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今日からモノ知りシリーズ
トコトンやさしいカメラの本

定価(税込)  1,512円

著者
サイズ A5判
ページ数 160頁
ISBNコード 978-4-526-06490-6
コード C3034
発行月 2010年07月
ジャンル ビジネス 電気・電子

内容

カメラの仕組み、レンズなどの光学系の仕組み、撮像方式、メカ機能、電子機能など、ハード面から見たカメラの魅力を存分に紹介した本。また、カメラ内部で使われている部品、回路、デジタル技術なども、実際の製品を例に取りながら、やさしく解説している。

谷腰欣司  著者プロフィール

(たにこし きんじ)
1944年 長野県に生まれる
科学評論家
技術コンサルタント
(株)開発技術研究所 技術顧問

主な著書 
『トコトンやさしい回路設計の本』(日刊工業新聞社)
『トコトンやさしい半導体の本』(日刊工業新聞社)
『トコトンやさしいトランジスタの本』(日刊工業新聞社)
『トコトンやさしい電気回路の本』(日刊工業新聞社)
『トコトンやさしい発光ダイオードの本(日刊工業新聞社)
『トコトンやさしい水の本』(日刊工業新聞社)
『トコトンやさしいモータの本』(日刊工業新聞社)
『トコトンやさしい電波の本』(日刊工業新聞社)
『トコトンやさしい光の本』(日刊工業新聞社)
『トコトンやさしいミネラルの本』(日刊工業新聞社)
『トコトンやさしい電気の本』(日刊工業新聞社)
『超音波とその使い方』(日刊工業新聞社)
『磁石とその使い方』(日刊工業新聞社)
『ビギナーのための電子回路集』(日刊工業新聞社)
『ビギナーのための小型モータ回路集』(日刊工業新聞社)
『ビギナーのためのセンサ回路集』(日刊工業新聞社)
『光センサとその使い方』(日刊工業新聞社)
『小型モータとその使い方』(日刊工業新聞社)
『DCモータ活用の実践ノウハウ』(CQ出版社)
『レーザー技術入門講座』(電波新聞社)
『センサーのしくみ』(電波新聞社)
『小型モータのしくみ』(電波新聞社)
『図解レーザーのはなし』(日本実業出版社)
『図解電波のしくみ』(日本実業出版社)
『カラー図解 電気のすべてがわかる本』(ナツメ社)
その他多数

◎技術指導(有料)、技術講演のお問い合わせはFAXでお願いします
FAX 0285(24)3902(谷腰コンサルタント事務所)
URL http://www.kaigiken.com

目次

第1章 カメラとは
1 カメラと写真の始まり 「カメラは絵を描く道具だった」
2 レンズとカメラの主な歴史 「多くの科学者に支えられたカメラの歴史」
3 光の性質を学びカメラを理解する 「光とは粒子的性質を持った電磁界振動のこと」
4 カメラと眼のしくみは良く似ている 「カメラの構造と眼のしくみを理解する」
5 フォトダイオードの発明がカメラの性能を飛躍させた 「自動露出計によってカメラは使いやすくなった」
6 カメラの電子化は露出計から始まった 「CdSの抵抗値とコンデンサでシャッタスピードが決まる」
7 オートフォーカス(自動焦点機構)の歴史 「オートフォーカスの移り変わり」
8 やさしく学ぶカメラの専門用語(その1) 「カメラに関する基本用語を理解する」
9 やさしく学ぶカメラの専門用語(その2) 「デジタルカメラに関する専門用語を理解する」

第2章 カメラの基本を学ぶ
10 焦点と結像点どこが違う 「焦点の意味をよく理解する」
11 焦点距離と画角の関係を理解する 「カメラに写る範囲はどこまで」
12 焦点深度と被写界深度どこが違う 「焦点深度に対する物体側の深度を被写界深度という」
13 ピントの合う範囲を広げる方法 「カメラの設定を変えて被写界深度を広げる」
14 カメラのISO(イソ)感度とは 「デジカメのISO感度とフィルムのISO感度どこが違う」
15 Fナンバー(F値)とレンズの明るさ 「F値が小さいのは明るいレンズ、F値が大きいのは暗いレンズ」
16 絞りはどんな働きをするのか 「レンズから入ってくる光の量を調節する」
17 適正露出を得る電子の眼(エレクトリックアイ) 「カメラの自動露出装置のしくみ」
18 カメラの光センサにはフォトダイオードが使われている 「カメラには測光や画像センサにフォトダイオードが使われている」
19 シャッタの種類とそのしくみを理解する 「レンズシャッタとフォーカルプレーンシャッタの違い」

