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絵とき「電池」基礎のきそ

定価(税込)  2,160円

著者
サイズ A5判
ページ数 160頁
ISBNコード 978-4-526-06562-0
コード C3054
発行月 2010年11月
ジャンル 電気・電子

内容

電池は、モバイル機器用や電気自動車・ハイブリッドカー向け、あるいは自然エネルギー利用におけるキーテクノロジーとして注目を集めている。本書は、主要な電池を取り上げ、図表を多用してその基礎をわかりやすく解説する。電気化学を専門としていない読者が読んでも理解できる内容が特徴。

清水洋隆  著者プロフィール

(しみず ひろたか)
1999年 名古屋大学大学院工学研究科博士課程後期課程電気工学専攻修了。同年名古屋大学大学院工学研究科電気工学専攻助手
2002年 職業能力開発総合大学校電気工学科(現 電気システム工学科)講師
2010年 職業能力開発総合大学校電気システム工学科准教授。現在に至る
博士(工学)。主として新エネルギー発電システム、燃料電池発電システムに関する研究に従事

目次

はじめに

第1章 電池の基礎
1-1 電池の種類
1-2 電池の発電原理
1-3 分極と過電圧
1-4 電池の基本構成
1-5 電池の性能

第2章 一次電池
2-1 一次電池とは
2-2 マンガン乾電池
2-3 アルカリマンガン電池
2-4 酸化銀電池
2-5 空気亜鉛電池
2-6 リチウム一次電池

第3章 二次電池
3-1 二次電池とは
3-2 鉛蓄電池
3-3 ニッケルカドミウム蓄電池
3-4 ニッケル水素蓄電池
3-5 リチウムイオン蓄電池

第4章 燃料電池
4-1 燃料電池とは
4-2 アルカリ形燃料電池
4-3 固体高分子形燃料電池
4-4 リン酸形燃料電池
4-5 溶融炭酸塩燃料電池
4-6 固体酸化物形燃料電池
4-7 直接メタノール形燃料電池

第5章 電子化学キャパシタ
5-1 電気二重層キャパシタ
5-2 疑似キャパシタ、ハイブリッドキャパシタ

第6章 太陽電池
6-1 太陽電池の発電原理
6-2 太陽電池の特性
6-3 太陽電池の変換効率
6-4 太陽電池の種類
6-5 シリコン系太陽電池
6-6 化合物系太陽電池
6-7 有機系太陽電池

参考文献
索引

はじめに

 電池は身の回りのさまざまなものに使われています。その性能もかなり良くなってきていて、消費電力の大きい電化製品でも長い時間使えるようになりました。特に最近では、充電できる二次電池を使用する機会が増えました。車用のバッテリーなども二次電池ですから、かなり前から使っていたわけですが、携帯電話やノートパソコンなどの普及にともなって非常に身近になりました。また、環境問題への意識から、繰り返し使える二次電池が注目され、これまで、使いきりの乾電池(一次電池)を使用していた製品に、二次電池を使う人も増えているようです。
 環境問題といえば、その対策として太陽光や風力などの自然エネルギーを利用した発電の導入が進められています。自然エネルギーを利用した発電は、その出力が天候などの自然条件に左右されて変動したり、電気の使用量に関係なく発電するため無駄も多く、そのままでは使いづらい電源といえます。二次電池を組み合わせることによって、そのような問題を解決できると期待されています。また、ハイブリッドカーや電気自動車など、環境にやさしい自動車への注目も高まっていますが、それらには、小型・軽量で、容量の大きなバッテリーが不可欠です。
 環境にやさしい発電方式としては、燃料電池も期待されています。燃料電池も、基本的な発電の原理は一次電池や二次電池と同じです。最近になって家庭用のシステムが市販され、注目度が増してきています。家庭用電源に加え、自動車や携帯電子機器用の電源としての利用を中心に開発がなされています。
 しかし、私たちが電池を使うとき、それを意識することはほとんどないのではないでしょうか。中身を知らなくても誰もが電池を使っています。それくらい、電池の技術が進歩し、広く普及しているということなのでしょう。それが電池のすごいところかもしれません。
 ただ、電池の技術はこれからますます進歩していくとともに、さまざまな分野にいろいろな電池が使われるようになっていくことでしょう。そのような社会においては、電池そのものを研究したり開発したりする人だけでなく、電池を使った製品や設備を扱う人たちにも、ある程度の電池の知識や技術が必要になってくるのではないかと思います。そのような考えから、この「絵とき 電池 基礎のきそ」をまとめました。私自身は、もともと電池の専門家ではありません。そのようなものの立場から、知っておいた方がよいと思うことに限定して説明してみました。そのため、他の専門書とは注目する部分が少々違うかもしれません。この本で不足している部分については、巻末の参考書をご覧になるなどして、ぜひ電池に対する興味を深めていただきたいと思います。
 この本ではまず、「電池の基礎」として、発電の原理や電池の種類などをまとめています。次に「一次電池」、「二次電池」および「燃料電池」について、その反応や構造、特徴について、図やグラフなどを使ってわかりやすく説明します。また、「電気化学キャパシタ」についても、その概要を示します。電気化学キャパシタとは、電気化学の現象を利用して電気エネルギーの充放電ができる素子のことで、最近多く利用されています。最後に、同じ電池と名のつくものとして「太陽電池」についても説明します。
 最後に、執筆にあたりご協力いただきました方々に御礼申し上げます。

 2010年11月
 清水 洋隆

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