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ナットク現場改善シリーズ
よくわかる「見える化」の本

定価(税込)  1,944円

著者
サイズ A5判
ページ数 160頁
ISBNコード 978-4-526-06020-5
コード C3034
発行月 2008年02月
ジャンル 生産管理

内容

現場改善は、職場を効率的にムダなく楽にして働きやすくする活動のこと。その改善活動でよく使われていることばをキーワードに、カイゼンへの取り組み方や考え方、効率の上がる方法などをわかりやすく解説したのが本書。これさえ読めば改善活動のエキスパートになれる?!

越前行夫  著者プロフィール

えちぜん改善実践舎代表
きむら5S実践舎コンサルタント。
経歴
 1978年 慶応義塾大学大学院工学研究科修士課程修了
 2005年 (株)山武を早期退社し、えちぜん改善実践舎を設立。現在約30社(中小企業、中堅企業、上場企業)の5S、IE改善、JIT生産の指導を実施中。
 月刊誌「工場管理」(日刊工業新聞社)に「楽しい改善講話50講」を連載中。
 主な著書
 「5Sのすすめ方」日本能率協会マネジメントセンター、2007年

目次

はじめに 

第1章 見える化って何?
1―1 日々変化する製造現場 
1―2 変化に強い「見える化」現場 
1―3 「見る」と「見える」は大違い 
1―4 見えるのは「何」か 
1―5 見えるのは「いつ」か 
1―6 「誰」に見えるのか 
1―7 「どのように」見えるのか 
1―8 見える化はこんなに身近 
1―9 見えない化になっていないか 
1―10 見せない化の戦略 

第2章 見える化はなぜ必要なの?
2―1 見えない化「7つの弱点」 
2―2 7つの弱点を克服する「見える化」 
2―3 見える化で長所を伸ばす 

第3章 見える化の条件
3―1 見える化とは「わかる」こと 
3―2 見える化の8条件 
3―3 条件① すぐにわかる 
3―4 条件② 誰でもわかる 
3―5 条件③ 意識しなくてもわかる 
3―6 条件④ 「何」かがわかる 
3―7 条件⑤ 正しくわかる 
3―8 条件⑥ 楽しくわかる 
3―9 条件⑦ いつでもわかる 
3―10 条件⑧ ことばがなくてもわかる 

第4章 こうすれば見える化ができる
4―1 見える化の設計と実践 
4―2 ステップ1.「見える化したいことは何か」を明らかにする 
4―3 ステップ2.「恩恵を受けるのは誰か」を明らかにする 
4―4 ステップ3.「満たすべき条件」を明らかにする 
4―5 ステップ4.「見える化の方法」を決める 
4―6 ステップ5.「見える化の具体案」を考える 
4―7 ステップ6.現場への導入と試行 
4―8 ステップ7.確認とフォロー 
4―9 ステップ8.日々の改善 
4―10 見える化のフロー 
4―11 「見える化のフロー」と「見える化の8条件」の関連 
4―12 見える化の分類 

第5章 日常でできる見える化
5―1 安全の見える化 
5―2 品質の見える化 
5―3 間違い防止の見える化 
5―4 中身の見える化 
5―5 効率の見える化 
5―6 情報の見える化 
5―7 現場状況の見える化 
5―8 人の見える化 
5―9 異常の見える化 
5―10 楽しい見える化 
5―11 優先順位の見える化 
5―12 忘れ防止の見える化 

第6章 製造現場でできる見える化
6―1 安全の見える化 
6―2 品質の見える化 
6―3 間違い防止の見える化 
6―4 中身の見える化 
6―5 効率の見える化 
6―6 情報の見える化 
6―7 行動の見える化 
6―8 設備状況の見える化 
6―9 現場状況の見える化 
6―10 異常の見える化 
6―11 人財の見える化 
6―12 楽しい見える化 

第7章 見える化実践のためのノウハウ
7―1 見える化実践7訓 
7―2 見える化のツール 
7―3 見える化失敗に学ぶ(見える化のツボ=FOCUS) 
7―4 見える化「いろはかるた」 

第8章 見える化は進化する
8―1 見える化は手段 
8―2 目で見る管理は異常管理 
8―3 目→頭脳→手足 
8―4 PDCAが大切 
8―5 処置と対策 
8―6 見える化のバリエーション 
8―7 聞こえる化 
8―8 触れる化 
8―9 見える化から見せる化へ 
8―10 見せる化のポイントと工場ショールーム 
8―11 見せる化から魅せる化へ 
8―12 魅せる化のポイントと5Sテーマパーク 
8―13 終わりのない見える化の進化 

はじめに

 千円札の表には、誰の肖像画が描かれているかご存知であろうか。まさか聖徳太子などと思っている方はいないだろう。いくらキャシュレスの時代になったとはいえ、毎日1回くらいはお目にかかっているはずなのに意外とわからないものである。では裏側には、どんな絵が描かれているかおわかりだろうか。今まで多くの方に聞いてみたが、表、裏ともに正しく答えられた方はほとんど皆無であった。一体なぜか。いつもお世話になっているのに名前すら知らないのでは、少し寂しい気もする。
 お札の保管は、表(おもて)を上にしていることが多い。スーパーマーケットのレジなどを見ればすぐに気がつくことだ。皆さんも表(人物側)を上にして財布に保管しているのではないだろうか。また買い物をする際にお札を出すときも表を上に向けて渡すのではないだろうか。表(おもて)のほうを見る機会が多いのだから裏の絵がわからないのは仕方がないことかもしれない。
 では表(おもて)もわからないのはなぜなのだろう。それは意識して見ていないからだ。もし千円札、5千円札、1万円札が色やサイズ、さらには図柄がほとんど同じだったら、きっと偽札を見分けるように誰もがじっくりお札を眺めるに違いない。間違ったら困るからである。でも幸い日本のお札は、さっと見ただけで違いがわかるようになっている。だから表(おもて)の人物、ましてや裏の絵などあまり注目しなくてもよいのである。これも一種の見える化なのだ。
 製造現場を中心に「見える化」ということばが、最近よく使われている。何事もそうだが、単純なことばほど、人の解釈が違う。見える化も同じだ。ただ見えるようにすれば、それが見える化だと思っている方も多い。確かに見えなければ見える化とはいえないが、ただ見えるだけでは見える化にはならない。
 本書では、見える化とは何か、なぜ見える化が必要なのか、どうすれば見える化ができるのかなどを、できるだけわかりやすく説明していく。他社の現場を直接見るのは難しいが、日常生活の中にも見える化の事例は、たくさんある。
 本書でもいくつか紹介したが、ぜひ皆さんご自身で日常の見える化の事例を研究してほしい。必ず何らかのヒントが得られるはずである。
 見える化は知恵と工夫が必要だ。だからこそ楽しくやりがいもある。見える化が少しでも理解できたら、何でもいいから、ぜひ自分自身で見える化を実践していただきたい。それが見える化のレベルを上げる最もよい方法なのだ。本書が見える化の実践にお役に立てば、筆者として大変幸せである。勇気を出して見える化に挑戦していただきたい。

2007年11月 著者

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