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読むだけで力がつく
ノイズ対策再入門

定価(税込)  2,376円

著者
サイズ A5判
ページ数 168頁
ISBNコード 978-4-526-06344-2
コード C3054
発行月 2009年10月
ジャンル 電気・電子

内容

もう一度、基本から理解し直したい技術者のためのノイズ対策入門書。ノイズの元となる放射電磁波を電荷の流れで紹介し、電磁気学の法則を利用して、なぜそうなるのか理解できるようにやさしく解説しているのが特徴。正に「読むだけで力がつく」本。

鈴木茂夫  著者プロフィール

1976年 東京理科大学 工学部 電気工学科卒業

フジノン(株)を経て(有)イーエスティー代表取締役、技術士(電気電子/総合技術監理部門)、関東職業能力開発大学校客員教授

【業務】

・電子映像技術(CCD応用)、高周波技術、EMC技術等の支援、技術者教育(高度ポリテクセンター外部講師)

【ISO関連資格】

JRCA品質マネジメントシステム主任審査員

CEAR環境マネジメントシステム主任審査員

CEAR承認環境審査員研修コース主任講師

IRCA(QMS、EMS、OHS)プリンシパルAuditor

Eメール rd5s-szk@asahi-net.or.jp



【著書】

「EMCと基礎技術」(工学図書)、「主要EC指令とCEマーキング」(工学図書)、「Q&A EMCと基礎技術」(工学図書)、「CCDと応用技術」(工学図書)、「技術士合格解答例(電気電子・情報)」(共著、テクノ)、「環境影響評価と環境マネージメントシステムの構築─ISO 14001─」(工学図書)、「実践ISO 14000審査登録のすすめ」(共著、同友館)、「技術者のためのISO 14001─環境適合性設計のためのシステム構築」(工学図書)、「実践Q&A環境マネジメントシステム困った時の120例」(共著、アーバンプロデュース)、「ISO総合マネジメントシステム構築の進め方─ISO 9001/ISO 14001/OHSAS 18001」(日刊工業新聞社)、「電子技術者のための高周波設計の基礎と勘どころ」(日刊工業新聞社)、「電子技術者のためのノイズ対策の基礎と勘どころ」(日刊工業新聞社、台湾全華科技図書翻訳出版)、「わかりやすいリスクの見方・分析の実際」(日刊工業新聞社)、「わかりやすい高周波技術入門」(日刊工業新聞社、台湾建興文化事業有限公司翻訳出版)、「わかりやすいCCD/CMOSカメラ信号処理技術入門」(日刊工業新聞社)、「わかりやすい高周波技術実務入門」(日刊工業新聞社)、「わかりやすいアナログ・デジタル混在回路のノイズ対策実務入門」(日刊工業新聞社)、「わかりやすい生産現場のノイズ対策技術入門」(日刊工業新聞社)

目次

目次



はじめに



第1章 電界と磁界の発生

1. 1 金属の中を移動する電子の速度

1. 2 電荷が動くと電界Eと磁界Hが同時に発生する

1. 3 電界Eの発生とそのメカニズム

1. 4 磁界Hの発生とそのメカニズム

1. 5 電界Eと磁界Hの伝搬(電磁波)

1. 6 エネルギー保存の法則と電磁波を少なくするための基本的な考え方



第2章 電荷の動きで見るコモンモードノイズ電流が発生するメカニズム

2. 1 信号ラインとリターンを接近させたときの電界と磁界

2. 2 意図した回路以外に電荷が移動するメカニズム(変位電流と逆起電力)

2. 3 信号回路における電荷の動きと電磁波の発生

2. 4 信号回路から発生するコモンモードノイズ電流

2. 5 筐体があるときの電界の変化とコモンモードノイズ電流の経路

2. 6 コモンモードノイズ電流は回路と筐体を逆方向に流れる(ノーマルモード)

2. 7 コモンモードノイズ電流によって発生する電磁波を最小にするには

2. 8 筐体を接地したときの電荷の移動



第3章 ノイズ電荷の移動、ノイズ放射・誤動作のメカニズムと技術対策

3. 1 電子機器システムモデルにおけるノイズ電荷の発生と移動

3. 2 電流が流れる経路とそのリターンを接近させることが基本(電界と磁界を狭い空間に閉じ込める)

3. 3 ノイズ源への対策

3. 3. 1 電荷を移動させる力となる信号

3. 3. 2 電源ライン・GNDラインに流れるノーマルモード電流への対策

3. 3. 3 信号伝送ライン?への対策

3. 4 ノイズ伝搬経路への対策

3. 5 ノイズの影響を受ける回路への対策



第4章 プリント基板設計とレイアウト設計

4. 1 プリント基板とレイアウト設計の基本的な考え方

4. 2 パターンの長さとすき間があるとそこから電磁波が放射される

4. 3 高周波における部品と回路の動作(意図したように働かない)

