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目で見てわかる機械現場のべからず集
―フライス盤作業編―

定価(税込)  1,728円

著者
サイズ A5判
ページ数 112頁
ISBNコード 978-4-526-06065-6
コード C3053
発行月 2008年05月
ジャンル 機械

内容

機械現場(フライス盤作業)において「やってはいけないこと」を取り上げ、どこにトラブルの要因があり、どのようにすればトラブルを防げるか、そのポイントを写真を多用して解説する。また、併せて正しいやり方を対比させて示している。

目次

目次



はじめに



第1章 安全作業のためのべからず

1 だらしない服装でフライス盤作業を行うべからず

2 袖ボタンを空けるべからず

3 腕まくりをいい加減にするべからず

4 上着のファスナーを開けるべからず

5 タオルを首から掛けるべからず

6 タオルはポケットから出すべからず

7 ポケットに手を入れるべからず

8 スリッパ、スニーカーで実習場(作業場)へ入るべからず



第2章 フライス盤を安全に使うためのべからず

1 ブレーカー、主電源の操作は左手で行うべからず

2 軍手など手袋を使用するべからず

3 切りくずを素手で扱うべからず

4 安全靴の靴底に刺さった切りくずは素手で取るべからず

5 加工中に切削工具や工作物に手を出すべからず

6 テーブルの上に「もの」を置くべからず

7 工作物の固定をいい加減にするべからず

8 切削工具の切れ刃を直接触るべからず

9 切削工具を回転させたまま、テーブル上で段取りや測定を行うべからず

10 正面フライスを取り外すときは、気を抜くべからず

11 クイックチェンジアダプタをフックスパナで一気に緩めるべからず

12 切削工具と工作物が接近状態で早送りを行うべからず

13 ドリルに絡まった切りくずを素手で取るべからず

14 切削油の刷毛を切削点に接触させるべからず

15 正面フライス加工では、工作物の送り方向を間違えるべからず

16 切りくずを切削点に堆積させるべからず

17 加工中は「ながら作業」を行うべからず(初心者の場合)

18 保護めがねを掛けずに加工するべからず

19 保護めがねを掛けずにエアガンを使用するべからず

20 他の作業者の近くでエアガンを使用するべからず

21 通常のめがねで安心するべからず

22 目を擦るべからず



第3章 フライス盤を正しく使うためのべからず

1 クイックチェンジアダプタのみで主軸を高速回転させるべからず

2 主軸回転中に主軸回転数変換ギアを操作するべからず

3 マシンバイスハンドルを付けたまま加工を行うべからず(安全教育優先)

4 テーパ部が汚れたアーバやミーリングチャックをクイックチェンジアダプタに取り付けるべからず

5 自動送り中に手送りハンドルを操作するべからず

6 油の種類を確認せずに給油するべからず

7 クランプしたまま、早送り操作を行うべからず

8 マシンバイスハンドルをハンマーで叩くべからず(重切削の場合は除く)

9 未加工面を直接口金で挟むべからず

10 仕上げ面(製品)を鉄ハンマー(片手ハンマー)で叩くべからず

11 マシンバイスをコラム側へ突き出すべからず

12 切削工具(切れ刃)が工作物に接触した状態で主軸を停止するべからず

13 ミーリングチャックを緩めすぎるべからず

14 センタ穴付き刃のエンドミルで穴あけ加工を行うべからず

15 切削工具(切れ刃)は停止したまま、工作物に接触させるべからず

16 ハネクランプの方向を間違えるべからず

17 ステップクランプの締め付けボルトは工作物から離すべからず

18 ステップクランプの高さを工作物より高く(低く)するべからず

19 手送りでニーを下げ過ぎるべからず

20 アルミニウム合金の加工は、乾式で行うべからず

21 「やすり」は引いて使うべからず



第4章 測定器を正しく使うためのべからず

1 ダイヤルゲージはスピンドルを上、横に向けるべからず

2 測定器を切削工具や作業工具などと一緒に置くべからず

3 25mmのマイクロメータは、収納時にアンビルとスピンドルを接触させるべからず

4 マイクロメータのフレームを握るべからず

5 マイクロメータは、シンブルを持ってクルクル回すべからず

6 測定器の目盛りは斜めから読むべからず

7 マイクロメータはシンブルの回転のみで測定を行うべからず

8 ノギスを外径を測定するときは、ジョウの先端部で測定するべからず

9 ノギスでディスプスバーを使用するときは、ディプスバーの方向を間違えるべからず



第5章 安全で正しい掃除のためのべからず

1 切削工具が回転中に、テーブル上での段取りや清掃作業を行うべからず

2 確認なしに、ニー(Z軸)の上昇を行うべからず

3 掃除で圧縮エアーを使用するべからず

4 作業終了後は、主電源を入れたままにするべからず

5 サドルおよびテーブルを適当な位置で放置するべからず





ひとくちメモ

・正面フライスの安全な取り外し方

・マシンバイスハンドルをショックレスハンマーで叩く場合もある

・乾式切削と湿式切削



索引

参考文献

はじめに

はじめに



機械加工(フライス盤)の作業手順や加工工程に「正解」はありません。すなわち、機械加工(フライス盤作業)には、「正しい手順」や「正しい方法」はないのです。敢(あ)えて言うのであれば、「良い品質の製品を、短時間に、低コストに、安全につくる」ことが「正解(正しい手順・方法)」と言えます。機械加工(フライス盤)では、作業者が最もやり易い方法で作業(加工)を行うことが大切なのです。もちろん、工作機械(フライス盤)を初めて使う方は、指導者から作業手順や方法を学びますが、その作業手順や方法は、決して、「正しい手順・方法」ではなく、「作業手順・方法の一例」なのです。ですから、初めに教わった作業手順・方法を基本に、練習(作業)を繰り返し、その中から、作業者自身が最もやり易い方法を見つけることが大切です。そして、この取り組みが、技能向上に繋がります。

しかし、この一方で、機械加工(フライス盤作業)には、「絶対にやってはいけないこと」が決まっています。それは、「作業者自身の安全のため」、「工作機械(フライス盤)の精度維持のため」に「やってはいけないこと」、「気を付けてほしいこと」です。機械加工(フライス盤作業)で最も大切なことは、「作業者が安全に作業を終了すること」で、「良い品質の製品をつくること」ではありません。この点はしっかりと認識してください。

本書は、フライス盤作業でやってはいけない「べからず」をまとめました。本書で紹介する「べからず」は、すべて実際に発生した事故に基づいています。ですから、予想や架空の話ではありません。実際に起こり得る事故です。

読者の方には、本書で解説する「べからず」を見て、「やってはいけないこと、気を付けること」を確認して頂くと同時に、事故を起こさないために、「やらなければいけないこと」、「やるべきこと」を考えて頂ければと思います。そうすれば、一つの事故事例から、事故を起こさないための「改善手順・方法」を見出すことができ、「作業者が安全で、最もやり易い作業手順」が新しく生み出せるものと思います。また、フライス盤を使用している人が「べからず」を行っていたら、「どうしていけないのか」、その理由を説明し、助言してあげてください。

本書が、単に「べからず」を見る(確認する)だけでなく、新しい作業手順を見つける一助となれば嬉しく思います。



2008年5月 澤 武一

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