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日・英・中国語で学ぶ 工場管理

定価(税込)  3,240円

監修
サイズ B5判
ページ数 264頁
ISBNコード 978-4-526-06509-5
コード C3034
発行月 2010年08月
ジャンル 生産管理

内容

文化や習慣、経済レベルなどが異なる諸外国でモノづくりを効率よく進めていくためには改善活動の技法や用語の概念を正確に把握して実施しなければならない。そのための心強い味方となるのが本書。海外に生産拠点がある企業にはぜひ手元に置いて活用してもらいたい工場管理全般が分かる実務書である。

澤田善次郎  著者プロフィール

(さわだ ぜんじろう)
椙山女学園大学

執筆者
荒木 俊夫 豊田合成(株)        第9章
石川 君雄 国際経営技術研究所      第8章
大石 哲夫 大石コンサルタント      第3章
澤田 弘道 ベルヒュード国際経営研究所  第6章
島   雄 島コンサルティングサービス  第7章
副田 武夫 プロセスデザイン研究所    第5章
高垣 俊壽 高垣経営技術事務所      第4章
田中 元雄 (財)日本規格協会      第2章
星野  裕 (財)日本規格協会      はじめに、第1章
山田 裕昭 山田コンサルティング事務所  第8章、図
和澤  功 高度生産研究所        第10章

英訳
副田 武夫 プロセスデザイン研究所    全章(第6章除く)
澤田 弘道 ベルヒュード国際経営研究所  第6章

中国語訳
王  建義 名古屋工業大学大学院     はじめに、第1~5章
周   凱 名古屋工業大学大学院     第6~10章

目次

はじめに 工場管理のピラミッド

第1章 品質管理(QM)
1-1 品質管理の概念 
1-2 品質管理の用語 
(1)統計的考え方/統計的方法 (2)QC七つ道具 (3)新QC七つ道具 
(4)管理のサイクル (5)継続的改善 (6)問題解決のステップ (7)5S活動
(8)標準化 (9)小集団活動 (10)工程の管理 

第2章 利益管理
2-1 利益管理の概念 
2-2 利益管理の用語 
(1)利益計画 (2)損益分岐点図表〈利益図表〉 (3)損益分岐点の公式
(4)変動費(率) (5)固定費(率) (6)限界利益(率) (7)売上高と経常利益 
(8)利益改善と管理 (9)生産性分析 (10)経営分析 

第3章 原価管理
3-1 原価管理の概念 
3-2 原価管理の用語 
(1)原価の構成要素 (2)ライフサイクルコスト (3)許容原価
(4)原価差異分析 (5)ABC分析(活動基準原価計算)
(6)サプライチェーン・マネジメント (7)VA/VE (8)IE分析 
(9)物流費の低減 (10)購買部門での原価低減 

第4章 納期・量管理
4-1 納期・量管理の概念 
4-2 納期・量管理の用語 
(1)PERT (2)MRP (3)手順計画 (4)工数計画 (5)日程計画
(6)基準日程 (7)進度管理 (8)流動数曲線 (9)発注方式
(10)内外作(外注活用) 

第5章 環境管理
5-1 環境管理の概念 
5-2 環境管理の用語 
(1)環境側面 (2)環境影響評価 (3)環境法律 (4)EU環境規制
(5)環境実施計画 (6)環境マネジメント組織 (7)改正省エネ法 
(8)3R (9)LCA (10)ISO14001認証 

第6章 安全管理
6-1 安全管理の概念 
6-2 安全管理の用語 
(1)意識レベル (2)メンタルヘルス (3)小集団活動 (4)ヒヤリハット 
(5)本質安全化 (6)設備点検 (7)保護具 (8)作業手順 
(9)危険予知訓練(KYT) (10)マネジメントシステム 

第7章 労務管理
7-1 労務管理の概念 
(1)一般論 (2)日本的(型)労務管理の特徴 
7-2 (日本的)労務管理の用語 
(1)終身雇用・長期雇用 (2)人事考課 (3)年功序列賃金 (4)ボーナス
(5)福利厚生 (6)教育・研修 (7)非正規労働者 (8)企業別(内)組合 
(9)カイゼン活動  (10)目標管理
 〈コーヒーブレイク〉日本型労務管理の、他国への適用可能性について 

