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今日からモノ知りシリーズ
トコトンやさしい太陽エネルギー発電の本

定価(税込)  1,512円

著者
サイズ A5判
ページ数 160頁
ISBNコード 978-4-526-06505-7
コード C3034
発行月 2010年08月
ジャンル ビジネス 環境

内容

エネルギー科学の専門家が、太陽エネルギーとそれを活用した発電のしくみを中心に、太陽エネルギーを使った発電技術を楽しくやさしく紹介する本。太陽光発電、太陽熱発電、そして未来の様々な太陽活用発電技術までを紹介。太陽エネルギー原理の基礎を学びつつ、発電技術への理解も進むようになっている。

山崎耕造  著者プロフィール

(やまざき こうぞう)

1949年(昭和24年) 富山県生まれ。
1972年(昭和47年)東京大学工学部原子力工学科 卒業。
1977年(昭和52年)東京大学大学院工学系研究科原子力工学専攻博士課程 修了(専門はプラズマ物理・核融合工学)。
名古屋大学プラズマ研究所 助手、助教授、名古屋大学助教授、核融合科学研究所助教授、教授(総合研究大学院大学教授)を経て、名古屋大学教授。
現在、名古屋大学大学院 工学研究科 エネルギー理工学専攻 教授。工学博士。

目次

第1章 太陽の科学(太陽とは?)
1太陽の誕生 「46億年の歩み」
2太陽内部の構造は? 「核と放射層と対流層」
3太陽エネルギーの発生メカニズムは? 「PPチェイン核融合」
4太陽からのエネルギーと気候変化 「太陽活動と温室効果」
5人間活動と気温上昇 「IPCC評価報告書」
6自然エネルギーと新エネルギーとの違いは? 「自然エネルギーは太陽から」
7日本と世界の自然エネルギー 「バイオマスが1割」
8新エネルギー活用への期待 「新エネルギーと省エネルギー」
9太陽の未来 「赤色巨星から白色矮星へ」

第2章 電気の科学(発電とは?)
10電気の正体は? 「電子の発見と原子モデル」
11なぜ電気なのか? 「電力化率と文明社会での大停電」
12電気と水素、どちらが重要? 「利便性の高い2次エネルギー」
13発電の方式と効率向上 「タービンと誘導発電機」
14直接発電の方法は? 「太陽エネルギーから電気へ」
15送電は直流と交流どちらがよいか? 「電圧の制御性と電力の安定性」
16蓄エネルギーの方法は? 「ソーラーポンドと太陽光水素製造」
17スマートメータによる電力調整 「マイクログリッドとスマートグリッド」

第3章 太陽光と太陽電池の科学(太陽光発電とは?)
18光の正体は? 「波と粒子の二重性」
19太陽光のスペクトル分布は? 「プランクの放射曲線」
20太陽光発電システムとは? 「セル、モジュール、アレイ」
21太陽光発電の原理は?(1) 「太陽電池の中の半導体と不純物」
22太陽光発電の原理は?(2) 「エネルギーバンド構造」
23太陽光発電の原理は?(3) 「最大電力点追従装置」
24太陽電池の種類と効率は? 「高純度シリコン系と非シリコン系」
25高効率化の「多接合型化合物系」とは? 「世界最高効率の太陽電池」
26カラフルな有機系「色素増感型」とは? 「色素による光化学電池」
27安価で印刷可能な「有機薄膜型」とは? 「薄膜電池はシリコン系から有機系へ」28現在の理論限界を超える「量子ドット型」 「第3世代太陽電池」
29日本でのメガソーラー計画とは? 「低炭素社会づくり行動計画と電力業界」
30開発の歴史と人工衛星での利用 「軽量、高効率、長寿命」
31世界の太陽電池の生産量は? 「生産量の伸びは政策に依存」
32太陽光発電の可能性と問題点 「発電の技術開発と経済活性化」
第4章 太陽熱の科学(太陽熱発電とは?)
33熱の正体は? 「エントロピーの増大」
34太陽熱発電の原理は? 「集光方法は集中型と分散型」
35熱機関のサイクルとは? 「ランキンサイクルとスターリングサイクル」
36日本での太陽熱発電の開発 「サンシャイン計画での仁尾プロジェクト」
37世界の太陽熱発電は? 「太陽熱発電大国スペイン」
38太陽熱発電の可能性と問題点 「大規模集中型」

第5章 自然エネルギーの科学(間接的な太陽発電とは?)
39水力発電と太陽 「小規模水力発電と揚水発電」
40風力発電と太陽 「ウインドファーム」
41海洋エネルギー発電と太陽 「温度差、濃度差、波浪、海流」
42バイオマス発電と太陽 「「生きた燃料」の利用」
43人工光合成への挑戦 「2段階光励起反応」
44間接的太陽エネルギーの可能性と問題点 「風力、水力、海洋エネルギー」