第3章 光とレンズを理解する
20 すべての光は太陽に含まれている 「白色光は7色の光で作られている」
21 光には特有の色温度がある 「洋服の色は光源の種類によって微妙に違う」
22 光の色は色度座標で表される 「光の色相と彩度は色度座標で決まる」
23 スネルの法則とは 「光の反射と屈折の法則を学ぶ」
24 光の波長(色)によりレンズの焦点が異なる 「レンズには色収差がある」
25 レンズにはどんな種類があるか 「いろいろなレンズの働きを理解する」
26 凸レンズと凹レンズの違いを理解する 「凸レンズは光を収束する、凹レンズは光を発散する」
27 広角レンズと望遠レンズどこが違う 「広角レンズと望遠レンズのしくみを理解する」
28 焦点距離の短いレンズはカメラの小型化に役立つ 「レンズの焦点距離と画角の関係を理解する」
29 メガネには凸レンズや凹レンズが使われている 「凸レンズは老眼鏡に凹レンズは近眼鏡に使われる」
30 照度(ルックス)と光束(ルーメン)どこが違う 「照度と光束の違いを理解する」

第4章 カメラをもっと理解する
31 視感度とフィルム感度は異なる 「人間の目は、緑色に対して最も感度が高い」
32 カメラのEV値は絞りとシャッタ速度で決まる 「EV値と絞りとシャッタの関係」
33 ファインダ視野率とは 「光学ファインダと液晶モニタにはズレがある」
34 オートフォーカスのしくみを理解する(その1) 「銀塩フィルム時代のオートフォーカス」
35 オートフォーカスのしくみを理解する(その2) 「イメージセンサ時代のオートフォーカス」
36 レンズ交換に活躍するTTL測光方式 「撮影レンズを通過した被写体の光を測る」
37 カメラの小型化に液体レンズが活躍する 「液体レンズでオートフォーカスやズームが実現できる」
38 被写体を明るく照らすストロボとは 「写真撮影用ストロボの種類としくみ」
39 ストロボのガイドナンバーとは何か 「ストロボの発光量はガイドナンバーで表される」
40 白を白らしく表現するホワイトバランス 「光源の違いによるホワイトバランスの補正」

第5章 カメラの種類とその特徴
41 前蓋を開けると撮影状態となるスプリングカメラ 「蛇腹が伸縮する折りたたみ式カメラ」
42 二眼レフカメラとは 「箱型ボディーの上下に2個のレンズを持つ」
43 一 眼レフカメラのしくみ 「一眼レフカメラの特徴を理解する」
44 35ミリ判カメラとは 「35ミリ幅のロールフィルムを使うカメラ」
45 8ミリ・シネ(映画)カメラの移り変わり 「8ミリ・シネカメラからビデオカメラへ」
46 8ミリ・シネカメラの自動絞り装置 「TTL測光方式の自動絞り装置」
47 暗闇で活躍する暗視カメラ 「暗闇のデートも暗視カメラで覗かれる」
48 サーモカメラはでも使える 「熱分布を画像として表示する赤外線カメラ」
49 フィルムが2倍使えるハーフサイズカメラ 「フィルムのコマの大きさは半分になるが撮影枚数は2倍」
50 魚眼レンズは魚の目と同じか 「魚眼レンズのしくみを理解する」
51 米粒の拡大接写はマクロレンズが良い 「米粒のように小さいものはマクロレンズで撮影する」
52 立体的に見える(3D)映像 「専用メガネを使う方法と使わない方法」
53 いろいろな特徴を持つカメラ 「カメラにはいろいろな種類がある」

第6章 デジタルカメラとは
54 デジタルカメラと銀塩フィルムカメラどこが違う  「デジカメはイメージセンサで被写体を電気信号に変換」
55 アナログとデジタルどこが違う 「アナログとデジタルの長所と短所を理解する」
56 光学ズームとデジタルズームの違い 「デジタルズームはソフトウェアで倍率を上げている」
57 デジタルカメラは高度な電子部品の集まり 「デジタルカメラには高機能、高密度な電子部品が使われている」
58 デジタルカメラは速報性に優れている 「デジタルカメラの映像は瞬時に世界を駆け巡る」
59 総画素数と有効画素数どこが違う 「有効画素数が多いほど画質が良い」

