「定性的な分析、解析に使用する道具」
48 実験計画法で見えない不良をみつける 「少ない実験回数で実験の効果を上げる手法」

第6章 品質改善活動を推進しよう
49 目で見る品質管理 「見える化、可視化ともいう」
50 水平展開とスパイラルアップ 「類似製品、類似工程でのトラブルを未然に防止」
51 内部監査制度が企業を変える 「内部監査の活用で工場に活力を与える」
52 予防処置を確実に行う 「不適合の芽をあらかじめつみ取る」
53 ISO9001とTS16949 「TS16949は自動車産業のためのQMS」
54 ISO9001とTQM 「ISO9001は欧米文化、TQMは日本文化」
55 顧客満足の追求 「顧客満足CSと従業員満足ESは車の両輪」
56 6σで品質の維持 「モトローラが開発し、GEが発展させた経営手法」
57 全数検査を合理化する 「工数をかけずに現場の知恵を活用」
58 外注移管と品質指導 「売り手、買い手の共存共栄」
59 外注品の不適合対策 「是正処置と予防処置がある」
60 小集団活動の活性化 「問題解決を行う少人数のグループ」

【コラム】
●トヨタのTQMの役割 
●クレーム処理 
●3H(初めて、変更、久しぶり) 
●正規分布(ガウス分布) 
●現品とその図面の遊離策 
●BSCを品質経営に活かす 

引用 ・ 参考文献
索引

はじめに

 海外ではリーマンショックやギリシャ経済危機など、また国内に目を向けても国債残高が900兆円を超えているにもかかわらず円高とあまり明るい状況とはいえません。しかしどの企業も、長期的にも短期的にも、繁栄発展するために収益を確保する命題を背負っています。特にグローバル化により、国民性の違いを乗り越えて海外展開している企業にとっては大変なことです。危機感、技術力を持って不測の事態に備え、社内にQ(品質)、C(コスト)、D(納期)の面などで、競争力を備えておくことは大切です。
 中でも品質は企業の命、つまり生命線です。品質で信用をなくすと取り返しがつきません。トップのリーダーシップのもと関係者だけがその気で頑張っても、第一線のモノづくりをしている現場マンやスタッフが品質の重要性をよく理解し、品質を確保しなければ何もなりません。全社一丸となってお客様満足につながる商品づくりはまったなしの状況なのです。
 品質改善の基本は、作業者一人ひとりが標準作業を遵守し、作業ごとに品質を確かめて、良品のみを後工程に流すことです。
 不良品をつくれなくすることが目標ですが、現実には不良品をつくってしまう場合があります。そこでこの不良品を流さない仕組みにすることが大切です。この場合の管理手法として、QC(品質管理)手法をはじめとする5S、IE、TPS、VE、PMなどの手法を活用します。
 本書には(1)品質は工程でつくり込む、(2)お客様第一、(3)品質第一、(4)QCを支える人財の育成と基本的仕組みにトヨタ流の考えも取り入れました。第1章は、品質管理の発展の歴史、管理のサイクル、品質管理の考え方などについて述べています。第2章は品質のつくり込み、品質保証への取り組みです。第3章は現場において品質を維持するための手法、教育、監督者の役割です。第4章はQC7つ道具を中心とした手法の紹介、第5章は品質問題の解決法、第6章では現場の活躍に期待する活動推進、ISOについて述べています。
 品質管理に関する書籍は多く出版されていますが、難解なものも多いようです。QCサークル活動などに参加している現場の方々、初めてQCを学ぶ学生などの自主勉強に本書が役に立つことを祈念します。

2011年4月
岡田 貞夫

買い物かごへ