第8章 設備管理
8-1 設備管理の概念 
8-2 設備管理の用語 
(1)設備投資の評価法 (2)設備初期管理 (3)生産保全 (4)バスタブ曲線
(5)保全組織 (6)保全教育 (7)設備と安全・衛生・環境 
(8)ローコスト設備と改善  (9)設備信頼性向上手法と改善 
(10)改善と設備効率化指標 

第9章 ジャスト・イン・タイム(JIT)
9-1 JITの概念 
9-2 JITの用語 
(1)生産の平準化 (2)タクトタイム (3)工程の流れ化(流れ生産) 
(4)後工程引取り (5)かんばん方式 (6)同期化  (7)動きと働き 
(8)シングル段取り (9)標準作業票 (10)ムリ、ムラ、ムダ 

第10章 情報管理
10-1 情報管理の概念 
10-2 情報管理の用語 
(1)コンカレント・エンジニアリング (2)フロントローディング(作業前倒し) (3)エンジニアリングチェーン  (4)ERP(統合業務パッケージソフト)
(5)BOM(部品表) (6)PLM(製品ライフサイクル管理) 
(7)APS(高度生産計画スケジューリング) (8)MES(製造実行システム)
(9)クラウド・コンピューティング (10)アジャイル開発 

はじめに

グローバル化・国際化の流れの中で、わが国製造業の生産拠点の海外移転がいわれて、かなりの時間が経過しました。一部には、国内回帰現象も見られますが、生産の海外シフトはまだまだ増え続けると思われます。
 すでに海外シフトした企業では、わが国で培われた経営管理技術が現地で展開され効果を上げていますが、その国の文化、風習、慣習、経済的レベルなどによって、わが国と一致した生産形態とはいえません。さらに、生産だけの拠点から、その国の経済発展や産業発展に貢献するという考え方から、現地経営幹部、管理者、監督者の人材登用が増えています。
 このような構造変化の中でも、経営管理技術の基本的な考え方や対処の仕方に大きな違いはありません。基本を強固にし、正しい理解を得るためには、経営管理技法や用語の概念を正しく理解し、さらには職場全体で協働して実践し、企業体質(遺伝子;DNA)にまで持っていかなければなりません。
 本書は、わが国で培われた経営管理技術が、世界中で正しく理解され、使われるよう次の方針で編集しました。

(1)工場管理を経営管理の一環として捉える
 利益管理を頂点として、工場管理を総合的・統合的に捉えることが大切です。工場管理のピラミッドを、図0-1のように体系的に捉えて編集しています。
 医学が専門化されても、人間として患者を忘れてしまわないように、工場管理も個別の管理が有機的に融合されて初めて大きな効果が期待できます。長期的・安定的な利益確保に結びつく工場管理を追及すべきです。

(2)経営管理技術で用いられる用語を正しく理解する
 本書では、その用語に対する概念を明確に説明しています。新しい用語を定める場合は、図0-2のようにその概念の明確化を図って定義づけを行い、その定義に対応する適切な用語を選定します。
 例えばJISで用いる専門用語では、
 1. 用語に関するJISに規定している用語
 2. この規格に関連するJISで規定する用語
 3. 文部科学省編集の学術用語集に記載されている用語
 で定義され、共通認識が得られるようにしています。

(3)日本語、英語、中国語の対訳版で用語を正しく理解する
 日本語、英語、中国語の3か国語の対訳で、職場で働く各国の人たちがお互いのコミュニケーションを可能にし、相互の理解と協働を促進できるようにしました。

(4)ビジュアルでやさしく分かりやすく
 工場管理のピラミッドの10の管理技法の各々について、図表またはイラストでまとめ、そこで使われる用語十選を選定して概念を紹介しました。
 見える化(可視化)することで共通概念を得ることができます。

(5)関連用語または類義語を紹介する
 関連用語または類義語を紹介し、用語の混乱を整理することができます。概念が同じでもいろいろな用語が使われている場合がありますし、逆に概念が異なるのに同じ用語が使われている場合もあります。また、企業内または系列企業内で用いられている固有の用語も紹介しています。

 本書は、一般の用語集や用語辞典のように多くの用語をとりまとめたものではなく、わが国が培った経営管理技法を工場管理のピラミッドとして体系化し、その技法の概念と用語を編集したものです。使用する人たちが共通の土俵で、正しく理解し、正しく活用し、かつコミュニケーションツールとして活用していただくための用語集です。各々の詳細な技法についての説明はしていませんので、より深く理解したい人は、別の専門書を読まれることをお薦めします。

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