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【松原流】戦略マップ/BSC<バランス・スコアカード>実践教本

定価(税込)  2,376円

著者
サイズ A5判
ページ数 312頁
ISBNコード 978-4-526-06523-1
コード C3034
発行月 2010年09月
ジャンル 経営

内容

トップコンサルタントがノウハウを直伝するバランス・スコアカードを極める本格的な一冊。戦略マップ/BSCの理論とフレームワークの基本を正しく理解できる「守」、それらを活用して戦略マネジメント上の成果を得る「破」、そして応用・活用を説いた「離」の3部構成。

松原恭司郎  著者プロフィール

(まつばら きょうしろう)
キュー・エム・コンサルティング有限会社 取締役社長。公認会計士、情報処理システム監査技術者。
http://www2.ocn.ne.jp/~qmc/
現在、中央大学専門職大学院(国際会計研究科)特任教授、東北福祉大学(総合マネジメント学部)兼任講師を務める。
国際会計事務所系コンサルティング会社などを経て1992年に独立。バランス・スコアカードを活用した戦略マネジメントと、戦術マネジメントとしてのS&OPプロセスを二本柱と位置づけ講演、研修、アセスメント、コンサルティングを行っている。BSCフォーラムを2001年に設立し、2010年まで会長(現、顧問)を務める。
BSC関連の著訳書に、『バランス・スコアカード経営』’00、日刊工業新聞社、『バランス・スコアカード経営なるほどQ&A』(共編著)’02、ニーブン著『ステップ・バイ・ステップ バランス・スコアカード経営』(訳)’04、『バランス・スコアカード経営実践マニュアル』(共編著)’04、『税理士の戦略マップ』(共編著)’07、『税理士の戦略マップII』(共編著)’10、以上中央経済社がある。

目次

はしがき:【松原流】戦略マップ/BSC実践道場へようこそ

推薦の言葉

守(基本)の部
戦略マップ/BSC理論の基本を押さえる

レッスン1 BSCの定義と目的を押さえる
1・1 バランス・スコアカード vs.バランスト・スコアカード
1・2 BSCの定義と目的はその進化とともに変化している
1・3 紛い物が日本におけるBSCの普及を阻んでいる
1・4 BSCの視点はいくつがよいか
1・5 多面的業績評価のツールとしてのBSC

レッスン2 戦略マップ/BSCで戦略を見える化しマネジメントする
2・1 ミッション、バリュー、ビジョン、そして戦略の定義と位置づけ
2・2 戦略マップ/BSCの描写対象である戦略とは何ぞや
2・3 代表的な経営戦略論を押さえる
2・4 戦略マネジメントを支援するシステムとしての戦略マップとBSC

レッスン3 戦略マップの原則を修得する
3・1 戦略マップの原則を押さえる
3・2 戦略マップのパーツと構成を押える
3・3 〈極意伝授〉 戦略マップはモノづくりの部品表である
3・4 戦略テーマを使って戦略の柱を建てる
3・5 〈極意伝授〉戦略テーマを使って日産の再生戦略を読む
3・6 戦略目的を使って戦略に道標をつけ可視化する
3・7 〈極意伝授〉 訳語対決「戦略目的 vs.戦略目標」

レッスン4 戦略マップのテンプレートを修得する
4・1 戦略マップのテンプレートの設計コンセプトを押さえる
4・2 コスト効率で勝負する戦略 「フォード型」
4・3 顧客との親密性で勝負する戦略 「ワトソン型」
4・4 製品やサービスの革新性で勝負する戦略 「エジソン型」
4・5 〈極意伝授〉「形より入りて、形より出でよ」

レッスン5 BSC/スコアカードとアクション・プランの構造を修得する
5・1 戦略は3点セットでコミュニケーションする
5・2 BSC/スコアカードの構造を理解する
5・3 適格なKPIの選定法
5・4 〈極意伝授〉 KPIの5W1Hを明確にせよ
5・5 リンケージを使ったBSCならではの目標値設定法
5・6 アクション・プランでパフォーマンスをブレイクする

レッスン6 本家BSC本の読み方
6・1 〈極意伝授〉キャプランとノートンのBSC書籍の読み方

破(実践)の部
戦略マップ/BSCを活用し戦略マネジメントを回す

レッスン7 戦略マップ/BSCの段階的導入
7・1 失敗しない【松原流】BSCの導入アプローチ
7・2 日本におけるBSC導入の実態を測る

レッスン8 「I・戦略の策定」ステップの落とし穴と留意点
8・1 戦略マップの作成にSWOT分析を活用することの限界を知る
8・2 戦略目的とアクション・プランを混同してはならない

