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絵とき「切削油剤」基礎のきそ

定価(税込)  2,376円

著者
サイズ A5判
ページ数 192頁
ISBNコード 978-4-526-06356-5
コード C3053
発行月 2009年11月
ジャンル 機械

内容

金属材料を切削する際は、切削する材料によって性質が異なるため、その材料に合った工具材質や切削油剤、加工条件を正しく選ばなくてはならない。本書は、切削油剤の正しい選び方・使い方から環境問題(廃棄)までを、豊富なデータや資料を交えてやさしく解説する。

海野邦昭  著者プロフィール

1944年生まれ。職業訓練大学校機械科卒業。

工学博士、精密工学会フェロー、職業能力開発総合大学校精密機械システム工学科教授。精密工学会理事、砥粒加工学会理事などを歴任。

主要な著書に、「ファインセラミックスの高能率機械加工」(日刊工業新聞社)、「CBN・ダイヤモンドホイールの使い方」(工業調査会)、「次世代への高度熟練技能の継承」(アグネ承風社)、「絵とき『研削加工』基礎のきそ」(日刊工業新聞社)「絵とき『切削加工』基礎のきそ」(日刊工業新聞社)、「絵とき?研削の実務-作業の勘どころとトラブル対策-」(日刊工業新聞社)、「絵とき『難研削材加工』基礎のきそ」(日刊工業新聞社)「絵とき『治具・取付具』基礎のきそ」(日刊工業新聞社)「絵とき『穴あけ加工』基礎のきそ」(日刊工業新聞社)などがある。

目次

目 次



はじめに



第1章 切削油剤の必要性

1 「切る」と「削る」

2 切削特性の理解

3 研削特性の理解



第2章 切削油剤の作用と効果

1 切削油剤の効果

2 切削油剤の働き



第3章 切削油剤の種類と特性

1 JISによる切削油剤の分類

2 不水溶性切削油剤

3 水溶性切削油剤



第4章 切削油剤の選択

1 切削加工と切削油剤

2 研削加工と研削油剤

3 不水溶性油剤か水溶性油剤か

4 不水溶性切削油剤とその用途

5 水溶性切削油剤とその用途

6 工作物の材質と切削油剤の選択

7 加工方法と切削油剤の選択

8 切削油剤選択のデータベース化



第5章 切削油剤の供給方法

1 各種給油法とその概要

2 ミスト給油によるMQL

3 冷風切削加工

4 研削加工と研削油剤の供給法



第6章 切削油剤と使用上の問題点

1 切削油剤と健康問題

2 水溶性切削油剤の希釈

3 切削油剤と作業環境

4 切削油剤と地球環境



参考文献



索 引

はじめに

はじめに



日本は、安い原料とエネルギーを輸入し、それに付加価値を付けて輸出をして、食糧などを輸入する貿易立国です。そのため、原料やエネルギーの高騰は日本のモノづくりのあり方に、直接かかわってきます。また環境問題に関連したCO2排出量削減問題は、新しい環境対応加工技術の開発を要求しております。これらの変化は、一過性ではなく、中国、インド、ロシアおよびブラジルなどの工業化に伴い、今後とも続くものです。すなわち現在は、わが国のモノづくりにおけるパラダイムシフトが急激に起こっていると言えます。

そのため、切削工具の性能向上に伴い、切削油剤をできるだけ使用しない加工技術が開発され、ドライ加工やセミドライ加工が行われています。また、地球温暖化に伴う異常気象の発生が深刻な問題となり、CO2排出量削減が急務となっております。そのうえ、機械加工に占める電力消費量のうち切削油剤に関連するものが多いので、その削減を目的とした環境対応加工技術の開発も進められております。このような状況下において、産業構造の転換やこれらの問題への対応が遅れると、日本の製造業が海外移転を余儀なくされ、国内における雇用の空洞化を招くのではないかと危惧されます。

このような現状を、何とか若い人達に理解して貰いたいと思っていた折りに、日刊工業新聞社の奥村功氏と新日本編集企画の飯嶋光雄氏より、やさしい絵解きで「切削油剤基礎のきそ」を執筆したらというお誘いを受けました。しかしながら、手元に執筆するだけのデータがありませんでした。そこで切削油技術研究会事務局長の小野肇氏にご協力をお願いし、快諾を得ましたので、思い切って執筆することと致しました。

しかしながら、切削油剤のことを絵解きで示そうと思いましたが、手元に適当なイラストがありません。そこでユシロ化学工業、ケミックおよびエヌ・エスルブリカンツの各社に資料のご提供をお願いいたしました。また、最近のMQL加工に関しても、適切な画像がありませんでしたので、日本工業大学神雅彦准教授、フジBC技研、クール・テック、ホーコス、大同メタル、日本スピードショア、扶桑精機、不二越、ミクロン精密、ジェイテクト、カシワミルボーラ、アマノおよび小楠金属工業の各社にお願いし、貴重なデータをいただきました。

そして執筆にあたっては、切削油剤関連の文献がほとんどないので、切削油技術研究会編「切削油剤ハンドブック」(工業調査会)およびJuntsuNet21(http://www.jyuntsu.co.jp)を参照し、そしてその内容を絵解きなので、できるだけ表や図にアレンジさせていただきました。ご了承いただきたいと存じます。またイラスト化にあたり、ジャストシステムのご協力を得ました。

ここに述べたことが、明日の日本を背負う若い人達の少しでもお役に立てれば幸いと思っております。また環境対応加工技術が進展し、少しでも環境問題に寄与できれば望外の喜びと思います。おわりに執筆に際し、ご協力いただいた皆さまに改めて御礼申し上げます。



2009年11月

海野 邦昭

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