買い物かごへ

よくわかるプリンタブル・エレクトロニクスのできるまで
―厚膜印刷回路による部品実装技術―

定価(税込)  1,944円

著者
サイズ A5判
ページ数 160頁
ISBNコード 978-4-526-06188-2
コード C3054
発行月 2009年01月
ジャンル 電気・電子

内容

プリンタブル・エレクトロニクスとは、導電性のインクを直接基材に印刷して電子回路を作ってしまうという次世代技術。加工工程が単純で、多彩な基材への回路形成が期待され、薄型太陽電池やフレキシブルディスプレイ実現のキーテクノロジーとも目される要注目技術。

目次

はじめに



序論 プリンタブル・エレクトロニクスとは





第1部 基礎編

第1章 イントロダクション(従来のエレクトロニクス技術とは) 016 1-1 プリント基板の実用化

1-2 トランジスタ、集積回路(IC)の実用化

1-3 部品の実装

1-4 表面部品実装

1-5 プリント基板の多層化、高密度化

1-6 フレキシブル基板



第2章 フォトリソグラフィプロセス



第3章 厚膜印刷回路



第4章 新しい印刷技術がプリンタブル・エレクトロニクス

4-1 回路技術の比較



第5章 印刷技術の種類

5-1 凸版印刷

5-2 平版印刷

5-3 凹版印刷

5-4 孔版印刷(スクリーン印刷)

5-5 その他の印刷



第6章 スクリーン印刷の基本



第7章 高性能スクリーン印刷技術

第8章 インクジェット印刷

第9章 その他の印刷技術

第10章 新しい印刷技術を支える技術

第11章 プリンタブル・エレクトロニクスと銅箔回路との融合





第2部 応用編

第12章 改めてプリンタブル・エレクトロニクスとは?

12-1 高機能厚膜印刷回路の利点

12-2 厚膜印刷回路の問題点



第13章 導体の印刷、回路の印刷

13-1 回路導体の印刷

13-2 他に電気抵抗を下げる方法はないか



第14章 絶縁層の印刷



第15章 複雑な両面、多層回路も単純な印刷プロセスで



第16章 受動部品、機構部品も印刷で

16-1 抵抗の印刷

16-2 精度の問題とトリミング

16-3 コンデンサの印刷

16-4 コイルの印刷

16-5 スピーカー、マイクロフォン

16-6 アンテナ、シールド(電磁遮蔽)

16-7 スイッチの印刷

16-8 部品の表面実装(導電性接着剤の印刷)

16-9 はんだ付けもできる

16-10 熱圧着コネクタの印刷

16-11 着脱可能なコネクタ



第17章 能動部品も印刷で

17-1 半導体の印刷、トランジスタも



第18章 トランジスタを印刷で作る



第19章 ディスプレイを印刷で



第20章 印刷で形成する電源

20-1 無線電源

20-2 一次電池、二次電池

20-3 太陽電池



第21章 多数の部品が含まれるモジュールも



第3部 未来編

第22章 プリンタブル・エレクトロニクスの将来



第23章 プリンタブル・エレクトロニクスの課題



第24章 努力してもあまり意味のないこと



第25章 従来のエレクトロニクス技術との融合



第26章 もっと詳しく知りたい人のために



ちょっと長いあとがき

はじめに

はじめに



最近いろいろと新しいエレクトロニクス技術が話題になっています。その中でもプリンタブル・エレクトロニクスという言葉を特に頻繁に耳にするようです。いったいプリンタブル・エレクトロニクスとはどのような技術なのでしょうか。

プリンタブル・エレクトロニクスとは、電子回路の主要な部分を印刷技術で形成しようとするものです。これまでの電子回路技術が、銅箔をエッチングして加工して作るプリント基板、シリコンウエハをフォトリソグラフィで加工する半導体IC、そして各種電子部品を実装するはんだ付けプロセスの組み合わせからなっているのに対して、プリンタブル・エレクトロニクスでは、全て、あるいは主要な部分を印刷だけで形成してしまおうとしているのです。印刷プロセスは、フォトリソグラフィプロセスに比べて、はるかに簡素なだけではなく、でき上がった回路やデバイスの性能も異質なものになってきます。当然のことながら、使う製造装置はもちろん、材料もまったく違ったものになってきます。

プリンタブル・エレクトロニクスは従来の銅箔/シリコン半導体技術と一部ではオーバーラップするものの、大部分は違った性格の技術といって良いでしょう。言い換えれば、受来の銅箔/シリコン半導体技術ではできなかった分野での、新しいエレクトロニクス製品を創造する可能性を秘めているのです。

プリンタブル・エレクトロニクスの時代は、まだ始まったばかりで、必ずしも基本的なコンセプトが固まっているわけではありません。この本では、これまでに実用化されてきているか、開発が進んでいるプリンタブル・エレクトロニクスの技術について紹介していきます。また、プリンタブル・エレクトロニクスの適用によって、実用化が可能と考えられる応用分野や用途についても考えてみたいと思います。

この本はエレクトロニクス技術の専門家以外の方々が読者であることを想定しています。高等学校の物理や化学の初歩を勉強していれば、理解できるようにな内容になっています。より確実に理解したい読者の方々のために、数式が多少はでてきます。ただ、数式を飛ばしても、全体の理解にはあまり困りません。むしろイラストを読み繋いだ方がわかりやすいかもしれません。逆に、プリント基板や半導体の技術に関わる仕事をしている方々には、基本的なところはちょっと物足りないかもしれません。より詳しく勉強したい方は関連の参考資料などを参照してください。



2008年12月 沼倉 研史

買い物かごへ