買い物かごへ

新版 例文詳解 技術英語の動詞活用辞典

定価(税込)  2,916円

著者
サイズ 四六判
ページ数 336頁
ISBNコード 978-4-526-05578-2
コード C3050
発行月 2005年12月
ジャンル 辞典・用語集・便覧 その他

内容

技術英語は,1つの英語動詞がそれぞれの技術分野で別の表現がなされる.本辞典はこの問題点を解消するために,約1000の英語動詞を選び,技術分野ごとの使い分けを,豊富な例文によって明らかにする.なお新版では、従来からの英文索引のほかに、解説文中に登場する「見出し語に類似した言い回し」なども拾えるように和文索引もあらたに付け加えた。

目次

新版 まえがき







本書は前著「例文詳解 技術英語の動詞活用辞典」(初版、1992年)を大幅に書き改め、さらに新項目を加えることによって内容を充実させたものである。前著と変わった主な点は次のとおりである。



(1)前著の項目から数項目削除し、新たに170項目あまり加えた。

(2)前著の記述に関しては、専門性の高い言葉はそのままにしたものが多いが、汎用性の高い言葉については、前著執筆以降収集した材料を基に内容を充実させた。

(3)前著には日本語の索引がなく不便であったが、今回は日本語の索引を入れた。

(4)前著の記述の誤りを正し、例文として不適切なものは新しい例文に変えた。



以下に、本書を執筆しながら気づいた点を書いてみたい。

本書のような活用辞典をはじめとする和英辞典は、日本語の意味・用法に近い英語が対応させてある。本書もこの方針に従って書かれている。この方針に従った場合の1つの問題は、日本語と英語の間で意味は近くても、用法が異なる言葉が落ちてしまいやすいということである。例えば、giveに近い意味のprovideは日本語の「与える」よりもはるかに広い用法があり、充分に取り上げるのがむずかしい。また、言葉によっては、意味の近い言葉がないことがある。Involveがその例である。このような言葉もどのように取り扱うかで苦労する(ネイティブにとっては、involveはinclude、cotainなどの同義語である)。

さらに、自動詞・他動詞の対応の問題がある。本書では上に述べた方針に従って、自動詞には自動詞、他動詞には他動詞が対応させてある。多くの動詞は対応に問題がないが、言葉によっては対応関係が成立しないことがある。例えば、日本語は自動詞・他動詞の両方で用いられるのに対し、対応する英語は他動詞しかない場合がある。このような場合、少し意味は異なるが、自動詞には受動態が対応させてある。注意しておきたいのは、このような対応関係は意味上の対応関係であり、実際に日本語を英語にした場合の対応関係ではないということである。日本語は英語に比べて自動詞表現が多い。日本語が自動詞で書かれていても、英語の方は必ずしも自動詞で書かれるわけではない。このような問題は本書のような活用辞典の範囲を超えた問題である。

同義語がいくつかある場合には、わかる範囲で使用頻度に触れておいた。英語に慣れないうちは、できるだけ使用頻度の高い、すなわち、一般的な言葉を用いることをおすすめしたい。



本書の執筆にあたっては、前著の「まえがき」に引用した辞書のほかに、多くの科学技術英語の参考書を参照した。とりわけ、岡地栄、富井篤、中野幾雄、野澤義延の各氏の本を参考にした。また、コンピュータ用語に関しては、研究社辞書編集部編、「英和コンピューター用語辞典(増補版)」(研究社)を参照した。同義語の意味については、Merriam Webster’s Dictionary of Synonyms(Merriam─Webster, Inc.)およびThe Cassell Thesaurus(Cassell Publishers Ltd.)を参照した。

本書の企画・出版については、日刊工業新聞社出版局の天野慶悟氏には大変お世話になった。謝意を表します。



2005年12月

原田 豊太郎

はじめに

まえがき



本書は主に科学技術分野で使用される日本語の動詞および「明らかにする」のような動詞を含む表現(以下動詞句と呼ぶことにする)に対応する英語の表現を活用するための辞典である。見出し語として取り上げた動詞および動詞句は科学技術分野で共通に用いられる基本的な動詞(句)(例えば、示す、測定する)と各専門分野で用いられる基本的な動詞(句)および使用頻度は低いが重要な動詞(句)である。動詞の他に動詞句を含めたのには理由がある。例えば、明らかにするclarifyに見られるように、英語の動詞が日本語の一語の動詞に対応しない場合がかなりある。同様に日本語の動詞が常に一語の英語の動詞に対応するとは限らない。したがって、英語の動詞を使うという立場からすれば、見出し語に動詞だけでなく動詞句を含める必要がある。

執筆にあたっては実際に役立つ辞書にするという方針を常に心がけるようにした。凡例の編集方針に記したように、例えば自動詞と他動詞の対応の問題、日本語と英語の間の微妙な意味・用法の違い、一般的な表現と特殊な表現などの点に留意した。特に最後の一般的な表現と特殊な表現の問題は実際に英語で文章を書く場合に重要である。というのは一般の和英辞典や活用辞典では日本語に対応する英語の表現が複数個ある場合、どれが一般的でどれが特殊なのか、用法上どのような差があるのかといった点に充分配慮がなされていないことが多いからである。

日本語を英語に翻訳する際に困る別の問題に、日本語の動詞に対応する英語の表現が見つからないということがある。これは対応する表現が存在していてもたまたま辞書にのっていない場合と、そもそも英語の表現が欠落している場合に分れる。漢字の「化」を含む動詞がそのよい例である。化には大変な造語能力があり、容易に動詞を作ることができる。ほんの数例を挙げると、デバイス化する、高強度化する、多段化する、薄膜化する、プラスチック化する、情報化するなどである。これらの動詞に対応する英語の一語の動詞はない。したがって、このような場合にはそれぞれの意味にあった英語の表現を考案する必要がある。本書ではこのようなケースをいくつか取り上げてみた。

本書の執筆にあたって、日本語の意味の分解については、大辞林、広辞苑(第3版)を参照した。さらに以下の本を主に参考にした。The American Heritage Dictionary(Houghton Mifflin Co.)、Oxford Advanced Learner’s Dictionary of Current English(Oxford University Press)、新和英大辞典(第4版、研究社)、化学英語の活用辞典(化学同人)、コンピュータ頻出用語活用辞典(IPC)、バイオテクノロジー用語英和小辞典(IPC)、科学技術25万語大辞典(IPC)、マグローヒル科学技術用語大辞典(日刊工業新聞社)。

専門用語に関しては、安藤 寛、荻野一善、神谷武志、雀部 謙の諸氏にご教示いただいた。企画・出版については、日刊工業新聞社出版局の橋本修利氏に大変お世話になった。合わせて謝意を表します。最後に本企画の仲介の労をとっていただいたアイシーエス(株)の小坂田篤、安立なつ美の両氏に深く感謝します。

本書を亡き従弟伊藤泰成(昭和28年〜昭和51年)に捧げる。



1991年12月

原田 豊太郎

買い物かごへ