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図面って、どない読むねん!LEVEL 00
―現場設計者が教える図面を読みとるテクニック―

定価(税込)  2,160円

著者
サイズ A5判
ページ数 248頁
ISBNコード 978-4-526-06457-9
コード C3053
発行月 2010年04月
ジャンル 機械

内容

「図面って」シリーズでもっともやさしい「レベル00」にあたる本。図面を描く上での専門用語すら知らない「図面を読む立場の人」や、これから図面を描こうという「本当のビギナー」向けで、図面に描かれている要素を詳細に解説することで、「図面を読みとるテクニック」を教えている。

山田 学  著者プロフィール

S38年生まれ、兵庫県出身。(株)ラブノ−ツ 代表取締役。
カヤバ工業(株)(現、KYB(株))自動車技術研究所にて電動パワーステアリングとその応用製品(電動後輪操舵E-HICAS など)の研究開発に従事。
グローリー工業(株)(現、グローリー(株))設計部にて銀行向け紙幣処理機の設計や、設計の立場で海外展開製品における品質保証活動に従事。
兵庫県技能検定委員として技能検定(機械・プラント製図)の検定試験運営、受験指導、採点などに関わる。
平成18年4月 技術者教育を専門とする六自由度技術士事務所として独立。
平成19年1月 技術者教育を支援するため(株)ラブノーツを設立。(http://www.labnotes.jp)
著書として、『図面って、どない描くねん!』、『設計の英語って、どない使うねん!』、『めっちゃ使える! 機械便利帳』、共著として『CADってどない使うねん!』(山田学・一色桂 著)、『技術士第一次試験「機械部門」専門科目 過去問題 解答と解説(第2版)』、『技術士第二次試験「機械部門」完全対策&キーワード100』(Net-P.E.Jp編著)などがある。

目次

図面はエンジニアの暗号文??


第1章 正確に図形を伝える言葉を、
知らなあかんねん!
1-1 格子参照方式でエリアを特定せよ!
1-2 形状を第三者に伝える基本要素
1-3 客先提出や保管する場合の図面の折り方

第2章 投影図を読み解くとは、
類推することやねん!
2-1 立体と平面の投影法を知る
2-2 投影図は必要十分な数で表される
2-3 正面図を探して、立体形状の推理をはじめる

第3章 投影図以外の情報を、
手がかりにすんねん!
3-1 図形の手がかりになる貴重な情報
3-2 図に表さず形を意味する寸法補助記号

第4章 投影図を読み解く、ワザがあるねん!
4-1 見てから驚かない特殊な図示法
4-2 図面から図形を読み解くテクニック

第5章 寸法数値以外の記号が、
読み解くカギやねん!
5-1 寸法に使われる記号の意味を理解する

第6章 寸法はばらつくから、公差があるねん!
6-1 かくされた寸法公差と描き表される寸法公差
6-2 設計意図がアルファベットと数字で表される
6-3 新旧記号が使われている面の肌記号

第7章 幾何公差は寸法と区別して、
考えなあかんねん!
7-1 幾何公差の必要性を知る
7-2 データムが部品の基準を示している
7-3 領域把握で理解する幾何公差記号

第8章 溶接記号は丸暗記せんでええねん!
8-1 溶接基本記号と補助記号の多さを実感する
8-2 溶接記号から意味することを読み解く

第9章 専門用語を知らな、
読めへん図面があるねん!
9-1 ばね部品の専門用語を知って図面を読む
9-2 歯車部品の専門用語を知って図面を読む
9-3 板金部品の専門用語を知って図面を読む
9-4 樹脂成形部品の専門用語を知って図面を読む

第10章 図面管理に必要な記号を、
見逃したらあかんねん!
10-1 図面が変更されるとつけられる記号


前向きな姿勢で図面を読み解こう

用語索引
記号索引

はじめに

図面はエンジニアの暗号文??

 図面を広げて客先の担当者と電話で会話している声が聞こえてきます。
「えーっと、右のほうにある、ガーッと行ってピュッと曲がってるとこがあるでしょ?ヾ(〃°▽°)ノアセアセ…」
 電話のように対面して図面を見ながら説明ができないシチュエーションでは、言葉とニュアンスだけで相手に意図を説明しなければいけません。
 上記の会話は、一部の地域では通用するかもしれませんが、技術の世界では通用しません。

 図面の中には投影図に加えて寸法線や専門用語で書かれた注記、各種製図の作法に則った記号などがちりばめられており、製図の知識をもたない人にとっては、まるで暗号文か宝の地図のように見えてしまいます。
 もちろん、設計者はわざと難解で暗号のような図面を描いているわけではなく、言語や文化の違う世界の人たちにでも理解ができるよう、世界共通の伝達手段として、描き手の意思を投影図や文字・記号として正確に読み手に伝えようと努力して図面を描いているのです。