レッスン9 「II・戦略の記述(その1:戦略マップの作成)」ステップの落とし穴と留意点
9・1 BSCの視点は四つでなければならないのか
9・2 〈極意伝授〉BSCとステークホルダー・スコアカードは別物
9・3 〈極意伝授〉数に悩んだら「マジカル・ナンバー」を思い出せ
9・4 〈極意伝授〉外部の視点の本質「宇宙から見た地球」
9・5 財務の視点の設計法
9・6 顧客の視点の設計法
9・7 〈極意伝授〉顧客の視点の設計にバリューカーブを活用せよ
9・8 〈極意伝授〉顧客の視点の本質はQFDに学べ
9・9 〈極意伝授〉顧客の視点は「二頭立て」もある
9・10 業務プロセスの視点の設計法
9・11 〈極意伝授〉DMMで機能に目を向けよ
9・12 学習と成長の視点の設計法

レッスン10 「II・戦略の記述(その2:BSCとアクション・プランの作成)」 ステップの落とし穴と留意点
10・1 混乱極まる先行指標と結果指標
10・2 〈極意伝授〉KPIにまつわる三つの教訓
10・3 〈極意伝授〉全てを定量化できる訳ではない

レッスン11 「IV・戦略のモニタリングと学習」と「Ⅴ・戦略の検証と改造」ステップの落とし穴と留意点
11・1 戦略のモニタリングの特徴

レッスン12 戦略マネジメントをうまく回す
12・1 BSCのカスケードとアラインメント
12・2 他のマネジメント・システムとの調整及び統合
12・3 BSC支援ツール導入のタイミングを誤るな

レッスン13 戦略マネジメントから統合マネジメントへ
13・1 OSMでプロジェクト解散後の形骸化を予防せよ
13・2 統合マネジメントを支える二本の柱「戦略マップ+S&OP」

離(応用)の部
戦略マップ/BSCの理論とフレームワークを様々な局面で活用する

レッスン14 四つの視点にメスを入れる
14・1 【松原流】BSCの視点I(改良編)
14・2 【松原流】BSCの視点II(改革編)

レッスン15 戦略とマネジメントの整理棚として積極的に活用する
15・1 戦略マップを「I.戦略の策定」ステップに活かす
15・2 マネジメント手法を戦略マップで体系化する

レッスン16 統合マネジメント・システムを構築する
16・1 戦略マップ/BSCの限界とS&OPとの連携
16・2 S&OPプロセスの概要を押さえる

レッスン17 組織分析のフレームワークとして活用する
17・1 企業分析に活用する
17・2 ソリューション営業に活用する

レッスン18 IT投資マネジメントに活用する
18・1 IT投資マネジメントに戦略マップを活用する
18・2 IT投資マネジメントツール(e-Judge)紹介

主要参考文献

はじめに

はしがき

【松原流】戦略マップ/BSC実践道場へようこそ
1.マーケットのニーズとBSC関連情報のミスマッチ
 BSC(バランス・スコアカード)は日本でも、主要なマネジメント・コンセプトとして定着し始めています。しかしその一方で、BSC関連書籍の状況はといえば、帯に短し、たすきに長しの状況が続いています。
 日本では、2001年~2004年にBSCブームが到来し、多くのBSC関連書籍が出版されました。しかしながら、欧米発のマネジメントの常として、BSCは疾うに過去のものとされ、関連書籍の出版はここ数年、年間数冊のペースに落ち込んでいるのが現状です。このため書籍の多くが、内容的に陳腐化し、BSCの進化を反映し、かつ実践的な本物の知識を習得することが益々困難になってきている現状にあります。

2.本教本の読者ターゲットと提供する価値
1) 初心者及び実践者の双方をターゲットとする
 本教本は、
 (1)BSCをこれから学ぶ初心者はもちろんのこと、
 (2)BSCの導入・運用で苦心されている実践者、
 (3)そして、経営トップの交代、当初推進してこられたメンバーの人事異動などで、BSCの見直しの時期を迎えている組織の方々、
 を対象としています。
2) 価値ある「本物」の知恵を伝授
 本教本は、
 (1)巷に溢れるBSCモドキではなく、まずBSCの提唱者であり推進者であるキャプランとノートンのBSC理論から入り、
 (2)戦略マネジメント、更にはS&OP(セールス・アンド・オペレーションズ・プランニング)との連携による統合マネジメント・システムまでのBSCの最新の発展段階をカバーし、
 (3)【松原流】BSCとして、著者のBSC関連の教育及びコンサルティングの実践と成功に裏づけられたノウハウを伝授します。

