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今日からモノ知りシリーズ
トコトンやさしい流体力学の本

定価(税込)  1,540円

著者
サイズ A5判
ページ数 160頁
ISBNコード 978-4-526-05896-7
コード C3034
発行月 2007年09月
ジャンル ビジネス 機械

内容

流体力学で使われる様々な手法や、そこで使われる言葉の意味をわかりやすく教える入門書。とっつきにくいと思われている流れ学の内容についてイラストを多用した親しみやすい解説でわかりやすく解説している。

久保田浪之介  著者プロフィール

久保田浪之介(くぼた なみのすけ)
1972年 プリンストン大学大学院航空宇宙学修士課程終了(MA)
1973年 プリンストン大学大学院博士課程終了(航空宇宙学Ph.D)
1991年 防衛庁技術研究本部 第3研究所 第2部長(原動機)
1995年 防衛庁技術研究本部 第3研究所 所長
1997年 三菱電機株式会社 顧問
2005年 旭化成ケミカルズ株式会社 顧問

主な受賞:
日本燃焼学会功労賞(2003年)
火薬学会学術賞(2005年)

主な著書:
『ロケット燃焼工学』(日刊工業新聞社、1995年)
『研究者のための国際学会プレゼンテーション』(共立出版、1999年)
Kuboba,N.,『Propellants and Explosives,Second Edition』(Wiley-VCH,Weinheim,2006年)
『超音速の流れ学』(山海堂、2003年)
『おもしろ話で理解する 流れ学入門』(日刊工業新聞社、2003年)
『トコトンやさしいミサイルの本』(日刊工業新聞社、2004年)
『エンジニアのための微分方程式入門』(日刊工業新聞社、2006年)
『絵とき流体力学 基礎のきそ』(日刊工業新聞社、2008年)

目次

第1章 流れの力学
1 液体と気体の力学
2 理想流体と実在流体
3 連続流体と不連続流体
4 浮力と揚力
5 粘性力の発生
6 粘性と粘性係数
7 粘性のメカニズム
8 抵抗の発生
9 流線と流管
10 流れを分類する

第2章 流体を支配する法則
11 流れに作用する加速度と力
12 ラグランジェの方法とオイラーの方法
13 加速度を表現する
14 質量保存の法則
15 運動量保存の法則
16 エネルギー保存の法則
17 状態方程式
18 ナビエ・ストークスの運動方程式
19 オイラーの運動方程式
20 ベルヌーイの定理
21 オイラーの式からベルヌーイの式へ

第3章 ベルヌーイの定理を応用する
22 エネルギーと水頭
23 水槽の底から流出する水流
24 円管から流れ出る水流
25 ベンチュリー管による流速の測定
26 斜めに傾いた管内の流量測定
27 ピトー管による流速の測定
28 せきからの流れ
29 断面積が変化する管路内の流れ

第4章 理想流体と粘性流体
30 理想流体の流れ
31 循環の概念
32 翼まわりの流れ
33 自由渦と強制渦
34 層流と乱流
35 レイノルズ数で流れを相似にする
36 カルマン渦列
37 キャビテーション

第5章 圧力損失と抗力
38 円管内の圧力損失
39 矩形管内の緩やかな流れ
40 乱流が発生する摩擦力
41 摩擦抵抗と圧力抵抗
42 抵抗と抗力係数
43 球に作用する抵抗
44 あられの落下速度
45 抗力と揚力

第6章 境界層の生成
46 境界層の発見
47 境界層の流れ
48 境界層の厚さと摩擦応力
49 乱流境界層の生成
50 乱流境界層は抗力を減少
51 境界層の剥離
52 境界層の剥離を防ぐ
53 野球の投手は境界層を制御
54 回転しないナックルボールの落差

第7章 超音速流れと衝撃波
55 音の伝播
56 マッハ数
57 気体のエネルギー方程式
58 超音速流れの発生
59 音の壁と衝撃波の発生
60 垂直衝撃波と弓形衝撃波
61 斜め衝撃波の発生
62 衝撃波を発生する衝撃波管
63 マッハ数による衝撃波の変化
64 角を曲がる超音速流れ
65 超音速機の衝撃波と膨張波
66 不安定な遷音速飛行
67 ロケットのノズル流れ
68 超音速流れの相似則

【コラム】
●流体力学とは
●ニュートンからベルヌーイへ、そしてオイラー、プラントルへ
●流体力学と材料力学
●飛行機の模型と風洞試験
●流線型の効用
●ゴルフボールの弾道
●音速突破への挑戦

参考文献
索引

はじめに

 「流体力学」とは、「空気」や「水」といった流体の及ぼす力学的現象を体系化した学問です。したがって、「気象学」、「海洋学」、「航空工学」、「交通工学」、「河川工学」、「都市工学」など我々の生活や安全に関わるたいへん広い分野の基本理論となっています。先進的なところでは、飛行機の発達は流体力学の成果であり、スペースシャトルがエンジン無しで大気圏外から地表のピンポイントへ帰還できるのもその一つだと言えます。また、近年の大気・海洋汚染および地球温暖化などのプロセスの解明には流体力学が大きな役割を果たしています。

このように日常生活から先端技術までに関わる流体力学は、長い歴史と数多くの研究者に支えられて発展してきました。これまでに数多くの書籍も出版され、機械系の学科においては必須科目として扱われてきましたが、それでも流体力学は特有な概念と数式に惑わされることもあるため、「なじめない学問」というイメージがなされているのも確かでしょう。

本書では、こうした流体力学をめぐる状況を踏まえ、その基本的な現象を、極力数式を抑えて理解できるように記述しています。流体力学の最も基本的な部分に焦点を当てて解説しているため、とくにこれから入門しようという読者には最適な内容になっています。

2007年9月      
久保田浪之介

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