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金型高品質化のための表面改質

定価(税込)  3,996円

編者
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監修
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サイズ A5判
ページ数 336頁
ISBNコード 978-4-526-06222-3
コード C3053
発行月 2009年03月
ジャンル 金属 機械

内容

金型の品質の良否は最終製品の品質、コストにも大きく影響するため、その対策として金型に表面改質を施し、耐摩耗性、耐食性、耐熱性、耐溶損性などを高める手法が取られている。本書は、金型の高品質化の鍵を握る種々の表面改質の手法とその適用事例を解説。

目次

目 次



はじめに



第 I 章 熱 処 理



金型材料・表面処理・改質処理の特性

1.金型材料の技術動向

2.熱処理の技術動向

3.表面処理の技術動向

4.表面処理・改質処理の特性評価

熱処理の基礎

1.熱処理のプロセス

2.焼入れのコツ

3.焼戻しのコツ

4.違いを間違えるな

5.熱処理トラブルのウソ・ホント

6.「割れず、ひずまず、硬く」の焼入れ法

熱処理の実技

1.事前の心構え

2.冷間金型の熱処理

3.熱間金型の熱処理

4.クライオ処理

5.真空熱処理

6.最終工程

金型材料の特性と熱処理方法

1.熱処理方法が金型品質に与える影響

2.鋼材の製造技術と材料特性

3.金型材料の熱処理方法

実際の金型における熱処理

1.金型特性への熱処理条件の影響

2.金型ニーズに対応した熱処理方法

3.熱処理炉の開発例

4.熱処理方法と金型寿命

熱処理品質のばらつき原因と対策

1.金型の事故原因から見た熱処理要因

2.熱処理の事故原因

3.熱処理品の寸法トラブルと対策

4.熱処理品質不良と対策

5.金型加工不良による熱処理トラブルと対策

6.表面処理による熱処理トラブルと対策



第 II 章 拡散系表面処理



拡散処理の特性

1.拡散処理の位置づけ

2.窒化処理による析出物

3.窒化過程のミクロ解析

4.低温度域窒化による耐食性の改善

5.窒化と拡散処理の複合化

拡散処理の耐摩耗性

1.拡散硬化処理層のトライボロジー特性

2.要素評価試験方法

3.拡散硬化処理の耐摩耗性評価

4.金型のトライボロジー

ガス窒化処理

1.ガス窒化の基礎

2.ガス窒化の実技

3.ガス軟窒化

4.真空ガス窒化

プラズマ窒化処理

1.プラズマ窒化の特徴

2.プラズマ窒化した熱間金型鋼の組織と表面形態

3.プラズマ窒化の適用例

4.ラジカル窒化

浸硫窒化と低温浸硫

1.浸硫窒化

2.塩浴浸硫窒化の型部品への適用

3.低温浸硫処理

BPN処理

1.BPN処理の概要

2.変形と変寸

3.BPN処理の耐摩耗性

4.絞面と鏡面へのBPN処理

5.離型性の改善

6.溶接補修とマスキング

7.ステンレス鋼の耐食性

温熱間鍛造型への適用

1.温熱間鍛造型の損傷現象

2.温熱間鍛造型への窒化処理適用の考え方

ダイカスト金型への適用

1.ダイカスト金型の状況

2.ダイカスト金型の損傷形態

3.ダイカスト金型における窒化処理の効果



第 III 章 ハードコーティング系表面処理



ハードコーティング技術の特性

1.TRD法

2.CVD法

3.PVD法

4.PCVD法

5.DLC膜の成膜法と応用

PVD法

1.PVD法によるセラミックスコーティング

2.複合表面処理とその応用事例

CVD法

1.CVD法とPVD法の比較

2.CVDの主な膜種と特徴

3.CVDコーティング装置

4.TiC処理の工程

5.特殊皮膜処理

PCVD法

1.量産型パルスDC―PCVD装置

2.TiCN系傾斜組成膜の高面圧冷間加工用金型への適用

3.TiAlSiCNO系ナノコンポジット膜による離型剤フリー

4.DLC膜の応用

5.スーパーハードコーティング

TDプロセス

1.TDプロセスの原理

2.TDプロセスの特性

3.ダイカスト金型への適用



第 IV 章 加工による表面改質



ウエットブラスト

1.噴射加工

2.ウエットブラストの特徴

3.研磨材による加工面性状の違い

4.粒度分布が及ぼす影響

5.研磨材の消耗と加工能力の低下

6.幅広ガンによるウエットブラスト

微粒子ピーニング

1.ショット材の物理的特性

2.微粒子ピーニングによる改質特性

3.窒化処理との複合処理特性

4.微粒子ピーニングによる潤滑効果の付与

5.微粒子ピーニングの用途拡大

パルス放電による表面処理

1.成膜方法

2.皮膜の特性

3.適用事例

電子ビーム加工法

1.電子ビームによる表面改質の原理

2.電子ビームによる表面組織改質法

3.鏡面化加工

4.梨地加工

大面積電子ビーム加工法

1.大面積電子ビーム加工法の原理・特徴

2.プラスチック金型への応用

3.熱間金型への応用

溶射法

1.溶射の原理

2.表面改質法の中での溶射の位置づけ

3.各種溶射法の構造例と特徴

4.プレス金型への適用

金型加工における高速ミーリング

1.加工表面の品位

2.高速ミーリングにおける表面粗さ



索 引

はじめに

はじめに



金型の製造は、金属材料の加工、熱処理、表面処理および操業過程の安定化など、一連の技術が求められる分野である。金型製造はコスト、短納期、精度などの厳しい要求をクリアしながら行ってきたのが現状であるが、今日の急激な社会情勢の変化により地球にやさしい生産技術が求められていくものと考える。従来と違った視点での技術開発に力を入れ、オリジナリティの高いものづくり力を構築すべき時代になりつつあり、じっくり腰を据えて、いままでできなかった技術開発や改善に取り組むチャンスが来ている。

そこで本書は、金型の寿命や品質に大きく影響する表面改質技術について、主に型技術協会の金型寿命向上研究委員会のメンバーにより最新の技術を解説していただいた。金型寿命向上研究委員会は、金型の加工、熱処理、表面処理、ダイカスト鋳造、熱間鍛造、押出し、および金型関連技術に携わる技術者の集まりである。同委員会は、金型寿命に関する総合的な技術の構築、知識の集積、情報交換や共同研究、国際交流などを通して委員相互の連帯と資質の向上を図り、併せてその普及・啓発と活動を行い、金型関連の発展に寄与することを目的として2008年から型技術協会の委員会として活動している。

なお、本書は、(財)素形材センター発刊の月刊誌「素形材」に連載〔47巻、2号(2006年)〜49巻、9号(2008年)〕された「素形材学校」の原稿を基に再編集したものであり、出版を快く許可していただいた同センターには深謝する。

激動の年2009年に本書を刊行できたのは非常に良いタイミングであり、各種の工程改善、高品質化および金型寿命向上を志向する技術者にとって有効な参考書になることを執筆者一同望んでいる。



2009年3月

編者を代表して

安齋 正博

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