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ついてきなぁ!『設計書ワザ』で勝負する技術者となれ!

定価(税込)  2,376円

著者
サイズ A5判
ページ数 226頁
ISBNコード 978-4-526-06258-2
コード C3053
発行月 2009年04月
ジャンル 機械

内容

「ついてきなぁ!」シリーズ第2弾。3次元CADの急激な導入により、3次元モデラーへと変貌した設計者を、「設計書と図面」セットでアウトプットできる設計本来の姿に導くため、数多くの『設計書ワザ』を解説する本。

目次

目 次





はじめに:3次元モデラーよ!設計者へと戻ろう!





第1章 トラブル半減、設計スピード倍増の設計書とは

1-1 開かない!設計部の扉

1-2 これが設計書だ!

1-3 トラブル半減の設計書ワザ

1-4 設計スピード倍増の設計書ワザ

1-5 プロなら、設計審査を受けて立て!

〈設計書ワザの位置確認とチェックポイント〉





第2章 企画書から設計書へのブレークダウン

2-1 商品企画書からブレークダウンする設計書ワザ

2-2 業務用インクジェットプリンタの例

2-3 零式戦闘機の例

2-4 おもちゃの電車の例

〈設計書ワザの位置確認とチェックポイント〉





第3章 設計書ワザで『勝負』する

3-1 まずは使用目的を明確にする設計書ワザ

3-2 設計思想とその優先順位で『勝負する』

3-3 最適部品と最適技術を選択する設計書ワザ

〈設計書ワザの位置確認とチェックポイント〉





第4章 設計書思想の上級ワザで『勝負する』

4-1 灯油ポンプにおける「同思想戦略」

4-2 灯油ポンプにおける「トレードオフ戦略」

4-3 加圧式ボールペンにおける「同思想戦略」

4-4 加圧式ボールペンにおける「トレードオフ戦略」

4-5 設計思想の優先順位を両立する設計書ワザ

4-6 共通部品に命を吹き込む設計書ワザ

〈設計書ワザの位置確認とチェックポイント〉





第5章 机上試作ワザで『勝負する』

5-1 設計課題漏れが欠陥商品となる

5-2 開発期間を半減する設計書ワザ

5-3 細部設計書

5-4 接地系統図

5-5 FMEA

〈設計書ワザの位置確認とチェックポイント〉





第6章 時代に即したDQDで『勝負する』

6-1 DQD(簡易設計書)とは

6-2 DQDによる業務用インクジェットプリンタの例

6-3 DQDによる零式戦闘機の例

6-4 DQDによるおもちゃの電車の例

6-5 DQDによる設計審査

〈設計書ワザの位置確認とチェックポイント〉





おわりに:「設計のプロフェッショナルを目指そう!」

書籍サポートのお知らせ

はじめに

はじめに



3次元モデラーよ!設計者へと戻ろう!



「出すのは図面とトラブルだけ」……いつからこのような状況になってしまったのでしょうか? 多くの企業で、設計者のアウトプットが図面とトラブル(設計変更書)しかなくなってしまったのです。

企業の規模によらず……

(1)競合機分析をやらない

(2)強度、安全率、累積公差を計算しない

(3)特許調査をしない、特許を出さない

(4)コスト見積りをしない

(5)設計審査をやらない



そして、いつの間にか設計書を作成しない設計集団となってしまいました。長年この状況を許してきたために、現在は、「やらない」が「できない」にまでなってしまったのです。これは昔からあった現象ですが、3次元CADが急激に導入された「3次元CAD元年」と呼ばれる2001年頃から急加速したのです。



昨今、社告やリコールが絶え間なく世間を騒がせていますが、この頃に設計された家電品や自動車に、「設計が原因のトラブル」が集中しています。CAD画面の中では、製造不可能、組み立て不可能な部品や信頼性の低い商品が次々と設計されています。これでは、設計ではありません。造形(モデリング)です。設計者ではありません、3次元モデラーの登場です。

3次元CADのメリットは、平面図からは読みとりにくい立体形状を、まるで目の前に存在するが如く表現してくれることです。

一方、デメリットは、その裏返しとなります。つまり、3次元表示するための設計者によるインプット工数が大幅に増加しています。 「モデリング」と称する造形作業です。したがって、設計者は設計よりも造形に時間をとられるのは当然のことになっていったのです。

激化する短期開発の中で、モデリング作業の占有時間が大きくなり、設計者が考える時間が非常に少なくなった状況下で、人身事故や火災事故を招く欠陥商品が生まれないはずがありません。 全ては設計書を書かないという設計プロセス上の「手抜き」から生じ、いきなり「造形」へと先走る開発姿勢が招いた結果と言っても過言ではありません。

本書が導く正統派の設計フロー(前ページの左図)と「手抜き」の設計フロー(前ページの右図)を比較してみてください。11ステップの内、6ステップもスキップしているのです。これで、「設計」とはとても言いがたいと思います。



一方、ISO9001(国際標準化機構で制定した品質マネジメントシステムの国際規格)において、設計審査は設計プロセス上の必須行為となっています。

多くの企業に「設計審査は実施していますか?」と尋ねると、ほぼ全社から「実施しています!」という回答を得ます。

設計書がなくてどのように設計審査しているのか、不思議でなりません。観察すると、設計審査ではなく、開発する新商品の「技術説明会」となっていたのです。



設計書を作成するということは、最初は大変な工数が発生しますが、実は「開発効率化の第一歩」なのです。そこで、以下に示すコンセプトと手段から、設計の原点に戻り、QCDの向上を根本からご案内します。





【コンセプト】

3次元CADの急激な導入により、3次元モデラーへと変貌した設計者を、設計本来の姿へ導く。



【手段】

1.誰のためでもない設計者のための設計書のあり方・書き方を伝授する。

2.設計書は、設計者の最重要アウトプットであることを導く。

3.設計書は、設計効率の最上位手段であることを理解し、実践を促す。





設計に関する書籍は、材料知識や計算法や解析法の類が多く、設計の源流である設計書に関する書籍が見当たりません。

本書は、設計者のアウトプットは、「図面とトラブル」から「設計書と図面」という設計本来の姿に戻します。そして、3次元CADが生んだ3次元モデラーを設計者へと導きます。



2009年3月

筆者:國井良昌

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