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読むだけで力がつくPID制御再入門

定価(税込)  2,592円

著者
サイズ A5判
ページ数 200頁
ISBNコード 978-4-526-05705-2
コード C3053
発行月 2006年07月
ジャンル 機械

内容

PID制御はフィードバック制御の基本要素であり、最近になって従来のシーケンス制御と並んで多く取り入れ、特に温度制御には不可欠となっている。本書はPID制御の基礎と実際について、実際に広く使用されている機器を紹介しながらやさしく解説する。

臼田昭司  著者プロフィール

臼田 昭司(うすだ・しょうじ)
1975年 北海道大学大学院工学研究科修了
1975年 工学博士
1975年 東京芝浦電気 (株)(現・東芝)などで研究開発に従事
1994年 大阪府立工業高等専門学校総合工学システム学科・専攻科 教授
現在に至る
山東大学(コントルール学院、中国山東省)客員教授、華東理工大学(中国上海)客員教授

専門:電気・電子工学、計測工学、光学分野の教育用教材の開発と活用法など
研究:可視LEDを応用した光触媒、その他企業との奨励研究や共同開発を推進

主な著書:
・「読むだけで力がつく電気・電子再入門」、日刊工業新聞社、2004年
・「読むだけで力がつく自動制御再入門」、日刊工業新聞社、2004年
・「読むだけで力がつく電気数学再入門」、日刊工業新聞社、2004年
ほか多数

目次

はじめに  

第1章 自動制御とフィードバック制御
1―1 自動制御  
1―2 フィードバック制御の例  
1―3 フィードバック制御の基本構成  
1―4 シーケンス制御とフィードバック制御の違い  

第2章 ブロック線図と伝達関数
2―1 ブロック線図  
2―2 伝達関数  

第3章 プロセス制御と調節計
3―1 プロセス制御  
3―2 調節計  

第4章 温度制御の実際(1)
4―1 温度制御学習キットの概要  
4―2 温度調節器の基本操作  
4―3 ON/OFF制御  
4―4 P制御  
4―5 PI制御  
4―6 PID制御  
4―7 オートチューニング  
     
第5章 温度制御の実際(2)
5―1 水槽温度制御実験装置  
5―2 水槽温度制御ファジイ&PID制御ソフトウェア  
5―3 測定値微分先行型PID制御方式  
5―4 ON/OFF制御の実験  
5―5 PIDパラメータの決定  
5―6 P制御  
5―7 PI制御  
5―8 PID制御  
5―9 PID制御外乱対応  

第6章 PID制御によるDCモータの位置制御
6―1 モータの用途と種類  
6―2 DCモータの原理  
6―3 モータの制御方法  
6―4 DCサーボ・モータ実験装置による位置制御の実験  

付 録
Ⅰ.電磁リレーと論理回路  
Ⅱ.熱電対、サーミスタ、白金測温抵抗体  
Ⅲ.白金温度センサと温度調節計を使用したPID制御の実験  
Ⅳ.ロータリエンコーダと位置変換器の実験  
Ⅴ.マイコン・トレーニング・キットReferSTAR78Kの試用  

索 引  

はじめに

 PID制御はフィードバック制御とプロセス制御の基本になっています。PID制御は、自動制御では古くからある制御方式ですが、これに使用される調節計の機能が大幅にアップしたことや、各パラメータの設定、調整などの作業が比較的簡単に行えるようになったことなどから、身近な簡単な制御から工場などのプロセス制御に広く使われるようになりました。本書はPID制御の基礎とこれらに関連した内容について解説します。また、具体的な制御実験を通してPID制御の仕組みが理解できるように解説します。

 本書には、各章ごとに例題を取り入れています。解説を読みながら本文の理解に役立てることができます。また、各章の章末には重要ボックスとしてポイントとなる事項をまとめています。本書は、既刊「自動制御再入門」の姉妹書という位置づけで解説しています。自動制御とフィードバック制御の基本の多くは既刊書で説明しています。併用して読まれることをお勧めします。

