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ナットク現場改善シリーズ
よくわかる「ライン生産とセル生産」の本

定価(税込)  2,052円

著者
サイズ A5判
ページ数 154頁
ISBNコード 978-4-526-06510-1
コード C3034
発行月 2010年08月
ジャンル 生産管理

内容

生産方式の大勢を占めるライン生産とセル生産。これらを有効に活用するためには両生産方式の特徴や長所・短所などを正しく理解しなければならない。本書はそのための入門書で、セル生産方式導入のための手引き書でもある。

左近祥夫  著者プロフィール

(さこん まさお)
 株式会社実践クオリティシステムズ代表取締役
 特定非営利活動法人中小企業経営支援協会代表理事

 経歴
 1972(昭和47)年 北海道大学工学部金属工学科卒業
 1973(昭和48)年 中小企業(後年、東証1部上場会社)入社
 1991(平成3)年 経営コンサルティング会社入社
 1996(平成8)年 株式会社実践クオリティシステムズを設立。現在に至る
 主な著書
 「生産管理実務便覧」(編集委員長)通産資料調査会(1996年)
 上記「生産管理実務便覧」改訂(編集委員長)(2010年)

目次

はじめに  

第1章 ライン生産か、セル生産か
 1―1 判断のアルゴリズム  
 1―2 評価基準  
 1―3 事例からみるライン生産・セル生産  
 1―4 事例の総括  

第2章 まず知っておくこと
 2―1 なぜ働くのか  
 2―2 仕事の階層  
 2―3 工程設計(手順計画)  
 2―4 変化へ対応する  

第3章 ライン生産によって効率が上がった
 3―1 19世紀のアメリカはこうだった 
 3―2 フォードが自動車を作った  
 3―3 チャップリンが皮肉った  
 3―4 日本人の職業観とトヨタ生産方式  
 3―5 全社的品質管理  
 3―6 全社的進捗管理  

第4章 ライン生産を作る
 4―1 ライン生産とは  
 4―2 ライン生産の評価  
 4―3 段取り替え  
 4―4 作業時間遵守  
 4―5 工程設計  
 4―6 評価  
 4―7 在庫 

第5章 セル生産とは
 5―1 意味  
 5―2 多能工化  
 5―3 配置(レイアウト)  
 5―4 納期との関係 
 5―5 作業者の評価と処遇 
 5―6 頭をやわらかくして、やってみる 

第6章 セル生産を作る
 6―1 工程設計(手順計画) 
 6―2 ライン生産からセル生産へ移行する  
 6―3 工程に機械作業がある場合のセル生産化  
 6―4 どの工程に在庫をおくか  
 6―5 進捗をどう管理するか  
 6―6 市場クレームが起きたらどうするか  

第7章 ライン生産からセル生産への移行事例
 7―1 概要  
 7―2 目標  
 7―3 現状把握  
 7―4 改善  
 7―5 効果  

第8章 ライン生産・セル生産の改善
 8―1 改善のための視点  
 8―2 人間的要素  
 8―3 技術的視点  
 8―4 レイアウト 
 8―5 ものの移動(マテリアル・ハンドリング)  
 8―6 動作分析

はじめに

 まず著者の経験を語りたい。
 ある日、生産コンサルタントとして工場へ行った。そこで、これまで5名で行っていた作業を2名でできる案が浮かんだ。それで、やや得意げに、現場責任者に提案したところ、返事が返ってきた。「そんなこと、工場長に言わないでほしい。それをしたからと言って、わしら、何も良くならないよって……」。その返答を聞いて、私は「まず、人だ。人ができなければ、生産改善など、絵に描いた餅と同じだ」と痛感した。
 あれから20年になる。私は、経営者から生産面の改善を目的に呼ばれて、生産面の改善の支援をする。しかし、私の目線は常に人にある。工場で働く人が「改善しよう」と思わなければ改善は進まない。進んだように見えても、やがて、瓦解する。
 この本の執筆を勧められたとき「人について書こう」と心ひそかに思った。もちろん、与えられたテーマは「ライン生産とセル生産」なので、ライン生産を書き、対比してセル生産を書いた。しかし、念頭にあったのは、冒頭の言葉である。
 ここ10年のあいだに、人の意識が変わったと私は感じている。良い意味では、人がやさしくなったし、ロジックを重んじるようになった。悪い意味では手を汚さない、現物を見なくなった。
 そのような若者を含む管理監督者にこの本を読んでいただきたい。できるだけ現実的な目線で、論理的に、かつ平易に書いた。封筒作りという架空事例を使って説明した。もとより成功したか否かは読者が判断することであるが……。
 この本は澤田善次郎先生から執筆の機会をいただいた。カナフレックスコーポレーション・金尾茂樹社長や、みながわ製菓・皆川要壱社長には、生産面だけでなく、経営全般において勉強する機会をいただいている。また、山田篤君には原稿を読んでいただきアドバイスをいただいた。いずれの方々にも感謝申し上げる。

2010年7月 左近祥夫

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