4. 4 プリント基板からのノイズの放射

4. 5 プリント基板内のレイアウト設計

4. 6 回路機能を考慮したレイアウト設計

4. 7 クロストークノイズとコモンモードノイズ



第5章 ケーブルのノイズ対策

5. 1 ケーブルからのノイズ放射と逆起電力によるコモンモードノイズ電流の発生のメカニズム

5. 2 ケーブルを流れる信号エネルギーを小さくする

5. 3 単線ケーブルとシールドケーブルの違い

5. 4 外部からケーブルに流れるコモンモードノイズ電流を少なくするには

5. 5 ケーブルの接地方法(2点接地がよい)



第6章 ノイズに対して回路を強くする(イミュニティ)

6. 1 侵入するノイズにはどのようなものがあるか

6. 2 コモンモードノイズ電流の伝搬

6. 3 空間を伝搬する放射ノイズ(電界波と磁界波によるノイズ電圧の発生)

6. 4 ノイズに対して強くする方法(対策技術)

6. 5 アナログ回路に対して考慮すべき点

6. 6 AC電源ラインへの対策

6. 6. 1 ノーマルモードノイズ電流を低減する

6. 6. 2 コモンモードノイズ電流を低減する

6. 7 静電気対策は発生源の対策、伝搬経路の対策、受ける側の対策からなる

6. 8 筐体の開口部の影響

6. 9 イミュニティ試験にはどのようなものがあるか



第7章 シールド技術

7. 1 金属によるシールドのメカニズム

7. 2 電波吸収体によるシールドのメカニズム

7. 3 電磁波のインピーダンスはどのように表せるか

7. 4 電磁波のシールド性能を求める

7. 5 シールド材料の使用上の注意点



第8章 電磁気学に関する補助資料

8. 1 ベクトルの内積と外積

8. 2 オームの法則と電界Eの関係

8. 3 電荷Qと電界E(電荷Qがあると電界Eが発生する)

8. 4 電気力線の本数がQ/ε(本)となる理由

8. 5 ガウスの法則

8. 6 電荷と電流

8. 7 電流と磁界(アンペールの法則、ビオ・サバールの法則)

8. 8 電界と磁界

8. 9 エネルギー保存の法則



参考文献



索引

はじめに

はじめに



近年、電子機器、産業機器などの高度化、高機能化、高集積化、処理速度の大幅向上のためにデジタル回路で取り扱うクロックの周波数が非常に高くなっています。こうした状況によってノイズ対策技術も複雑化して、難しくなる一方です。ここでノイズの発生から伝搬、ノイズの影響を受けるところまでのメカニズムをノイズ電荷の動きでとらえていくところからスタートすることによってわかりやすくなります。

本書の特徴はノイズ電荷の動きでとらえているために次のような点に特徴があります。

・ノイズ対策技術について、主要な技術およびそのポイントについてまとめています。

・電子回路基板や電子機器システムにおいてノイズ電荷の動きでとらえ、ノイズ伝搬およびノイズの放射のメカニズムを明らかにしています。

・このメカニズムに基づいて、技術的対策の基本的な考え方およびその技術的な裏付けができるよう解説しています。

・電磁気学の法則を多少なりとも導入して技術対策の裏付けとしている。

各章の概要は以下のようになっています。

第1章では金属の中の電荷によって電界と磁界が発生するメカニズムを述べています

第2章ではノイズ電荷の動きによってコモンモードノイズが発生する様子を述べています。

第3章では電子機器システムのモデルをもとにノイズ源、ノイズの伝搬経路、ノイズの影響を受けて誤動作する部分に対する技術対策を述べています。

第4章ではプリント基板およびプリント基板内でのレイアウト設計を適切にしてプリント基板から放射されるノイズを最小にする方法について述べています。

第5章ではノイズ伝搬経路となるケーブルのノイズ対策、コモンモードノイズ電流の伝搬、およびケーブルから放射されるノイズを最小にする考え方を示しています。

第6章では外部から侵入や放射されるノイズに対して回路を強くするための技術対策に対して述べています。

第7章では金属によるシールドと電波吸収体によるシールドのメカニズムを述べています。

第8章ではノイズ対策について電磁気学の観点から補足・解説しています。

電子機器関連の設計業務に従事されている方でノイズ対策技術について再度整理され見直されようとする方やこれからノイズ対策に取り組まれようとする方に向いています。読者の皆様方に本書が少しでもお役に立てれば幸いであると願っております。

最後に本書をまとめるにあたり、原稿の校正、注意点等有益なご指導をいただきました

出版局書籍編集部の副部長、鈴木徹氏に心から感謝いたします。

平成21年9月 著者

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