買い物かごへ

粉体工学叢書 第4巻
液相中の粒子分散・凝集と分離操作

定価(税込)  3,456円

編者
サイズ A5判
ページ数 240頁
ISBNコード 978-4-526-06391-6
コード C3043
発行月 2010年01月
ジャンル 化学

内容

液相中の粒子分散・分級・分離操作は、粉体工学のみならず、資源工学、食品工学、環境工学をはじめ、多くの分野で実施されている操作である。第4巻は、この液相中の粒子操作技術の基礎と応用を解説する。

粉体工学会  著者プロフィール

執筆者一覧



(氏 名) (所 属) (執筆担当)

石田 尚之 (産業技術総合研究所 研究員) 1.11

入谷 英司 (名古屋大学 教授) 第4章、6.2

大和田秀二 (早稲田大学 教授) 第5章

新戸 浩幸 (京都大学 講師) 6.1、6.4

東谷 公 (京都大学 教授) 1.6、1.9、1.10、第2章、第3章、6.3

森 康維 (同志社大学 教授) 第1章(1.6,1.9,1.10,1.11を除く)









『粉体工学叢書』



編集委員(五十音順)



委員長 椿 淳一郎 (名古屋大学 教授)

委 員 遠藤 茂寿 ((独)産業技術総合研究所 グループ長)

鹿毛 浩之 (九州工業大学 教授)

鈴木 道隆 (兵庫県立大学 教授)

竹内 洋文 (岐阜薬科大学 教授)

森 康維 (同志社大学 教授)

山田 昌治 ((株)日清製粉グループ本社技術本部 主幹)



(担当編集委員)

第1巻 遠藤 茂寿

第2巻 椿 淳一郎

第3巻 山田 昌治

第4巻 森 康維

第5巻 竹内 洋文

第6巻 椿 淳一郎

第7巻 鈴木 道隆

第8巻 鹿毛 浩之

目次

目次



粉体工学叢書 発刊のことば

粉体工学叢書 序文

粉体工学叢書 編集委員

第4巻 液相中の粒子分散・凝集と分離操作 はじめに

第4巻 液相中の粒子分散・凝集と分離操作 執筆者一覧



第1章 静力学的相互作用による分散・凝集

1.1 粒子の帯電

1.1.1 イオン性結晶粒子

1.1.2 酸化物粒子

1.1.3 表面解離基をもつ粒子

1.1.4 その他の帯電

1.2 電気二重層の性質

1.2.1 電気二重層と電位

1.2.2 ポアソン・ボルツマン方程式

1.2.3 平板状粒子近傍の電位

1.2.4 球状粒子の場合

1.2.5 デバイ・ヒュッケル近似

1.3 電解質溶液中の表面間の静電相互作用

1.3.1 平板間の静電相互作用

1.3.2 近距離での静電相互作用

1.3.3 粒子間および粒子・平板間の静電相互作用

1.3.4 異種表面間の静電相互作用

1.4 ファンデルワールス力

1.4.1 ハマカー理論

1.4.2 ハマカー定数

1.4.3 リフシッツ理論

1.4.4 表面に凹凸をもつ場合のファンデルワールス力

1.4.5 表面が異物質で覆われた場合のファンデルワールス力

1.5 電解質溶液中の相互作用とDLVO理論

1.5.1 DLVO理論

1.5.2 シュルツ・ハーディー則

1.6 疎水性相互作用

1.7 界面活性剤溶液中の相互作用

1.8 高分子溶液中の相互作用

1.8.1 高分子による粒子の分散・凝集

1.8.2 イオン性高分子の吸着による静電相互作用

1.9 非水系での相互作用

1.9.1 極性溶媒中の相互作用

1.9.2 無極性溶媒中の相互作用

1.10 液中微粒子の泳動とゼータ電位測定

1.10.1 泳動速度の理論式

1.10.2 ゼータ電位測定法と特徴

1.11 水溶液中での固体表面間の相互作用測定

1.11.1 表面間力測定装置(SFA)

1.11.2 原子間力顕微鏡(AFM)

1.11.3 その他の方法

参考・引用文献



第2章 動力学的相互作用による分散・凝集

2.1 2粒子間相対運動

2.1.1 静止流体中の粒子間衝突

2.1.2 流れ場中での2粒子相対運動

2.2 凝集速度と粒子径分布の経時変化

2.2.1 凝集速度式

2.2.2 ブラウン凝集

2.2.3 せん断流れ場における凝集

2.2.4 乱流場における凝集

2.2.5 自己保存粒子径分布

2.3 凝集粒子の分散(破壊)