 各章の構成と内容は以下の通りです。
 第1章は、自動制御とフィードバック制御について説明します。自動制御とは何か、フィードバック制御とは何か、フィードバック制御の基本構成、フィードバック制御とシーケンス制御の違いについて説明します。
 第2章は、ブロック線図と伝達関数について説明します。ブロック線図の基本構成から等価変換について説明します。また、伝達関数の定義、ブロック線図と伝達関数の関係、ラプラス変換表記、伝達関数の求め方について説明します。
 第3章は、プロセス制御と調節計について説明します。最初に、プロセス制御の基本と特徴について説明します。次に、プロセス制御における調節計の働きについて説明します。また、調節計のブロック線図と伝達関数について説明します。
 第4章は、「温度制御の実際(1)」と題して、温度制御学習キットを使用してPID制御を用いたヒータの温度制御について実験をします。最初に、ON/OFF制御について実験し、次に、P制御、PI制御、PID制御の順に制御実験をします。また、外乱を入れた場合のPID制御について実験をします。各実験を通して、PIDパラメータの設定方法や各動作の制御結果について比較します。最後に、温度調節計を使用したオートチューニング法について実験をします。
 第5章は、「温度制御の実際(2)」と題して、水槽温度制御実験装置を使用してPID制御を用いた水槽内の水温制御について実験をします。一般的なPID制御方式である偏差PID制御方式と異なる測定値微分先行型PID制御方式について実験をします。PID制御ソフトウェアを使用して、PID制御の各動作をパソコンの画面にリアルタイムに表示させて制御の仕組みを理解します。ON/OFF制御からPID制御の各動作、過渡応答法を用いたPIDパラメータの決定法について説明します。
 第6章は、PID制御によるDCモータの位置制御について実験をします。最初に、モータの種類とDCモータの原理について説明します。次に、DCモータの制御方法について説明します。最後に、DCモータを使用した位置&速度制御実験装置を使用して、PID制御による位置制御の実験をします。専用のソフトウェアを使用してパソコン画面上でDCモータに接続した慣性負荷の位置制御について、PID制御の各動作、外乱を入れた場合の動作について実験をします。これらの実験から位置制御の基本を理解します。
 付録は、本文の参考になる5つの項目、「電磁リレーと論理回路」、「熱電対、サーミスタ、白金測温抵抗体」、「白金温度センサと温度調節計を使用したPID制御の実験」、「ロータリエンコーダと位置変換器の実験」、「マイコン・トレーニング・キットReferSTAR78Kの試用」について説明します。

 本書は、自動制御の中で、特に、フィードバック制御でよく使われているPID制御の基礎について、いくつかの実験を通して学べるように構成しています。PID制御は古くからある制御技術です。もう一度、PID制御について基礎から学びたいと考えている読者にとって、本書は“再入門書”になります。一方、自動制御の基礎からPID制御の基礎について学びたいと考えている初心者にとって本書は“入門書”という位置付けです。本書が、入門・再入門書としてPID制御を学ぶための何らかの手がかり、きっかけになれば幸いです。

 本書執筆に際して多くの関連書籍を参考にさせていただきました。この場を借りまして敬意を表するとともに感謝いたします。また、温度制御学習キットと水槽温度制御実験装置の試用の機会を与えていただき、多くの最新情報をご提供いただいた (株) アドウィンの答島社長と大村専務の両氏に感謝いたします。また、DCモータ位置&速度制御実験装置の試用の機会を与えていただき、活用法について多くの情報をご提供いただいた (有) ピーアィディーの嵯峨社長に感謝いたします。

 最後に、本書執筆の好機を与えていただいた日刊工業新聞社書籍編集部の森山氏はじめ関係の諸氏に感謝いたします。

2006年7月
著者しるす 

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