第7章 デジタルカメラの基本を学ぶ
60 画素とは何か 「画素数が増えれば解像度が上がる」
61 デジタルカメラの解像度はどこで決まる 「イメージセンサの画素数が多く、レンズ性能の良いものを」
62 イメージ(画像)センサのしくみ 「デジタルカメラにはイメージセンサが使われている」
63 イメージセンサは色をどのように見分けるのか 「明るさとすべての色を見分けるイメージセンサ」
64 CCDとCMOSイメージセンサどちらが得か 「CCDとCMOSイメージセンサを比較する」
65 デジタルカメラにはどんな電池が良いか 「カメラに使う電池の種類と特徴」
66 デジタルカメラの記録には何が良いか 「デジタルカメラの記録媒体にはフラッシュメモリが使われている」
67 高画質一眼レフは何を基準に選ぶか 「画素数が多く、イメージセンサの大きいものが良い」

【コラム】
●写真関係の最大イベント「フォトキナ」
●消える魔鏡(まきょう)とは
●レンズがなくても写真は写る
●レンズの語源はどこから来たの
●ダイアモンドはなぜ美しく輝くのか
●デジタルカメラには沢山の半導体が使われている

索引

参考文献

はじめに

 かつてカメラといえば、写真屋さんや写真を趣味としている一部の人達のものでした。それが1950年代後半になると、いっきに自動露出機構付カメラの時代を迎え、気軽に写せるレンズシャッタカメラが普及してきました。また、1960年頃になるとカメラの機種も増え、価格も手ごろとなり、一家に1台の時代をむかえました。さらに1977年には世界初のオートフォーカスカメラが発売され、フィルムをカメラにセットするだけで、あとはすべてカメラ任せで、きれいな写真が撮れるようになってきたのです。
 一方、高級機に位置づけされている一眼レフは、まだまだ高価でその操作も難しいものでした。したがって、誰でも気軽に使える状況ではありませんでした。それが、1987年になると、このカメラも自動焦点、オートフォーカス化され、専門家のカメラというイメージが払拭され、一般的なカメラとして普及してきたのです。 
 このため、レンズの絞りはいくつで、シャッタ速度はいくらにするかを考える必要がないので、カメラについていろいろな知識がなくても十分写真は楽しめるようになりました。
 次に登場したのが、デジタルカメラです。このカメラが世の中に登場したのは、1990年代の初めです。その当時は電子カメラとも呼ばれ、画素数も一般向けでは35万画素程度、またプロ向けの高級機でも200万画素程度のものでした。このため、銀塩フィルムのカメラに対抗できるような代物ではありませんでした。要するに「特殊なカメラ」というイメージが強く、従来のフィルムカメラに取ってかわるようなものではありませんでした。しかし、1995年頃には、今日でも通用するような6メガピクセルのイメージセンサ(撮像素子)を使ったカメラも登場し、デジタルカメラが急速に普及し、その位置付けが大きく変わってきました。また、2010年では12から15メガピクセルのイメージセンサを搭載したコンパクトデジカメの時代を迎え、今や、デジカメは老若男女を問わず、ありとあらゆる場所で気軽に使われています。
 ところで、カメラの愛好家は沢山いますが、ただ写真を撮るだけではなく、カメラの種類に興味のある人、レンズや光などの光学系に関心のある人、カメラの操作に興味のある人、いろいろなカメラの収集家、はたまた、レトロ調を好むマニアックな方々も沢山います。このように、カメラファンの層は非常に厚く多岐にわたっています。特にカメラマニアはカメラのメカニズムに強い関心を持っている方々が多いのです。
 そこで、本書ではカメラの基本からカメラの種類、その特性と機能、レンズの性質などのハード面を中心にカメラの基本的なことをまとめてみました。特に今日のカメラにはデジタル技術が深く介入し、銀塩フィルム時代には想像も付かない機能や性能を次々と実現させてくれています。
 また、本書ではカメラのしくみだけではなく、その生い立ちや歴史的背景、レンズと光の振る舞い、それらを制御する電子回路について、図を交え、やさしく解説しました。また専門用語には解説を加え、初心者にも何とかカメラの基本を理解していただけるよう、配慮しました。これを機会にできるだけ多くの方々にカメラの面白さを知っていただければ幸いです。
 なお、本書の執筆に際し、多くの文献および技術資料を利用させていただいたことを、ここに厚く御礼申し上げます。また、本書の出版に際し、何かとご配慮いただいた日刊工業新聞社出版局の方々、ならびに関係各位に心から感謝します。 
 
2010年6月                           
谷腰欣司

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