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目で見てわかる測定工具の使い方

定価(税込)  1,728円

著者
サイズ A5判
ページ数 128頁
ISBNコード 978-4-526-06035-9
コード C3053
発行月 2008年03月
ジャンル 機械

内容

測定・計測は、機械部品製造に不可欠な工程で、その如何により部品や装置の精度が大きく左右される。本書は、ノギスやマイクロメータなどの「測定工具」の原理・構造から基本的な使い方、そして応用にいたるまで、多くの写真を用いてわかりやすく解説する。

河合利秀  著者プロフィール

河合利秀(かわい としひで)
名古屋大学理学部 第二装置開発所属(全学技術センター 教育研究技術支援室)

1953年生まれ
1973年 愛知県立名南工業高校電気科卒業
1973年 名古屋大学理学部物理金工室技術補佐員
1974年 同所文部技官
2004年 国立大学法人移行にともない技術職員、現在に至る。


主に汎用の旋盤・フライス盤による工作技術を習得し、名古屋大学理学部物理学科の様々な実験装置の製作・試作を担当、機械工作実習で学生(主に大学院修士課程)を指導。
1980年代にはB粒子の存在を証明したB粒子検出実験(CERN:WA75)で重要な役割をはたしたエマルジョンムーバー(標的駆動装置)を三鷹光器と協力して開発、製作。
それ以後、原子核乾板を使った高エネルギー実験やニュートリノ振動検出実験、赤外線望遠鏡や電波望遠鏡とその観測装置を中心に、素粒子宇宙物理学における様々な実験装置や観測装置を手がけ、この分野の技術開発を担う。

目次

はじめに

第1章 測定工具をつかう前に

1-1 ゴミやバリなどを取り除く
1-2 何度も測ってみる
1-3 近くにある垂直・水平を利用する
1-4 デジタルとアナログ…あなたはどちらが好き?
1-5 測れないものもある…実際は測れないものも多い6
1-6 この章のまとめ

第2章 ノギスのつかい方
2-1 ノギスの種類と特徴
2-2 ノギスの測定箇所とその特徴
2-3 バーニア目盛りの仕組みと読み方
2-4 ノギスを使ってみよう
2-5 ノギスの校正と手入れ
2-6 ノギスの仲間

第3章 マイクロメータ
3-1 マイクロメータの特徴
3-2 マイクロメータの仲間たち
3-3 マイクロメータで測ってみる
3-4 マイクロメータの校正

第4章 ダイヤルゲージ
4-1 わずかな差を見る測定工具
4-2 ダイヤルゲージの構造
4-3 マグネットスタンド
4-4 ダイヤルゲージを使ってみよう

第5章 定盤
5-1 定盤とは
5-2 鉄定盤の特徴
5-3 定盤の上で使う工具
5-4 定盤を使ってみよう
5-5 定盤の水平出し
5-6 ハイトゲージ
5-7 この章のまとめ

第6章 スケールとパス
6-1 スケール類
6-2 パス類
6-3 パスを使ってみよう

第7章 ブロックゲージ
7-1 ブロックゲージとは
7-2 2級ブロックゲージをもっと使おう
7-3 リンギング(密着)
7-4 アクセサリーセット
7-5 ブロックゲージを使ってみる
7-6 基準器

第8章 水準器…角度を測る
8-1 精密水準器
8-2 マイクロ式傾斜水準器
8-3 サインバー
8-4 プロトラクター(分度器)

第9章 あると便利な測定工具
9-1 直接あててみるゲージ類
9-2 限界ゲージ
9-3 トルクを測る

第10章 測定工具のまとめ
10-1 測定工具と公差
10-2 測定とは
10-3 長さの単位
10-4 熱膨張の影響
10-5 剛性を考える
10-6 寸法に関する決まりごと

ひとくちコラム
ノギスの語源
マイクロメータの発明者は?
完全な平面を作る方法
定盤を基準とした組立技術
精密加工には欠かせないダイヤルゲージ
ゲージを使った測定は人類の知恵
メートル原器

索引

はじめに

「ものづくり」は面白い! でも、奥が深くて難しい! 測定技術はその奥深さの一つの峰となっています。

 どんなにすばらしい工作技術を持っていても、正しく測定することができなければ、きちんとしたものは作れません。加工技術と測定技術はまさに車の両輪、どちらが欠けても「ものづくり」は成り立ちません。ところが、実際にノギスを持って測ってみると、これが意外に難しい。ちゃんと測ったはずなのに、どこか違っている…

 大学には面白い測定工具がたくさんあったので、先輩諸氏の助言や文献を頼りにかたっぱしから使ってみました。最初は測れただけで満足していたのですが、実際の仕事で精度を要求されてみると、これがなかなか難しいことに気づきました。「測定工具」を使いこなすには、超えなければならない壁があったのです。

 私はさまざまな失敗や経験を通して多くのことを学び、科学の最先端である科学研究機器、例えば科学天文衛星に搭載する観測機器を作るようになりました。しかし、これらの装置は特別な測定器を使うのではなく、ノギス、マイクロメータ、ダイヤルゲージ、定盤、ブロックゲージ、水準器など、普通の測定工具を使いこなすことで実現しています。

 本書は、学生相手の工作実習における経験と自らの体験を基に、工作でお馴染みのノギスやマイクロメータなどの「測定工具」の特徴と使い方を、写真を多用して皆さんに伝えることが使命です。

 本書をきっかけに、皆さんがものづくりのエキスパートとして活躍されるようになったら、こんな嬉しいことはありません。

河合利秀

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