第6章 未来科学1(壮大な宇宙太陽発電とは?)
45なぜ宇宙からの太陽光利用か?「宇宙時代の電力の安定供給」
46昔の宇宙太陽光発電所基準モデルとは?「5百万キロワットの電力、5万トンの衛星」
47最新の宇宙太陽発電所モデルは?「サンタワーとソーラーディスク」
48マイクロ波送電かレーザー送電か「宇宙での電磁波送電」
49宇宙での太陽エネルギーの応用は?「太陽光発電と太陽熱発電」
50宇宙太陽発電の可能性と問題点「建設・輸送のコストと送電の安全性」

第7章 未来科学2(夢の人工太陽発電とは?)
51自然の太陽と人工の太陽 「エネルギー密度の違い」
52核融合炉の方式は? 「磁場核融合と慣性核融合」
53国際熱核融合実験炉ITER(イーター)とは? 「巨大科学の国際協力」
54米国の国立点火装置NIF(ニフ)とは? 「核分裂炉とのハイブリッドも」
55宇宙資源の人工太陽への利用 「ヘリウム3核融合」
56人工太陽発電(核融合)の可能性と問題点 「CO2排出量と放射線安全指数」

第8章 政治・経済と科学(環境にやさしい太陽エネルギー政策!)
57低炭素社会づくり行動計画とは? 「革新的太陽光発電」
582050年温室効果ガス70%削減は可能か? 「ドラえもん型、さつきとメイ型」59太陽光発電設備補助金制度とは? 「国と地方自治体」
60RPS法とは? 「新エネルギー一定割合利用の義務」
61FITとは? 「固定価格買い取り制度」
62グリーン電力制度とは? 「グリーン電力基金と証書システム」
63欧州での太陽光発電はなぜ成功した? 「太陽光発電大国ドイツ」
64オバマ大統領のグリーン・ニューディール政策 「「緑の内需」の拡大」
65集中型技術楽観主義か分散型自然回帰主義か? 「砂漠での集中型計画」
66太陽発電の未来 「ロードマップPV2030」


【コラム】
●映画に見る太陽、環境、未来技術(1)「映画「アバター」と太陽系外惑星」
●映画に見る太陽、環境、未来技術(2)「映画「サンシャイン2057」と太陽活動極小期」
●映画に見る太陽、環境、未来技術(3)「映画「2012」と太陽活動起因の終末論」
●映画に見る太陽、環境、未来技術(4)「映画「地球が静止する日」と環境破壊」
●映画に見る太陽、環境、未来技術(5)「映画「デイ・アフター・トゥモロー」と深層海洋熱塩循環」
●映画に見る太陽、環境、未来技術(6)「映画「スターウォーズ」と未来宇宙技術」
●映画に見る太陽、環境、未来技術(7)「映画「スパイダーマン2」と人工太陽」

参考文献

索引

はじめに

 地球の様々な営みは私たちの「太陽」のおかげで成り立っています。太陽は誕生から46億年の間、膨大なエネルギーを出し続けています。その太陽のエネルギーのおかげでこの地球上に生命が誕生し、様々な生物が生育・発展してきました。太陽は宇宙に輝く無数の星の一つであり、「凡人」の星に過ぎませんが、自然エネルギーのほとんどがこの太陽のエネルギーによるものです。
 他方、私たちの生活には電気が幅広く活用されてきています。電気エネルギーをつくるための様々な「発電」方式が考えられ、実施されてきています。なかでも、クリーンで無尽蔵で、しかも環境にやさしい太陽光発電・太陽熱発電が、近年注目を集めています。
 本書では「太陽エネルギー発電」として、太陽エネルギーによる発電に関する話題を集めています。太陽光発電、太陽熱発電はもとより、太陽起因の自然エネルギー発電、更には、未来の宇宙太陽発電や人工太陽(核融合)発電も含めています。
 まず、太陽の誕生や内部での核融合反応の仕組み(太陽の科学)について触れ、発電や蓄電の基礎(電気の科学)を述べ、光と太陽光発電(太陽電池の科学)、熱と太陽熱発電(太陽熱の科学)、更に、間接的な太陽発電としての様々な自然エネルギーによる発電(自然エネルギーの科学)について述べています。
 未来に向かっての、宇宙での壮大な太陽光発電や人工太陽としての核融合発電の夢(未来科学)についても触れています。
 また、太陽光発電や風力発電を普及させ、二酸化炭素の排出を抑えるためには、様々な政策(政治と経済)も必要となってきています。
 本書では、最初に太陽とは何かを考え、その光や熱からの発電について述べ、自然エネルギーについてまとめていきます。更に、宇宙太陽光発電の利用、人工太陽発電の開発、そして、太陽エネルギー発電の未来について、順にやさしく述べていきます。

2010年6月   山﨑耕造

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