 設計者が正しい図面を描いていても、読み手が製図の作法も知らずに勝手な解釈で読み解くと、まるでバラエティー番組の“伝言ゲーム”のように意図する内容が全く違うように解釈されてしまい、正しいモノづくりが行われません。

 そう、図面を読むということは、形状を的確に理解し、第三者に表現できる能力が必要なのです。まずは図面にある図形の部分的な要素である基本的な形状の名称や専門用語を知り、製図で使う記号や注記が意味するところまでを知らなければ、“図面が読める”とは言えません。 

 会社の組織の中で、図面を使って業務を行うのは設計者だけではなく、設計に関係なさそうな担当者までが図面を使って業務を行っています。
 図面を使って業務を行う人たちには次のような部門の担当者が該当し、その立場によって図面を見る目的が異なります。
・設計・・・・・・製品の機能を保証するために寸法基準や公差、材質、表面処理など、品質・安全・環境などを保証し、コストを実現させる
・生産管理・・・・加工条件や納期、コスト、得手不得手などから総合的に判断し、社内製作か外注製作の決定、外注の場合、最適な外注先を選定する
・生産技術部門・・加工法や加工機械の選択、加工工程の設計、治具の必要性、加工コストの見積もり、生産性向上を策定する
・加工部門・・・・加工法や加工機械の選択、加工工程の設計、治具の必要性、生産性向上を策定する
・検査部門・・・・計測法や計測機器を選択し、効率よい検査を策定する
・品質保証・・・・製品の機能を保証するための公差や材質、表面処理などを確認し、品質・安全・環境を保証する
・営業・・・・・・客先設計者との打ち合わせ、コストの妥当性説明などを行う


 製図には誰が描いても読み手が同じように解釈できる、つまり答えをひとつにするためのルールがあります。
 ところが現実問題として、企業ごとにより良い図面になるように改定され、その企業独自の〝ローカルルール〟が採用されています。つまり、国家規格である日本工業規格の定めるJIS製図どおりの図面が世の中に流通しているわけではないので厄介なことです。

 さて、ある部品の投影図と寸法線だけを取り出したものを下記に示しました。

 読者の皆さんはこの図を見てどう思いますか?
「寸法線が多いし、いろんな記号があってさっぱり意味わからん!」「どんな形状をした部品なのか想像もできへん!」(ノー"ー)ノ ┫ ゜・∵。と叫びたくなりますよね。


 図面を読むときに悩む項目は、次のようなものがあります。
「どんな形状なの?」「投影図にある記号は何?」「寸法数値の前後に書いてある記号やアルファベットは何?」「幾何公差の記号ってどういう意味?」などなど、言い出したらキリがないほど、わからないことだらけです。

 図面を読み解くということは、投影図と寸法線だけを見るものだと早合点してはいけません。実は、図面には投影図と寸法線以外に、図枠や表題欄があり、それらも大変重要な役割を持ち、図面を読む人に大きなヒントを与えてくれるのです。

 実は、難しい形状や投影図でも、それをひも解くと単純な形状の集合体なのです。先に出た難しそうな図面の立体形状を見てみましょう。その立体形状から要素ごとにパーツを分解してみると単純な形状であることがわかります。
 そう、難しい形状だからといって、何も恐れることはないのです。

 拙著「図面って、どない描くねん!」シリーズの書籍の位置づけを下表に示します。レベル0(図解力・製図力おちゃのこさいさい)、レベル1(図面って、どない描くねん!)、レベル2(図面って、どない描くねん!LEVEL2)は、世界標準であるJIS製図に則り、正確に図面を描くことを目的にした書籍です。しかしながら、ルールブックが全てではなく、ルールにないものは設計者自身で考え、図面に盛り込むことも必要であるとして「図面って、どない描くねん! Plus+」があります。本誌は、レベル00と最下位番号ながら、実はレベル0~レベル2に加えて、レベルPlus+までを含めて、最上位に位置づけされます。ローカルルールも蔓延している設計現場の実情も盛り込み、実務優先に特化した書籍といえます。
 本書を活用し、図面によく用いられる用語や投影図、各種記号を理解し、最終的に難しい図面を読み解ける読解力を養っていただきたいと願っています。

 読者の皆様からのご意見や問題点のフィードバックなど、ホームページを通して紹介し、情報の共有化やサポートができ、少しでも良いものにしたいと念じております。

「Lab notes by六自由度」
書籍サポートページ
http://www.labnotes.jp/

 最後に本書の執筆にあたり、お世話いただいた日刊工業新聞社出版局の方々にお礼を申し上げます。

2010年4月
山田 学

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