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今日からモノ知りシリーズ
トコトンやさしい機械の本

定価(税込)  1,512円

著者
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サイズ A5判
ページ数 160頁
ISBNコード 978-4-526-05719-9
コード C3034
発行月 2006年08月
ジャンル ビジネス

内容

「機械はどのような部品や要素で構成されているのか」、「機械はなぜ動くのか」など、身の回りにある機械や工場で活躍している機械を事例にして、機械の仕組みを図解でわかりやすく解説する。

朝比奈奎一  著者プロフィール

1947年(昭和22年)埼玉県生まれ
1970年(昭和45年)早稲田大学理工学部機械工学科卒業。東京都立工業技術センター主任研究員を経て、現在東京都立産業技術高等専門学校教授。工学博士(都立大学)、技術士(機械部門)、中小企業診断士。専門は機械加工、CAD/CAM、生産システム

主な著書
『CAD/CAM実践活用法』(海文堂出版)
『機械設計法』(コロナ社)
『機械材料と加工技術』(技術評論社)
『CAD/CAM入門』(海文堂出版)
『機械加工の技術と実際』(啓学出版)
『段取りと加工のための周辺技術』(啓学出版)など

三田純義  著者プロフィール

1975年(昭和50年)群馬大学大学院工学研究科修士課程修了。東京工業大学工学部附属工業高等学校(現東京工業大学附属科学技術高等学校)教諭、小山工業高等専門学校助教授、同教授を経て、現在群馬大学教授。博士(学術)(東京工業大学)

著書
『メカトロ・エンジニアリング(10)制御技術』(パワー社)
『機械設計法』(コロナ社)
『具体例で学ぶ機械のしくみ』(日本技能教育開発センター)
『仕事に役立つ微分・積分』(パワー社)
高等学校工業科検定教科書『新機械工作』(実教出版)
『機械工学概論』(コロナ社)

目次

第1章
機械を構成する要素
1 機械と道具の違いはどこにある?「のこぎり・かんなと木工機械」
2 歴史からみた機械の変遷「時代とともに変わる機械の定義」
3 機械を構成する要素と機構「機械要素とメカニズム」
4 機械を動かすパワーとは「モーターに必要なパワー」
5 運動を伝え、変換する各種要素・機構「力、トルク、回転数、動力の伝達」
6 機械部品を支える構造体とその強度「骨組構造、フレーム、強度、剛性」
7 動きを検出する要素「位置センサー、力センサー、温度センサー」
8 動きを制御する要素「シーケンス制御、フィードバック制御と制御装置としてのコンピュータ」

第2章
さまざまな働きを担う軸とねじ
9 軸の構造と働き「伝達部品とはめあい」
10 軸の種類と力のかかり方「シャフト、アクシル、プロペラ、クランクシャフト」
11 軸を支え、回転を助ける軸受「滑り軸受と転がり軸受」
12 軸と部品、軸と軸をつなぐ方法「キー、スプライン、軸継手」
13 ねじの用途「締結用、移動用そして測定用」
14 ねじのしくみ「ねじと斜面」
15 さまざまなねじ「三角ねじとメートルねじ」
16 ねじによる締結の方法「ボルト、ナット、座金そしてゆるみ止め」

第3章
動力を伝える歯車とベルト・チェーン
17 動力を伝える「摩擦車と歯車・ベルトとチェーン」
18 いろいろな歯車「平歯車、はすば歯車、かさ歯車、ウォームギヤ」
19 歯車の歯形と歯車がかみあう条件「歯形曲線とモジュール」
20 歯車による回転数変換と方向変換(1)「必要な回転数を得るには」
21 歯車による回転数変換と方向変換(2)「平歯車の組み合せとそのしくみ」
22 さまざまな歯車機構と応用「遊星歯車装置」
23 ベルト伝動の種類「平ベルト・Vベルト・歯付きベルト」

第4章
複雑な運動を実現するカムとリンク
24 カムとリンクのしくみ「繰り返しメカニズムの基礎」
25 カムの形状と従動節の運動「平面カム、立体カムによる運動」
26 リンク機構の種類と運動形態(1)「周期的に同じパターンをさせる」
27 リンク機構の種類と運動形態(2)「4節リンクの応用」

第5章
回転の断続と停止を行うクラッチとブレーキ
28 クラッチってどんな働きをする?「かみ合いクラッチと摩擦クラッチ」
29 回転の断続を自由に行うクラッチ「電磁クラッチと流体クラッチ」
30 運動エネルギーを熱エネルギーに変換する摩擦ブレーキ「ブレーキのしくみ」
31 ブレーキにはどんな種類があるのか「バンドブレーキやディスクブレーキ」
32 ばねの機能と用途「はかり、安全弁、ダイヤルゲージへの利用」
33 いろいろなばね「コイルばね、トーションバー、板ばね」
34 ばねの特性とは「こわさ、弾性エネルギーそして振動」
35 防振と緩衝「共振、防振そして緩衝」

