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新人製品設計者と学ぶ
プラスチック金型の基礎

定価(税込)  2,160円

著者
サイズ A5判
ページ数 240頁
ISBNコード 978-4-526-06610-8
コード C3053
発行月 2011年01月
ジャンル 金属 機械

内容

プラスチック製品設計において考えるべき機能などを、新人設計者にもわかりやすく解説する。話は会話調で進み、主人公であるプラスチック製品の新人設計者が、段階をふんで後工程を考えた設計を行っていく。登場人物のやりとりを読むだけで、製品設計から型設計までの流れや、金型・成形の基礎がわかる。

目次

はじめに

登場人物

第1章 金型って何?
1.1 「パーティング」って何?
発展編;「パーティング」って何?
製品設計の現場 こぼれ話  パーティング面と製品操作感触
1.2 「テーパ」をつける!
発展編;「テーパ」をつける!
製品設計の現場 こぼれ話  キャビティから抜けなくなった事例と対処法
1.3 「アンダーカット」でいく!
発展編;「アンダーカット」でいく!
製品設計の現場 こぼれ話  アンダーカット形状フックと引掛け保持力
1.4 「ゲート」を決める!
発展編;「ゲート」を決める!
製品設計の現場 こぼれ話  ランナーの材料再生と熱履歴
1.5 「ヒケ」る。どうする!?
発展編;「ヒケ」る。どうする!?
製品設計の現場 こぼれ話  シボ掛けとヒケ修正判断タイミング
1.6 「突出し」でノックアウト!
発展編;「突出し」でノックアウト!
製品設計の現場 こぼれ話  コンカレントなモノづくり

第2章 成形って何?
2.1 「成形収縮」を知る!
発展編;「成形収縮」を知る! 
製品設計の現場 こぼれ話  海外での生産実態
2.2 「ウェルド」が出るぞっ!
発展編;「ウェルド」が出るぞっ!
製品設計の現場 こぼれ話  日用品PPケースのゲートとウェルド
2.3 「変形」するって!?
発展編;「変形」するって!?
製品設計の現場 こぼれ話  長尺キーのそりとONせず不良
2.4 「出図」する!
発展編;「出図」する!
製品設計の現場 こぼれ話  海外顧客とのビジネス実態
2.5 「エアーベント」って何?
発展編;「エアーベント」って何?
製品設計の現場 こぼれ話  誤挿入防止のためのキートップ部品仕様
2.6 「ヘジテーション」!?
発展編;「ヘジテーション」!?
製品設計の現場 こぼれ話  同材摺動のための潤滑設計アイデア
2.7 「入れ子」でつくる!
発展編;「入れ子」でつくる!
製品設計の現場 こぼれ話  海外生産立上げ奮闘記
2.8 「金型製作仕様書」!
発展編;「金型製作仕様書」!
製品設計の現場 こぼれ話  製品のコストダウン

第3章 いざ金型製作スタート
3.1 「削る!仕上げる!組上げる!」
発展編;「削る!仕上げる!組上げる!」
製品設計の現場 こぼれ話  モノづくりの大切な要素
3.2 「成形トライ!」
発展編;「成形トライ!」
製品設計の現場 こぼれ話  外観部品と機能部品の一体化
3.3 「判定」する!
発展編;「判定」する!
製品設計の現場 こぼれ話  試作と量産と品質評価
3.4 最終検証。海外生産へ!
発展編;最終検証。海外生産へ!
製品設計の現場 こぼれ話  海外工場での製品立上げの実態

索引

はじめに

 本書は、「型技術」2009年5月号から2011年2月号に連載された「フレッシュマンに贈る! 金型設計を最適にする、製品設計の基礎」が多数の読者より好評を得たため、これに加筆訂正し単行本としたものである。
 これから製品設計に従事されようとする方々を主な対象として、「製品設計者が見落としやすい『プラスチック成形品設計』の留意点」ならびに「プラスチック金型の基礎」を対話形式で解説した技術書である。なお、金型やプラスチックの知識を必要とする製造、資材調達、開発などに携わる方々にとっても参考となるところが多々あるのではないかと思う。
 製品設計は、顧客に最も近いところの「モノづくり」工程である。要求される事項を明確にし、顧客満足を最大とする適切な手段を講じることが、製品設計の主な機能である。眼前の手段にとらわれてしまうと選択を誤り、進歩も競争力もない製品となる。自社の全資源を時間軸で俯瞰し、目標に未達の要素を自ら確立する果敢な戦略を立て、最終的に顧客に喜んでいただける魅力ある製品とすることが肝要である。
 
 本書の構成は以下のとおりである。
 1.本編:企画から量産へと製品化プロセスが進展するストーリーとなっており、その中の登場人物3名の対話を通して「プラスチック金型の基礎」、「プラスチック成形品設計の留意点」を学ぶ内容となっている。新人製品設計者の主人公(新谷)と自分を重ねて読み進めば、製品設計をどう進めるべきかを学ぶ良い機会となるであろう。
 2.発展編:本編のプラスαの内容として、金型・材料・加工法・設計法などのトピックを取り上げた。
 3.製品設計の現場こぼれ話:製品設計に長年従事した筆者の経験からいくつかを取り上げた。「現場」設計者の本音や実態を知ることで、製品設計をより身近に感じてもらえればと思う。
 
 本書出版にあたっては日刊工業新聞社「型技術」編集長・猪刈健一、同編集部・木村孝生ならびに書籍編集部・木村文香諸氏の労を多くいただいた。また、当時編集長・原田英典および連載時編集長・貫井洋一郎両氏には「型技術」連載の機会を与えていただいた。深く感謝を申し上げる。
 一口に製品といっても、さまざまな分野・用途・バラエティがあり、そこには製品を魅力あるものとして成り立たせるべく活躍されている設計者の存在がある。本書が、その実現にあたり少しでもお役に立てば、筆者の喜びはこれにすぐるものはない。

 2011年1月
 技術士 伊藤英樹 

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