3.本教本の構成
 本教本は、日本の武道で稽古を積む過程を表す「守・破・離」になぞらえた「基本―実践―応用」という次の三段階から構成されています[杉山, 2002]。
1) 守(基本)の部
 武道の稽古で「守」は、形を理解できるという段階を指します。本教本の「守(基本)の部」では、戦略マップ/BSCの理論とフレームワークの基本を正しく理解できる段階を指します。
 武道では、基本である「形」の修得を怠ると、実践で大怪我をしてしまいます。マネジメント・コンセプトを実践に適用する場合にも、同様のことがいえます。
 そこで、「守(基本)の部」では、まずは、BSCの提唱者であり、その進展をリードしているキャプランとノートンによる基本形を正しく修得することから始めます。
 原則として、各講の冒頭に〈基本クイズ〉を設け、初心者にとっては入りやすく、そして既習者や実践者にとっては知識をチェックしながら進めていけるように構成してあります。
2) 破(実践)の部
 武道の稽古で「破」は、形を自分のものとし、活用できるという段階を指します。つまり、相手の出方や状況に対して形を組み合わせた打ち手を繰り出して、勝利を手にするのです。
 本教本では、戦略マップ/BSCを活用して戦略マネジメントを回し、ビジネス上の成果を得ることのできる段階を指します。
 原則として、各講の冒頭で〈実践ケース〉として、架空の企業でスタートしたBSCプロジェクトメンバーなどによる会話を通じて、戦略マネジメント・システムとしてBSCを導入、運用そして展開していくにあたって遭遇するであろう重要な落とし穴とその回避法を教授します。
3) 離(応用)の部
 武道の稽古で「離」は、形を離れ、自由に応用できるという段階をいい、本教本では、戦略マップ/BSCの理論とフレームワークの本来の目的に囚われることなく、ビジネスなどの様々な局面で活用できる段階を指します。
 皆さんの「離」に向けた参考に資するため、「四つの視点」の見直しの提案から始めて、著者が過去十数年間に、戦略マップ/BSCのフレームワークの応用を試みたケースを紹介します。

4.謝辞
 本教本は、私にとって2000年1月に出版し、「BSCフォーラム」設立のきっかけとなった『バランス・スコアカード経営』から、丁度十年ぶりの単著であり、私が係わったBSC関連の書籍としては、共著、訳書、そして本書と同時期に出版される予定の『税理士の戦略マップⅡ』を含めて七冊目に当たります。
 中でも本教本は私の過去十数年間に渡るBSC関連の教育、コンサルティングのクライアント、そして十年近く会長を務めていたBSCフォーラムを中心とした仲間との学習や実践を通じて会得してきたBSCに関連する知識のエッセンスを凝縮したものです。本教材の発想のきっかけを与えてくださった多くのクライアントや仲間達に改めて感謝の意を表します。とりわけ、推薦の言葉をいただいた森田幸雄氏には、2000年4月に開催した『バランス・スコアカード経営』の出版記念講演に参加されたのをきっかけに、BSCフォーラムの副会長として、共に十年近くに渡り会の運営に尽力され、また私の教育、コンサルティングの重要クライアントの責任者としてお付き合いいただきました。氏との出会いがなければ、読者の皆さんが本書を手に取ることはなかったことでしょう。富士ゼロックスの名営業マンとしての氏から、顧客の視点とは何かを肌で学習する機会を持てたのも、BSCのお陰であると感謝しております。
 日刊工業新聞社出版局の鈴木徹副部長とは、SOX法の二冊とS&OPに続く四冊目のプロジェクトとなります。いつもながら私の仕事に対するご理解とご示唆に感謝いたします。
 最後に、本教材が、読者の皆さんの、戦略マップ/BSCに対する真の理解を助け、戦略マネジメント、そして更に進んで統合マネジメントをうまく回すことにより、ミッション、ビジョンの実現と、ビジネス上の成果の達成に少なからず貢献することを期待します。

2010年9月  松原恭司郎

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