第6章
機械を動かす源
36 広く使われている直流モーター「おもちゃから自動車まで」
37 交流モーターのしくみ「交流モーターの代表である三相誘導電動機」
38 機械を制御するサーボモーター「広く使われている交流サーボモーター」
39 簡単な制御に使われるステッピングモーター「パルスモーターとも呼ばれる」
40 磁石を使わないモーター「超音波モーター」
41 直線的に動くリニアモーター「回転運動を直線に」
42 流体の圧力を利用する機器の原理「パスカルの原理の利用」
43 流体の圧力を利用する機器の構成「油圧機器と空気圧機器」
44 安全を守る弁、流れの方向を変える弁「空気圧や油圧の駆動源、各種弁」
45 空気・油圧機器のアクチュエータと速度を制御する弁「シリンダーとモーター」

第7章
身の回りにある機械のしくみ
46 事務機「コピー機、プリンター」
47 ハードディスク「デジタルデータを記録」
48 コンピュータ「ハードウェアとソフトウェア」
49 ロボット「人間と共存する機械」
50 時計(機械式からクオーツへ)「電子的に時を刻むクオーツ」
51 洗濯機「家事労働の省力化に貢献」
52 冷蔵庫「液体と気体の熱のやりとり」
53 自動車「マニュアル車、オートマチック車」
54 エレベーターとエスカレーター「バリヤフリーを実現」

第8章
産業界で使われている機械のしくみ
55 マザーマシンと言われる工作機械「母なる機械・母性原則」
56 工作機械における運動のしくみ「モーターを連結し、工具、工作物を回転、移動」
57 NC工作機械のしくみ「サーボ機械が組み込まれている」
58 精密測定器で寸法を測る「ノギス、マイクロメーター、粗さ測定器、測長器、3次元座標測定機」
59 流体機械の代表であるポンプ「渦巻きポンプ、圧縮機、送風機、水車」
60 内燃機関の代表は自動車エンジン「ガソリンエンジン、ディーゼルエンジン」
61 蒸気機関と発電「蒸気機関車から蒸気タービンまで」

  【コラム】
  ●環境を考慮した機械
  ●機械の信頼性とメンテナンス
  ●動力を伝えるしくみと潤滑
  ●機構(メカニズム)と死点(デッドポイント)  
  ●新素材が機械の性能に影響を与える  
  ●エネルギーを生み出すのは難しい…風車発電
  ●人にやさしい機械とは

  引用・参考文献
  索引

はじめに

 私たちの周りにはさまざまな機械があります。電気掃除機、自転車、プリンター、自動車などなど。私たちの生活において機械なしでは1日たりとも生きていけない状況です。極端に言えば、私たちの生活は機械によって支えられているといっても過言ではありません。
 日常生活で機械と接する方法は、一般的にはオペレーションを介してです。つまり、スイッチを入れさえすれば機械が動いて、マニュアルに沿って操作をすることで目的どおり働いてくれるものです。このような機械とのお付き合いでは、機械がどのようなしくみで動いているのかを考えることは、まずないのではないでしょうか。
 それでは機械が正常に動かなくなってしまったとき、つまり故障したときにはどうでしょうか。もし自分で修理しようと思えば、機械のしくみについての一応の知識が必要になります。まあ、最近は捨てて新しいものを買えば間に合ってしまうかもしれませんが…。
 本書は、機械を設計したり作ったりする機械技術者以外の方たちにも、機械に少しでも興味を持ってもらうことを目的に作成しました。機械に興味を持つことができれば、きっと自分で機械を直すことに挑戦してもらえるのではと思います。直すまでいかなくても、よりよい方法で機械を操作することができるようになるでしょう。その結果、機械の寿命は延びて廃棄しなければならない機械も減ることになります。
 機械は複雑な構造をしていて、一般の人には手が出ないものと考えていませんか。しかし、どんな複雑に見える機械でも、その動作・運動のしくみは、基本となる機構の組み合わせで作られているものがほとんどです。そこで、本書の流れでは、1章から6章にかけて、機械を構成する基本要素とその働きを多くのページを割いて、図表を交えながらやさしく解説しています。
 その後7章から8章にかけて、実際の身の回りにある機械、装置を取り上げて、機械の基本要素がどのように組み込まれて、最終的に所望の動作を確立しているのかを述べています。つまり、機械のしくみの応用事例紹介とでもいえる部分です。さらにこれからの機械は、メカニズムの部分に対してエレクトロニクス技術(コンピュータ技術)が多用されてくることでしょう。いわゆるメカトロニクス機械であり、その代表がロボットです。動く部分が少なくなることで、機械がブラックボックス化する可能性があります。しかし、どんな自動化された機械でも主役は動く機構部分です。
 本書を通して読んでいただければ、きっと機械に興味を持ち、さらに複雑な機械のしくみを理解できる応用力が培われること請け合いです。機械に対する関心を高めることで、機械を愛してくださることを期待しています。

2006年8月

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