2.3.1 媒体流動による分散の理論的背景

2.3.2 分散の実験的検討

2.3.3 分裂分散と侵食分散

2.4 分散・凝集の評価方法

2.4.1 ゼータ電位による評価

2.4.2 光学的評価法

2.4.3 その他の評価法

参考・引用文献



第3章 液相分散系のレオロジー

3.1 スラリーの流動性

3.2 粘度の粒子濃度依存性

3.3 スラリーの非ニュートン性

3.4 粒子表面特性の影響

3.5 粒子径分布の影響

参考・引用文献



第4章 固液分離プロセス

4.1 沈降分離

4.1.1 沈降の諸形態

4.1.2 沈降分離装置とその設計

4.1.3 凝集沈降

4.2 ●ろ材・●ろ過助剤・分離膜

4.2.1 ●ろ材

4.2.2 ●ろ過助剤

4.2.3 分離膜

4.3 ●ろ過

4.3.1 ●ろ過速度式

4.3.2 ケークの圧縮性

4.3.3 定速●ろ過・変圧変速●ろ過

4.3.4 非1次元●ろ過

4.3.5 粒子・非ニュートン流体系スラリーの●ろ過

4.3.6 ●ろ材●ろ過

4.4 膜●ろ過

4.4.1 膜の閉塞

4.4.2 ●ろ過ケークの特性

4.4.3 濃度分極

4.4.4 ケークレス●ろ過

4.5 圧搾

4.5.1 圧搾機構

4.5.2 圧搾装置

4.6 遠心分離

4.6.1 遠心沈降

4.6.2 遠心●ろ過・遠心脱水

4.7 固液分離操作の選定と固液分離プロセスの設計

4.8 食品工業,バイオインダストリーにおける固液分離プロセス

4.8.1 食品工業における固液分離プロセス

4.8.2 バイオインダストリーにおける固液分離プロセス

4.9 浄水・廃水処理および水再生における固液分離プロセス

4.9.1 浄水処理における固液分離プロセス

4.9.2 廃水処理における固液分離プロセス

4.9.3 水再生における固液分離プロセス

参考・引用文献



第5章 固固分離プロセス

5.1 分級

5.1.1 粒子沈降速度

5.1.2 重力分級機

5.1.3 遠心力分級機

5.1.4 ハイドロサイクロン

5.1.5 超微粒子分級

5.2 重選(重液選別,重液分離)

5.2.1 重力式重選機

5.2.2 遠心力式重選機

5.2.3 磁性流体選別

5.3 比重選別(比重分離)

5.3.1 等速沈降比

5.3.2 ジグ選別

5.3.3 薄流選別

5.4 磁選(磁力選別,磁気分離)

5.4.1 磁界と磁界勾配

5.4.2 磁選機の分類

5.4.3 弱磁界ドラム型磁選機

5.4.4 高勾配磁選機

5.4.5 超伝導磁選機

5.5 浮選(浮遊選別,浮上分離)

5.5.1 固体表面のぬれ性

5.5.2 浮選剤

5.5.3 機械撹拌式浮選機

5.5.4 空気吹き込み式浮選機

5.6 分離結果の評価方法

5.6.1 総合分離効率

5.6.2 部分分離効率曲線

5.7 固固分離装置の選定とプロセスの設計

5.7.1 適用粒子径

5.7.2 バルク物性と表面物性

5.7.3 固固分離と液相分離

5.8 鉱物処理における固固分離プロセス

5.8.1 チタン鉱石の選鉱(分級,比重選別,磁選)

5.8.2 鉛・亜鉛硫化鉱石の浮選分離

5.9 資源再生における固固分離プロセス

5.9.1 プラスチック類の相互分離

5.9.2 古紙の脱墨

参考・引用文献



第6章 液相分散系の展開

6.1 工業素材産業

6.2 生活用品産業

6.3 先端材料製造プロセス

6.3.1 溶媒中に微粒子を分散させたまま利用

6.3.2 媒体中の微粒子の形状を保持したまま媒体とともに固体化して利用

6.3.3 媒体中の微粒子を焼結固化させた均一材料として利用

6.4 環境

参考・引用文献



付録 Hamaker定数



索引

はじめに

はじめに



本巻のテーマである液相中の粒子分散・凝集と分離操作は,第3巻の気相中の操作と対をなすものであるが、粉体工学のみならず、資源工学、食品工学、あるいは環境工学をはじめ多くの分野で実施されている操作である。これらの操作の基礎となる液相中での粒子間の静的な相互作用に関する研究はコロイド科学を中心に、粒子分散液の流動状態などの動的な相互作用はレオロジー工学を中心にして発展してきた経緯があるため、粉体工学を学ぶ者が必ずしも理解しているとはいえず、現象論的に液相中粒子の分散・凝集と分離操作を取り扱う傾向にあった。

本叢書シリーズが、「基礎理論から実操作技術まで」を目指していることを鑑み、本巻で必要となる基礎理論にかなりの紙面を使い、静力学的相互作用(第1章)、動力学的相互作用(第2章)および液相分散系のレオロジー(第3章)に分類して、できるだけわかりやすく説明することを心がけた。次に代表的な実操作として、固液分離を第4章で、固固分離を第5章で、網羅的な側面もあるが、基礎理論との関係を意識しながら解説した。第6章では第4章、第5章で示せなかった種々の産業における液相中の粒子の取扱いについて、最近の例を示し、今後の粉体工学の活躍の場を紹介した。

本書では、これまでの液相中の粒子操作に関する多くの専門書とは異なり、基礎から応用まで幅広く網羅することができ、内容的にもかなり整理できたと考えている。しかしながら、何分にも限られた紙面ですべてを網羅することができず、式の誘導などは大幅に割愛した。また粒子間の静的相互作用の計算に必要なハマカー定数が記載された書籍が少ない。そこで元大阪府立大学の新居田亨助教授が長年集められたハマカー定数のデータベースを付録に転載することをお許し頂き、読者の便宜を図ることができたと考えている。本書をきっかけに液相中の粒子操作技術の基礎と応用を理解され、読者の研究あるいは実務に役立てていただければ、執筆者の望外の喜びとするところである。

2009年12月担当編集委員 森 康維

買い物かごへ